銀行ATMというもの

最近今更ながら疑問に思うこと。
ATMの手数料はなぜ無料の時間帯と有料の時間帯があるのか。
 
例えば三菱UFJ銀行だと、土日祝関係なく日中は無料でそれ以外は110円。
コンビニATMは除く。
三井住友銀行だと土日祝は110円、
みずほ銀行は通常の時間外は110円、深夜の時間帯だと220円と
銀行によって少しずつ違う。
 
ATM設置・運営にかかる費用が発生するから、というのはわかる。
地代、電気代、通信費用、何かあったときの警備会社、清掃会社、
故障したときにサポート担当がかけつけるためのコスト。
銀行窓口脇のATMが平日日中はそのコストが若干下がるというのもわかる。
勤務中の行員が対応することでよいものもあるだろう。
 
だったら逆に、土日祝・日中深夜関係なく
110円なり220円かかるというほうが納得する。
平日日中だと110円でそれ以外だと220円とか。
(進んで払いたいかは別として)
 
というか、コストのかかりぐあいで言うと
土日祝・時間帯で手数料を分けるのではなく、
有人のATMか無人のATMかで分けるべきではないのか。
無人のATMは何かあったら平日昼間だろうと
サポート担当を派遣しないといけない。
もっというと、このATMは山奥に設置しているので
他よりも運営コストがかかります、330円です、ということに普通ならないか。
かかる費用から手数料を機械的に算出したらかなりややこしいことになるはず。
 
そういう細かい手数料設定をしないとか
平日日中は無料にするというのは
銀行側から利用者に対するサービスであって
僕らはありがたいと思わないといけないのだろう。
 
ランチタイムはご飯の大盛り・お代わりが無料サービスというのと一緒か。
大赤字にならない前提で店側がその分を肩代わりして、お客さんを呼び寄せる。
だからたまにいる、夜もお代わり無料にならないのはおかしいと
いちゃもんをつける人はほんとあさましい。
銀行もまたしかり。
休日深夜の利用手数料で儲けようとするのではなく
恐らくもともともっとコストのかかっているところに対し、
銀行側で利用者の利便性のためにここまでしか取らないとしているのだ。
他の銀行もそうだから、という競争ももちろんある。
 
将来的に海外の銀行では
利用したATMの年間運営コストを利用者の数で割って、年単位で請求
という合理的な仕組みに移行するところも出てくるのでは。
その場合、口座にこれだけ預けている人はこの額割引き
といったサービスを付加するだろう。
 
そんなことを寝ながら考えていた日曜の朝。
 

最近のみみた

先週、10時半に起きて12時過ぎにみみたを動物病院に連れていったら
検診のための採血は11時までだという。
その日は何もせず連れ帰って、今日仕切り直し。
8時に起きて10時前に家を出た。
梅雨明けしたんじゃないかというぐらいの快晴。30℃を超えるという。
 
先週の嫌な思い出がまだ記憶に新しいのか
キャリーバッグにすんなり入るわけがなく、ネットに入れてもじたばた。
ファスナーを閉める前にキャリーバッグからネットごと飛び出てしまった。
家を出てからもしばらくはニャーゴニャーゴと悲しそう。
 
それが車で3分も走ると諦めがつくのかピタッと静かになる。
動物病院でワクチンを打って脚から採血する間もおとなしかった。
体重は5.1kgで昨年より少し増えたか。
食欲に変化はないか、やたら水を飲まないか、尿の色は大丈夫か。
先生からあれこれ聞かれる。特に健康上の不安はない。
強いて言えば夜中やたら噛んでくることか。
でもそれって健康には関係ないのだろうと言わずにいた。
いや、言うべきだったか。どうなんだろう。
 
受付の近くの壁に、ノミ・マダニを予防する薬について貼ってあった。
三か月に一度背中に垂らすといいという。
試しにみみたにも、と思ってお願いしてみると
室内で飼っていてたまにベランダに出るだけ、
そのベランダに他の猫が来ることもないなら不要だと。
マダニは藪の中で遊ぶようなことがない限り猫に寄生することはなく、
家ダニは薬を利用するほどのものではない。
 
ワクチンを打ったあと30分は具合が悪くなるかもしれない。
家に帰ってから3時間は様子見を、と言われる。
車で連れ帰ってキャリーバッグから出すとピューっと外に出ていった。
奥の方の部屋に隠れる。
でもまたすぐ2階のリビングに上がってきた。
カリカリを少し上げたら完食。
まあ大丈夫か、でもこれから月曜まではぐったりしてるかもと引き続き様子見。
来週、検査の結果を聞きに行く。

一都三県無観客

昨晩のニュースで
東京オリンピックが一都三県は無観客とする決定が伝えられた。
残念と思う気持ちが半分と、ほっとする気持ちが半分と。
 
バレーボールの予選のチケットがひとつだけ当たっていたので、
本音を言うとオリンピックが無事開催されて
一生の記念に試合を見に行けることを望んでいた。
会場は有明の方だったと思う。
 
でも、いざ会場に入ろうとすると
「オリンピックは今からでも遅くないから中止しろ」
みたいな抗議活動をしている人たちが集まっていて
後味の悪いことになるんだろうな。
そんなことを考えていた。
 
東京オリンピックのサイトからはこのところ数週間おきぐらいに
チケット発送は方針が決まるまでお待ちくださいとメールが来ていた。
これからチケットの払い戻しになるのだろう。
いろんなところの損失を考えると気が遠くなる。
チケット収入に限らず、ホテルのキャンセルであるとか。
 
そもそもオリンピックをやるのかやらないのか
どんな形式でやるのかがはっきりしなくて
それでもできる限り対応を、と右往左往しているうちに
機会損失、金銭的な損失を被った事業者も多いだろう。
東京オリンピックはやる、だけど無観客、
と早めに方針を決めて動いていたら
無駄にならなかった労力は計り知れない。
その一方で、できる限り最善を尽くしたいと
日夜検討に検討を重ねていた人たちもいる、ということもわかる。
いろんな事情があるからそんな簡単に決断はできない。
 
先日、大学の先輩が撮影した
公道で開催された聖火リレーに対して抗議活動を行う人たちの映像を見た。
複雑な気持ちになる。
オリンピックは開催されるけれども、残骸のようなものとなる。
参加するアスリートに限らず、関係する様々な人たちにしこりを残して。
何のために開催かというと日本政府のメンツのため、でしかない。
(なんかよくわからないものになってしまったが、
 オリンピックはオリンピックだし目の前で
 世界最高レベルの競技が行われるのだから
 それでも僕は身近な場所で開催されるのを見てみたかった、
 というのが冒頭に書いた本音の話)
 
ある人が言っていた。
今後は持ち回りにせずずっとギリシャでやればいいじゃないか。
それがいいと僕も思った。
四年に一度のスポーツの祭典は開催されるべき。
だけど、それにまつわる膨大な利権については
テレビ観戦する一般人には何の関係もない。振り回されたくない。
オリンピックはビジネスではないということ。
そこに立ち返ってほしい。

豊洲の新オフィスへ

年に一度の健康診断のため、豊洲へ。
この一年の間にオフィスは西新宿から豊洲へ移転。
普段から客先常駐扱いのため本社に行くことは滅多になく、
そのうえ昨年から当面在宅勤務となったので
新しいオフィスに行く機会が全くなかった。
 
西新宿のオフィスも一部機能が残されていて
こちらが健康診断の会場となる日も用意されている。
そこに紛れ込んで西新宿でやった方が近くていいなと思っていたんだけど、
移転に伴い社員証を更新することになって
各自直に交換してほしいという話が出てきて、
じゃあ仕方ないかと豊洲まで行ってみることにした。
 
路線検索してみると練馬から有楽町線に乗るのが早いかなと思いきや
ぐるっと大江戸線で月島まで行ってそこから一駅有楽町線に乗る方が早いと出た。
しかも乗り換えが一回で済む。
じゃあってんでそのルートを採用。
8時に家を出て、ボチボチ混んでいる大江戸線が新宿を過ぎて少しずつ空いてきて
月島に着く頃にはだいぶガラガラ。
天気が良ければ豊洲まで歩いていくことも考えたが、
この日は終日雨となっているので無理しないことにした。
 
9時半、豊洲駅に着く。
新しいオフィスの入っているビルが駅から直結、
しかも隣がららぽーとだった。
というか地下にスタバや成城石井や Soup  Stock Tokyo など
あれこれと店が入っていて
ららぽーとのオフィス棟みたいな感じ。
エレベーターで途中まで行って乗り換える。
窓の向こうに豊洲のビル群。あれは築地市場か。
うちの会社も遂にこんなとこまで来たか……
僕の若い頃は港の近くの陸の孤島みたいなところもあったな。
隔世の感あり。
 
入館証の交換が終わって健康診断へ。
雨が降っているせいか、そんなに混んでいなかった。
体重が1kg増えていた。その程度で済んでよかった。
でも血圧を測ったら下が高いと。
血圧は定期的に測った方がよいです、となった。
経過観察で大学病院に今半年に一度行ってるけど
そういえば血圧は測ってなかったな……
塩分を控えて、体重を減らすためにジョギングも再開した方がいいか。
 
終わって10時半。あっさり終わった。
せっかくなので帰る前にららぽーとを少し覗いていく。
平日午前中はガラガラ。
キッザニアがあった。こんな感じなのか。JALのカウンターがあった。
昼を食べようと3階へ。
ど・みそがあったので入る。豊洲店限定の白みそ。
やっぱここの味噌ラーメンはうまいですね。
 
またぐるっと月島から回って帰る。
帰りのほとんどを寝て過ごしてしまった。

『鶴瓶の家族に乾杯』の神回

一昨日の『鶴瓶の家族に乾杯』は武井壮がゲストで茨城県の総集編。
最後、大竹しのぶのところで号泣してしまった。
これ以上の神回はないんじゃないか。
 
前半、前川清のところでもホロッと来てしまった。
たまたま田んぼで出会ったおばあちゃんの田植えを手伝うことになる。
長靴を履いて恐る恐る足を踏み入れるもへっぴり腰。
最後はおばあちゃんの腰に掴まる始末。
でもそのおばあちゃんとのやりとりはその後も続いて
前川清はコンサートに招待したり、お米を送られたりしているのだという。
 
番組の最後は18年前の大竹しのぶ。山間の村。
3月末に廃校になるという小学校を訪れる。
子供たちが校庭で遊んでいる。全校生徒は14人。
そのうちの二人の女の子・男の子と学校を出る。
(聞き逃したのだが兄弟だったのだろう)
いつも遊んでいるところへ、と炭焼き小屋に連れていく。
炭焼き職人のおじいさんが出てきて、
炭のこたつに入っていきなさいと誘う。
 
家の中へ。おじいさん、おばあさん、女の子、男の子、大竹しのぶ
皆でこたつで温まる。
おじいさんは言う。孫はいるが、来るのはお盆と正月だけ。
この子供たちが遊びに来てくれるのがうれしいと笑う。
その笑顔が役者の演技では決して生み出せない、何とも自然なもので。
それまでの人生のあれこれがふっと軽みとなって現れるような。
こんな素晴らしい笑顔、テレビとはいえ、僕はあと何回見ることができるだろう。
このときに声を出して涙ぐんでしまった。
 
おじいさん、おばあさんの家を出て
女の子は秘密の場所に案内すると。
裏山をかき分けて上っていく。
丘の上に出る。小学校を見下ろすことができる場所だった。
あと数か月しか通えない、小学校。
 
最後、その女の子から番組に寄せられた手紙が朗読された。
あれから18年、28歳になって今は小学校の先生をしている、
結婚をして子供も生まれるという。
18年前のビデオレターが流れた。
全校生徒14名が並んで歌を歌う。
廃校となった日にも歌った、歌。
 
映画を見るかのようだった。
その一方で、こんな脚本書けない、とも思う。
ふわっと独特な間合いと距離感で子供たちと接する
大竹しのぶの存在感もよかった。
子供たちを見守る妖精のようだった。
 
涙あり、笑いあり。
やっぱこの番組はすごいな、長寿となるだけのものはあるな。
毎回毎回感心しながら見ている。

先週買ったCD #38:2021/06/28-2021/07/04

2021/06/28: www.hmv.co.jp
Chris and Cosey 「Songs of Love and Lust」 (\2410)
HMVのポイントで
 
2021/06/28: www.amazon.co.jp
Thomas Barlett & Nico Muhly 「Peter Pears: Balinese Ceremonial Music」 \700
 
2021/06/29: tower.jp
Bryan Ferry & Roxy Music 「Street Life: Bryan Ferry & Roxy Music Best」 \3080
Squarepusher 「Feed Me Weird Things」 \2640
Blackpink 「The Show」 \3221
Danny Elfman 「Big Mess」 \1701
 
2021/06/29: diskunion.net
大野克夫 「映画篇~野獣刑事~」 \1300
Blue Asia 「Hotel Bangkok」 \680
 
2021/06/29: ヤフオク
David Bowie 「No Trendy Rechauffe」 \4500
Grace Potter and the Nocturnals 「This Is Somewhere」 \1999
 
2021/06/29: www.amazon.co.jp
Violeta Parra 「Las Ultimas Composiciones」 \376
 
2021/06/30: www.amazon.co.jp
Soul Syndicate 「Was, Is & Always」 \2030
Beth Gibbons & Rustin Man 「Out of Season」 \650
 
2021/07/01: diskunion.net
Coil 「Astral Disaster sessions unfinished musics vol 2」 \2090
 
2021/07/01: ヤフオク
Grace Potter & The Nocturnals 「Grace Potter & The Nocturnals」 \2090
 
2021/07/02: diskunion.net
Doopies 「Doopee Time」 \780
The Smith 「A Group Called Smith & Minus Plus」 \1900
Chaka Khan 「Naughty」 \1700
Grace Potter & The Nocturnals 「Nothing But The Water」 \380
 
2021/07/03: www.amazon.co.jp
Grace Potter 「Midnight」 \1197
 
---
Bryan Ferry & Roxy Music 「Street Life: Bryan Ferry & Roxy Music Best」
 
Roxy Music を初めて聞いたのは高校2年生の秋だった。
高校の演劇部が県大会に出場することになって
泊まりで八戸に行ったときのこと。
自由時間が少しできたので
ホテル近くのレンタルCD屋に入ってこのベストを借りた。
青森市レンタルCD屋は行き尽くしていて
まだ聞いていないCDに出会うことに飢えていた。
僕の担当は音響で、効果音やBGMを録音したテープを
場面に合わせて流すことだったので
部室に置いてあったダブルカセットのCDラジカセを持ってきていた。
店内に設置されたコピー機で解説をコピーして
練習で使っていた控室でダビングしてすぐ店に返した。
 
Roxy Music とヴォーカル、ブライアン・フェリーのソロから選ばれた曲が
年代順に並んでいる。聞いてすぐ夢中になった。
Roxy Music という名前がかっこいいなあというのがきっかけなんだけど、
冒頭、1971年の ”Virginia Plain” や ”Pyjamarama”、
ボブ・ディランのカバー ”A Hard Rain's A-Gonna Fall” (激しい雨が降る)に
こんなロック聞いたことがないと。
40年代や50年代の往年のポップスやキャバレーソングを
レトロ・フューチャーな感じで再構成してます、みたいな。
しかも地方の洋楽初心者の高校生にもわかるぐらい演奏が下手で、
好き勝手にちぐはぐやってますという
どこか危うい、いかがわしい感じも絶妙だった。
(アルバムで言えば2作目の「For Your Pleasure」まで
 あのブライアン・イーノが在籍していたので実験的な音だった)
 
それが中盤、”Love Is The Drug”(恋はドラッグ) や 
”Smoke Gets In Your Eyes”(煙が目にしみる)のカバーに差し掛かる頃には
どんどん堂に入るようになっていつの間にか本格派に。
”Dance Away” や ”Oh Yeah” では唯一無二の存在感を放つ、
洗練された、なんともアダルトなナンバーとなっている。
そして終盤、1982年の ”More Than This” と ”Avalon” の高みへ。
押しも押されぬ本物となっていた。
ジョン・レノン追悼としてカバーした ”Jealous Guy” で
しんみり、いや、ムーディーに締めるというのも
大人の余裕が感じられた。
 
何よりも曲がいいから全然飽きないんですよね。
どんだけこのベストを聞いたことだろう。
代表作とされる1作目「Roxy Music」や4作目「Country Life」から
曲が選ばれていない。
素人音楽集団 Roxy Music の何たるかを示した前者の ”Re-Make/Re-Model” や
その後のライブの定番曲となった後者の ”Out Of The Blue”が、
3作目「Stranded」の必殺の黄昏名曲 ”A Song for Europe” が入っていない。
後期だと最終作「Avalon」収録の
彼らのキャリアを代表するバラード ”While My Heart Is Still Beating”も入っていない。
ブライアン・フェリーのソロだとキムタク主演のドラマで使われた ”Tokyo Joe”が、とか。
でも、それでもこのベストなんだよな。
他にも Roxy Music やブライアン・フェリーのベストアルバムは持ってるけど。
60年代のキッチュポップアートからルネサンス時代の荘厳な宗教画へと
時代を遡っていくかのような流れが完璧なのだと思う。
 
Roxy Music はアルバムのジャケットが必ず美女の妖艶な姿、
というわかりやすい美意識もぐっときた。
1982年の最終作「Avalon」は今聞いても感動がある。
アーサー王伝説にて語られる幻の島、アヴァロンを見下ろすジャケットと相まって
あのシックでゴージャスな音の広がりは80年代屈指の名盤だと思う。
 
2001年の再結成ツアーで日本に来た時も見に行った。
ブライアン・フェリー、ギターのフィル・マンザネラ、サックスのアンディ・マッケイ。
今調べるとドラムはオリジナルメンバーのポール・トンプソンだった。
サポートのギターは名手、クリス・スぺディング。
”In Every Dream Home A Heartache” や ”Editions of You” 
”Both Ends Burning”といったライブの定番曲に
”More Than This” や ”Dance Away” ”Oh Yeah” などの代表曲を散りばめて、
という選曲だったと思う。
あくまで再結成なので多くは求めず、彼らもほんと年取ったなあ……、と。
ブライアン・フェリーもかつては英国一の伊達男と呼ばれていたのが、
ほどよく枯れていた。
 
フィル・マンザネラについては
ブライアン・イーノとの  801 やキューバ音楽のルーツなど
あれこれ語りたいことがあるんだけど、またの機会に。
 
---
Danny Elfman 「Big Mess」
 
先々月の Rockin'on (6月号)をパラパラとめくっていて
腰が抜けるほど驚いた。
冒頭の HEADLINE のコーナーにて、Radiohead やビーバドゥービー、
元 Oingo Boingo のヴォーカル、というよりも今は
メン・イン・ブラック』『グッド・ウィル・ハンティング』
世界にひとつのプレイブック』などを手掛けて
押しも押されぬ映画音楽家となったダニー・エルフマンが取り上げられていた。
そんなまさか。
Rockin'on に大々的にフィーチャーされるなんてこと、あっていいのか。
 
評論家の小野島大が新作を大絶賛していた。
サントラを除けば、ソロとしては37年ぶり、
Oingo Boingo からも27年ぶりの作品だという。
引用します。
『6月11日にリリースされるダニー・エルフマンの新作「Big Mess」がヤバい。
 ダークで不吉でカオティックで禍々しい、異形の狂気。』
『この37年間の間にダニーがその内奥に溜め込んできた、
 怨念に近いような思いをヒシヒシと感じることができるだろう。
 普通なら枯れてもおかしくない、
 当年とって68歳の男の抱えている闇の大きさに戦慄する。』
『これは新たな価値観を携えたオルタナティブ・ロック・アーティストの
 誕生と言っていいだろう。全18曲入りの大作。震えて待て。』
これは絶対買わねばなるまい。
あのダニー・エルフマンが覚醒した。
 
入手は少し遅れたけど、家に帰ってきてすぐ聞いた。
いや、ほんと、その通り。
マシンビートとオーケストラサウンド聖歌隊とメタルギターが
広大な地下迷宮のように入り組んで
次から次に音の波状攻撃をかけてくる。
ゴッサム・シティの最新型のサウンドトラック?
いや、ダニー・エルフマンの頭の中にしかない
いろんな架空の映画のサントラだ。
クライマックスへの導入部から
全てが終わった後の寂寥感までが脈絡なく押し寄せてくる。
この人の頭の中はいったいどうなっているのか。
僕は聞く前、『バットマン』『シザーハンズ』の
ゴシックなホラー・ファンタジーを想像していたんだけど、
それはごく一部分の要素にすぎなかった。
そのはるか先に行っていた。
 
ひとつこれは絶対新しいんじゃないかと思うことがあって、それは、
Art of Noise のアン・ダドリー
Dead Can Dance のリサ・ジェラルド
など、80年代のニューウェーヴ系ロックから
映画音楽家に転身したアーティストがちらほらといるけど、
それなりにキャリアを積んで老年期に差し掛かった今、
本気でロックに戻ってきた人は恐らく他にいないだろう、ということ。
映画音楽寄りのソロアルバムを出すことはあったとしても。
 
ダニー・エルフマンはこの世界に対する怒りがあったんじゃないかな。
トランプが、新型コロナウィルスが、止むことのない差別や虐待が、
というよりももっと根源的な。やむにやまれないもの。
だけど厭世的になってそこに距離を置くのではなく、
立ち上がり、こぶしを握り締め、それを焼き尽くそうとした。
今、68歳のダニー・エルフマンをここまで奮い立たせるとは。
ロックはまだまだ、死なない。
 
Oingo Boingo を僕が初めて知ったのは
Rock'in on のディスクレビューで
Chickasaw Mudd Puppies「8 Track Stomp」が取り上げられていたとき。
1991年の作品。
なんだこれは、こんな変な音楽聞いたことがないと書こうとして
選者が引き合いに出していたのが Oingo Boingo だった。
オインゴ・ボインゴという名前が忘れられずにいたら
青森駅近く、古川の古本屋(ブックサプライ)でひょっこり
ベスト盤の国内盤を見つけた。思わず買ってしまった。
 
B級ど真ん中の音だった。カラッと陽気な奇人変人の集まりというか。
ブラスが入って賑やかだけど、地下室や押し入れに閉じ込められて
もう長いこと地上に出ていない骸骨たち、みたいな。
実際、解説を読むとこのベスト盤の曲はいろんなB級青春映画に使われていた。
ジョン・ヒューズ監督の『ときめきサイエンス』や『すてき片思い』
あるいは若き日のショーン・ペンが主演の『初体験リッチモンド・ハイ』
そして『ゴーストバスターズ2』や『悪魔のいけにえ2』にも。
(柳の下の続編というところに採用されるのが彼ららしい)
 
このベストアルバムの確かに唯一無二の、ここでしか聞けない音楽が忘れられず、
上京後中古で見つけてはアルバムを買い揃えた。
そんなときに彼らの「Farewell」と題されたライヴアルバムを HMV で見つける。
1995年のハロウィンに行われた彼らの解散コンサートを収録した2枚組。
湿っぽくもなく、枯れてもなく、むしろこれが最後とハイテンションに突っ走る。
1曲目の大曲 ”Insanity”から剛球が繰り出され、
2曲目の初期楽曲 ”Little Girls” は全然別の曲にリビルドされていた。
僕はこの曲以上に溜めて溜めてエネルギーが大爆発する曲を聞いたことがない。
以後、泣きの名曲 ”We Close our Eyes” がまさに青春映画の1シーンのようであったり、
代表曲 ”Wild Sex (In the Working Class)" や "Dead Man's Party" で大盛り上がりと。
バンドヒストリーを走馬灯のように駆け巡る、豪華絢爛一大絵巻。
僕個人としても非常にお薦めのライヴアルバムです。
 
---
Grace Potter and the Nocturnals 「This Is Somewhere」
 
前回、27日の InterFM 『Lazy Sunday』の最後に流れたのが
このアルバムからの1曲目、”Ah Mary” という曲で、
うわー、この人の声いいなー! と思った。
 
Grace Potter and the Nocturnals というバンド。
amazon で検索してみる。
2作目、3作目のジャケットがなんともかっこいい。
2作目は夕暮れ時の海辺だろうか。
船の上でシルエットになった5人が皆協力して何かを引っ張りあげている。
(バンドメンバーと友人かスタッフ?)
3作目はバンドメンバーたち。
ヴォーカルがスーツケースの上に座っているのでツアーに出たところなのか。
残りのメンバーは壁際に並んでいる。ライブハウスっぽい。
こういう女性シンガーが前に出て
バックのメンガーが一歩下がって並んでるという王道の構図、
これもまたアメリカン・ロックの伝統なのかもなと
たまたま同じ頃にオーダーして届いた60年代末のグループ、
Smith の1作目のジャケットを見て思った。
イギリスだと Pretenders がバンドだった頃は
クリッシー・ハインドも一緒に横並びだしなあ。
最近だと Wolf Alice の新作もそうだった。
 
これは絶対当たりだとジャケ写買い。
ついでに1作目も、とイッキに3枚。
1作目「Nothing But The Water」(2006)
2作目「This Is Somewhere」(2007)
3作目「Grace Potter and the Nocturnals」(2010)
どれも輸入盤。1作目こそ DiskUnion で380円だったが、
2作目、3作目は amazon で中古でも3,000円越え。
たまたまヤフオクにどちらも出ていて、2,000円前後で入手することができた。
2作目は国内盤が出ていたようだが、見つけるのは難しいだろう。
とにかくすぐ聞きたかったので輸入盤でOKとした。
 
グレース・ポッターという女性シンガーソングライターが歌っていて、
曲もこの人がほぼ全曲書いている。
(1作目は一部作曲がバンド名義で、
 3作目はプロデューサーと共作した曲がいくつかあった)
バックはギター、ベース、ドラムの男性3人。
3作目でメンバーチェンジがあってベースが女性に。
ギターの男性も一人増えた。
 
バックの演奏はいたって普通のアメリカン・ロック。
アーシーで、ブルースが根っこにある。
どこかで聞いたことのある、どこでも聞くことのできる。
70年代のアルバムと言われたら誰だって信じるだろう。
かといって古臭いわけではない。新しい音でもないが。
スーザン・テデスキやボニー・レイット
よく引き合いに出されているのも納得。
アメリカのロックの『普遍』ってここなんだな、と思った。
 
3作とも甲乙つけがたい。
3作目の方がより洗練されているが、
1作目の荒削りなところが残っているのもいい。
これはグレース・ポッターのソングライティングや
歌い手としての存在感が最初から完成されていた、
ということなのだろう。
 
バンドとしてはもう一枚アルバムを出して解散。
グレース・ポッターは今、ソロで活動しているようだ。
 
いや、ほんと久々にグッとくるジャケットだった。
ジャケ写買いできるうちはまだまだ僕は現役だな、と思う。
 
追記。
その後もっと聞きたくなって
ソロになってからの「Midnight」も入手。
グリッターでビッチな雰囲気にイメチェン。
これまたジャケットがかっこいい。
曲を共作、プロデュースした男性が旦那さんのようだ。
音もグラマラスに今風になっている。
でも根っこにあるのは、骨太なアメリカンロック。
引き続き他のアルバムも探してみよう。

身辺雑記:06/28-07/04

06/28(月)
 
7時起き。縄跳び、クッション腹筋、コーヒー。
こころ旅は今週お休み。
朝、快晴。暑くなるかと思いきやその後ほぼ曇り。
雨は降りそうで降らず。ゲリラ豪雨の来そうな雲だったけど。
 
打ち合わせの予定なし。
移行手順書の作業の続き。
今日は余裕があるなと午前中、島忠とライフへ。
よくみみたにあげていた猫福がない。販売終了か。
モンプチの類似のにする。
昼は先日の夏野菜のカレーの残り。
ハムエッグとレタスを添える。
 
母から小包。
取り寄せたラーメンが体に合わなかったので送る、
とのことだったが開けてみたら永福町の大勝軒だった。
 
今日は急ぎの仕事もないし早めに切り上げるかと思っていたら
PowerCenter の不具合の報告が。
すぐ直せそうなところでもあってすぐやっとこうと結局残業。
 
酒場放浪記。
夜は麻婆茄子とサラダ。
逆転人生はがんで亡くなった方のブログが今も
かつての読者たちの間で続けられていて、という話。
町中華も再放送。
結局月曜から夜ふかしも見てしまった。
 
---
06/29(火)
 
7時起き。クッション腹筋。コーヒー。
夜からずっと雨。室内に干したが、午後になって晴れたので干し直した。
 
この日は顧客のとある事業について、SWOT分析
午前中銀行にお金を下ろしに行って LIVIN で買い物。
昼は冷凍ご飯を解凍してかき揚げとコロッケを乗せて食べる。
 
12時から14時まで他の事業部の会議。
これまで検討してきたモビリティの件の紹介。
ゲスト参加で聞くだけだと気楽に望んだら
他の出席者は事業部長・部長クラスばかり。
しかも若い頃の後輩たちが何人も出世している。
出てくる話も難易度が高く、
こちらの事業部とは全然雰囲気が違う。
パラレルワールドに迷い込んだかのよう。
 
こころ旅の総集編は愛媛。
サラメシは社長の賄い飯。
この頃から土砂降り。BSが映らなくなるぐらいの。
 
バス乗り継ぎ旅を途中から。
山形の県境までは行けたが、新潟に入るバスがない。
台風直撃の中5km歩くことになる。
途中、蛭子さんがパチンコ屋を見つけた、休憩したいと言い出す。
1000円分だけということでOKしたらすぐ負けて出てきた。
バス停に着く。10分前に最終が行ったばかりだった。
パチンコ屋に寄っていなければ……
しかも台風で近くの島へ行けなくなった人たちで民宿はいっぱい。
結果、今回の旅はゴールできず。
しかし太川陽介リーダーは蛭子さんを責めず。
 
鑑定団。猫歩きは房総半島の再放送。
夜はジャガイモのをもらったこともあり、肉じゃが。
牛肉の細切れを安く買ったのがあって、赤ワインを隠し味程度に入れる。
ぼっちキャンプを見て寝る。
午前0時過ぎ。
 
---
06/30(水)
 
昨晩もみみたが大暴れ。
7時起き。縄跳び、クッション腹筋、コーヒー。
こころ旅のリクエストアワー
曇り。時々小雨。
 
昼は昨晩の肉じゃがの残り。パックのご飯。
なんちゃってSWOT分析を別の事業で。
一息ついて今日は早く上がるかと思っていたら
PowerCenterの実装で依頼事項が。取り掛かる。
今週暇かなと思うと、なんだかんだ入ってきて埋まってしまう。
 
練馬区のワクチン接種券が届く。
僕だけ。妻のは後日か。
さっそく予約する。8月上旬の土曜となった。
 
夕方、ライフに買い物。
こころ旅。
夜は焼きそば。キャベツ、青梗菜、人参。
マルちゃんではなく日清の方で。
 
妻がテレビをつけると
クローズアップ現代の終わりの方で立花隆
それが終わってさらに回すと
くりぃむしちゅーのアスリートの番組で
新谷仁美がいかにいろんな意味でとんでもないかと。
お笑い実力派はロバート。秋山はほんと天才だな。
どこに向かうかわからない、異次元の笑い。
しかし一番笑ったのはファンからの質問で、
何で山本さんは必ずチラシを持って登場するのですか?
 
『愛犬家連続殺人』を読み終える。
いやー、すごかった……
 
---
07/01(木)
 
またみみたが不機嫌で何度も起こされる。
仕方なくリビングのソファーで寝た。
それでもガブガブしてくる。
 
7時起き。縄跳びは無理。 クッション腹筋、コーヒー。
明け方から大雨。1日続くか。
 
移行手順書の続き。
昼は蕎麦。
夕方、雨がしばらく止んでるので
気分転換にライフに買い物に行くかと外に出たら
しばらく行ったところで雨がポツポツと。
慌てて引き返す。そのうちに本降り。
 
妻の分のワクチン接種券が届く。
封筒を開け、妻の代わりに予約する。
金達寿『わがアリランの歌』(中公文庫)を読み始める。
 
こころ旅。迷宮グルメ。
夜は先日母から届いた永福町大勝軒を茹でて食べる。
お笑い演芸館vsは北関東芸人。
U字工事、カミナリ、宮下草薙
23時半、寝る。
 
---
07/02(金)
 
7時起き。 クッション腹筋、コーヒー。
今日も雨。
昼休みにかけて打ち合わせが2本。
昼は五木のカレーうどん
夕方の打ち合わせに出て営業終了。
 
CDの解説を読む。
こころ旅。チコちゃん。
新日本風土記は再放送の石垣島
つまみになる話。マキシマムザホルモンなおが
異性に生まれ変わるとしてなりたい自分と
今理想の異性とは違うくないですか? という話。
おんな酒場放浪記。
 
タモリ倶楽部は路線バスのグッズオーディションの後半。
東急バスと西武バス。
東京バスの担当の方のバス愛が強く、
自分で出品したものだけではなく
西武バスの出品したものまで競り落としていた。
 
---
07/03(土)
 
今週も10時半まで寝てしまった。疲れてるんだな。
雨が上がっている。
縄跳び、クッション腹筋、コーヒー。
 
妻が職場からもらってきたパイナップルを食べる。
台湾で採れたものだという。
昨晩の新日本風土記でも
台湾から渡ってきた人たちが石垣島でパイナップルの栽培を始めたのだと。
最初の内は差別されたが、後に島の人たちもつくるようになった。
その末裔となるパイナップルか。
 
ワクチン接種と検診のため
12時前、嫌がるみみたをキャリーバッグに入れて
動物病院に連れていくが、血液検査は11時までなのだという。
仕方なくそのまま連れ帰ってくる。
 
近くの民藝で昼を食べる。
僕は坦々うどんにミニ天丼。
妻はとろろそばにミニマグロ丼。
 
 金達寿『わがアリランの歌』の続きを読む。
新耳袋』全10巻を先週末読み終えて、
続編の『九十九怪談』を読み始める。1巻。
 
イタリアの再訪編。
熱海の土砂崩れのニュース。
ブラタモリが20時から。江戸城の外堀を船で。
下の部屋で『わがアリランの歌』の続きを読む。
夜は腹が減らずで、昨晩のローストビーフの残りと煎餅。
有田Pのおもてなす。ご当地ネタ。
お笑い向上委員会はおいでやすこがの続き。
世田谷ベースは木梨憲武が自転車に乗ってふらりやってきた件の続き。
 
---
07/04(日)
 
8時起き。
今日も雨。縄跳びはせず。
妻がまだ寝ていたので下の部屋で
『わがアリランの歌』を詠み終える。
クッション腹筋。コーヒー。
街録の再放送。
イタリアの再放送。
 
Lazy Sunday の先日の鼻歌イントロクイズの賞品の絵ハガキが届く。
ジョージさん、マヤさん自筆の。
Twitter で届いたと番組に報告すると
ジョージさん、マヤさん含め20人近い方からいいね!が。
 
昼はピザトースト鯖缶で缶ビール。
Lazy Sunday が終わって都議選の投票へ。
出口で NHK の腕章をつけた女性がアンケートを。
既に一人に聞いているとことだったので僕は呼び止められず。
 
大相撲初日。
たこ焼きを作りながら見る。
明瀬山は休場。地元名古屋なのに。無念。
高安も休場。明生と若隆景が新三役。
白鵬の土俵入り。
正代も貴景勝も買って、照ノ富士も先場所負けた遠藤に勝つ。
白鵬もかつての強さはないが、明生に勝った。
 
孤独のグルメは八王子の焼き肉屋。
見てて妻と豚足って焼くっけ? という話に。
番組では福岡が焼いて食べると。
ポツンと一軒家もモヤさまもなし。
九十九怪談の2巻目を読む。
シンパイ賞を見る。売れっ子芸人は何に金を使っているか。
CDの解説を読んで過ごす。
午前0時過ぎに寝る。