熊本帰省その5

ジオラマを前にしての解説が終わって、ガイドの方とはそこでお別れ。
歩いて第二竪坑へ。日が暮れかけて、陽射しがまぶしい。
こちらの方にもガイドの方々がスタンバイしていたが、この日のガイドツアーはやはり終了したと。
それでも見どころを簡単に話してくれた。


錆び付いて、朽ち果てかけたレンガ造りの建物がいくつか残っている。
イギリス式の積み方であって、東京駅と同じであるという。
地面にトロッコのレールが敷設されている。
第二竪坑の入り口に向かう。トロッコと信号所が残され、穴は既にふさがれていた。
壁には植物が生い茂る。
外に出る他にもトンネルがあるが、立ち入り禁止。
引き返して奥の方にある「職場」へ。機械類の修理を行う小屋。
旋盤や様々な工具が埃をかぶって色あせていた。
スパナが握りこぶしよりも大きく、とても大きな歯車を動かしていたのだろう。


次に第二竪坑の巻き上げ室へ。ここはヘルメットをかぶらないといけない。
3つほどの部屋に分かれていて、
それぞれに直径1mを超えるような巨大なウィンチがぶっといワイヤーを巻き付けていた。
操作の仕組みそのものは簡単そうでいくつかボタンが並んでいるだけ。
しかしそのどれにもかならず電話機、通信機が横に。
非常時にすぐつながるようになっていたのだろう。
外に出て原っぱに出て、最後に第二竪坑の白い鉄骨造りの櫓を眺めた。
炭鉱の100年にも及ぶ歴史を支えてきて、今、無言で聳え立つ。
そうしているうちに17時の閉館時間となった。


この日はこれで終わり、熊本市街に引き返す。
近道をしようとミカン農園の山道を往く。
google map を見ながら「違う、今のところ右だった」と引き返すうちに
なんとか植木まで戻ってくる。


国道三号線に出て「まるみ」という地元では有名な中華料理屋へ。
中華の鉄人に餃子の作り方を学んだんだったか。
ファミレスのように大きな店内。
麻婆丼と半チャンポンと餃子を頼んだらどれも想像より多かった。
腹いっぱいになりすぎた。でもこの店はおいしい。
僕らが入ったあとで満席になって後から来た人たちは店に入り切れず、
この暑い中外で待っていた人たちもいた。


最後はカラオケ。
その近くのチェーン店の焼肉屋の周りに消防車が何台も停まっていた。
火事か。店舗は真っ暗だが、焼けたというほどではない。ボヤ程度か。
サイレンが鳴って救急車も駆けつけてきた。


カラオケは2年ぶりか。妻と年末に行って以来。
Bo GUmbosフラワーカンパニーズなど歌う。全然声が出ない。
ユニコーンや Yellow Monkey やクレイジーケンバンド
ビデオクリップがそのまま使われていた。
平山ミキ「真夏の出来事」を歌ったら、なんと本人が登場。
しかも当時のではなくて今の。
失礼ながら、皆笑いが止まらなかった。


ビールやチューハイを頼むと手持無沙汰で飲み続けてしまうので
ソフトドリンクだけのドリンクバーにした。
ペプシコーラを何杯も飲んだ。
もっと歌いたそうだったけど、明日も早いと2時間で切り上げた。
車で家まで送ってもらった。
『半分、青い』は面白いのか、主人公だけが成長しないドラマって初めてだ、
そんな話になった。


家に着いたのは23時前。
玉名の歴史博物館、ミシュランに掲載された蕎麦屋、宮崎兄弟の生家跡、
万田坑、まるみ、カラオケと盛りだくさんの一日だった。
さすがに遊び疲れた…