本を出した出版社が倒産した その9(その後のこと4)

その後。
mixi を見ていると、15日の土曜日、突然原稿が宅配便で送られてきたという報告が。
「元社員一同」の名でメッセージが添付され、
応募時の原稿や、校正後の原稿、データの入ったフロッピーなど。
しかし戻ってきた内容は人それぞれまちまちだったりする。
破産管財人からの指示がようやく出て、
(3月31日付で解雇された)元社員の有志数人で作業したようだ。
これが今後も継続してなされるものなのか、
それともこれ以上の作業が状況的に難しいのかはわからず。
どれだけの人に返却がなされたのかも。
(結局元社員の心ある人に頼らないとやはりことは進まないのか、
 債権者説明会で社長は自ら原稿を返却すると言ってたではないか、
 やはりあの人は嘘つきだという意見が出てくる)


読売新聞に記事が出ていて、
文芸社新風舎自費出版業界のイメージダウンを恐れて
出版引継ぎを検討しているとあったようだ。
これもどうなることやら。
もちろん向こうもビジネスだからただでやってくれるわけはなくて、
追加で費用を払わなくてはならないと思われる。
僕はもちろん、そこまでして出す気はない。
文芸社新風舎から出すことがそもそもかっこいいことに思えないし。


ちなみに、業界の動向として文芸社新風舎の方が
一般的に碧天舎よりも出版費用がかなり割高となるようだ。
原稿を送ったらセミナー勧誘の電話がかかってきたり、それが高級ホテルで行われたり。
もうほんと自費出版ビジネスの「やり手」な感じ。
あまりよい印象はもたれていない。
一方で碧天舎の元社員の方たちは原稿を熱心に読んでアドバイスしたり
赤を入れたり(僕もそうだった)
良心的な人が多かったという書き込みを mixi で随所に見かける。
今回の件では元社員も被害者なのだ、ということを強く思わされる。


債権者説明会前後にいったん話が出て
その後意見の対立というか意見の錯綜しすぎにより立ち消えとなった
「被害者の会」設立の話が、金曜の日テレのワイドショーでの
社長の受け答えを見た人たちにより「許せない」と再燃する。
刑事告発は単なる制裁にしかならないので問題の解決とはならず、
民事告発は弁護士にかけるお金と回収できるお金が見合わない、
よって当面は破産管財人に対する要望の窓口となるべきではないか
という合理的な提案がなされる。


ワイドショーの話で言えばたまたま見ていた母曰く、
テリー伊藤がこんなことを言ってたんだけど
 山本社長は姉歯の事件で言えばヒューザーの伊藤社長とそっくりだって」
なんかそう言われると、なるほど、としっくり来る。


それにしても、法律のことよくわかってないで言うのもなんだけど
なんで山本社長は負債を溜め込んでいきなり倒産とせず、
負債を徐々に減らすようにして民事再生(会社更生?)して
再建という方法を取らなかったのか?



おまけに。
Google Alert にキーワード「碧天舎」でピックアップされたものを残しておきます。



■ニュース
ビブロス破綻の原因、自己破産した碧天舎の債権者説明会開催
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2006/04/post_728.html


自費出版碧天舎」が倒産、250人「お金返して」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060412-00000506-yom-soci
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20060412i506.htm?from=main5


自己破産の碧天舎、債権者説明会
http://www.shinbunka.co.jp/news/2006/06-04-06-02-news.htm


オタク検定とBL小説・漫画のビブロス倒産
http://animeanime.jp/biz/archives/2006/04/bl46.html


自費出版 ある専門会社の倒産
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060409/mng_____tokuho__000.shtml



■ブログなど
碧天舎ってどんなですか
http://www.aichi-books.jp/cgi-bin/resbbs/bbs.cgi?mode=all&loadno=26&resp=1


ビブロス碧天舎倒産
http://stella.cocolog-nifty.com/starchartlog/2006/04/post_9c3a.html


(2002年ごろ?碧天舎より出版の話のあった方のサイト)
http://www1.linkclub.or.jp/~izumi-k/kirokusitu/nikki4.html