Taj Mahal 「Oooh So Good 'N Blues / Mo' Roots」 \1500
2022/09/06: www.
hmv.co.jp
Neil & Iraiza 「johnny marr?」 \396
Neil & Iraiza 「New Scool」 \297
Harvard 「Test」 \444
Mutemath 「Odd Soul」 \330
(V.A.) 「R35 Sweet J-Ballads」 \550
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デヴィッド・ボウイの『Brilliant Live Adventures [1995-1999]』のシリーズ
全6枚のうちの最後の1枚をようやく入手。
元々は2020年後半から2021年前半にかけて1枚ずつ
僕もシリーズ後半からその存在を知って、
そろそろかとサイトを見てみるも即完売ばかり。
熱心なファンはちゃんとリリース日を押さえてるんだな。
再発予定といううれしいニュースも届いたが、その後とんと音沙汰なし。
David Bowie 「No Trendy Rechauffe (Live Birmingham 95)」 \4500
David Bowie 「At The Kit Kat Klub (Live New York 99)」 \5350
どれもだいたい定価が1,800円ぐらいだったから、3倍近いお金を払ったことになる。
2021年の3月から5月にかけて
ヤフオクには毎日のように出品されていたのが
夏を過ぎてとんと見かけなくなった。
(ゆえに早い段階で
ヤフオクに出ていたであろう1枚目のみ入手できずにいた)
その後は1万近い値段が付いたこともあった。
価格が高騰していた時、便乗してなのか、ある種の詐欺なのか、
箱だけなのに5,000円近い値段が付いたこともあったように思う。
6枚中にそろったセットと勘違いした人もいたかもしれない。
それも落ち着いたのか、
一番高くて入札数が多かったのが僕が買った1枚目。
他は2,000円や3,000円台。4,000円台が1枚。
再発が正式に決まって予約を受け付けていた。
2022/08/16から2022/11/23まで、発売日は2022/12/02とのこと。
買えずに悔しい思いをした方はこの機会に入手するとよいと思う。
これが最後となるんじゃないかな。
もしかしたら店頭で買える一般作品として再発される可能性もなくもないけど、
だとしても何年か先になるだろう。
前置きが長くなったが、いや、このシリーズとてもいいんですよ。内容が。
60年代半ばにデビューして30年近く。
艶っぽく、力強い。
バックの演奏も決して懐メロにならない。
70年代のグラムな音を再現する気が皆無。
タイトでソリッドな音。
当時のアルバムからの曲がメインだけど、往年の名曲
”Under Pressure” や ”Look Back In Anger” もアレンジがガラッと変わっている。
そのメンバーもキーボードのマイク・ガーソンや
ギターのカルロス・アーマーといった昔からの気心の知れた職人たち。
「Something in the
Air (Live Paris 99)」
「At The Kit Kat Klub (Live New York 99)」 ではなんと、
Helmet のペイジ・ハミルトンが参加していた。
個人的にはこの時期ずっと参加している
スキンヘッドの女性ベーシスト、ゲイル・アン・ドーシーがかっこいい。
ベースを弾きながら ”Under Pressure” のフレディ・マーキーのパートも歌い上げる。
この6枚、その年による編成の違いや
それらを聴き比べるのも面白い。
なお、『地球音楽ライブラリー』シリーズでの
2000年、ファンクラブ『bowienet』の有料会員になると送られてきた、とある。
2枚組で、ボーナスディスクの4曲は
『Brilliant Live Adventures [1995-1999]』版には含まれないようだ。貴重。
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矢口史靖監督の映画があんなに売れるとは思わなかった。
つまらない、ということではない。むしろ逆。
僕の中では一頃日本で一番面白い映画を撮る監督だった。
知る人ぞ知る密室的な雰囲気があった。
そのひとつ前、商業映画のデビュー作となった『裸足のピクニック』(1993)にも
どこか不安定な、もろさを感じさせるものがあった。
『スゥイングガールズ』(2004)『
ハッピーフライト』(2008)と飛ばしていった。
シュールでコミカルなのにあっけらかんとしている。
突拍子ないのに地に足ついてる絶妙な感覚が心地よい。
おもちゃ箱をひっくり返したようにたくさんのカラフルなア
イデアが詰まっている。
『雨女』が歴代のグランプリの中でも格段の存在感だった。
緻密さと不器用さが大胆に同居する、
全力で静止しながら全力で疾走するような快作/怪作だった。
今回購入したサントラはあくまで映画の方。
それゆえかどうかわからないが、
音楽の趣味もそう。
エンディングは
平山みきと歌う”真夏の出来事 '99”を歌った。
neil & iraiza は90年代の後半、裏
渋谷系とでもいうか、
あの時代の最後の世代という印象がある。
あの頃、渋谷でもらうフリーペーパーであるとかいろんなところで
彼らのアルバム「johnny marr?」が話題になっていた。1997年のこと。
そこ話題にしていいんだ? 絶妙なユーモアがあった。
気になりつつもたまたまだろう、手が出ず。
そのうち、そのうち、と思ううちに聞かないまま20年以上。
それが最近、CDラックから Harvard のベストが出てきて
どんな音楽だったっけ?
あー、
エスカレーター・レコーズか、そういえば neil & iraiza もそうだったと思い出す。
本来は neil & iraiza で担当するはずが、
一人で、となったとのこと。
しかし、この音楽で2002年の第25回
日本アカデミー賞の最優秀音楽賞を受賞している。
矢口史靖監督らしい、爽やかなガチャガチャさでいっぱい。
聞いていて楽しい。
これは音楽的な引き出しの多さと節度ある大人の遊び心によるもの。
こんないいサントラだったのか。
もっと前に聞きたかったなあ。
なのにその後
松田岳二としてはサントラを手掛けてないのかな。
もったいないな。
(60年代・70年代のサントラから現代の視点で選曲した
1枚担当していたことに今、気づいた)
キング・トーンズの”オンリー・ユー”
大人の事情だったのだろう……