中野ブロードウェイ/フランク・ザッパ/神田古書店街/花菱

昼まで寝てる。


今度の撮影で使うってことで
イマナリに大型のビデオカメラを貸してくれと頼んでいて、
その手はずを整えるため仕事先まで訪ねていく。
職場は中野ブロードウェイにある。
時間があったので3階の中古CD屋にふらっと足を踏み入れる。
これまで何度か中野ブロードウェイを訪れたことがあるが、
どうせその辺のたいしたことない店の1つだろうとたかをくくっていた。
・・・マジで後悔。
今日来てしまったことも、これまで来なかったことも。
宝の山のような場所だった。レアものばかり。
ほんとはもっと買いたかったけどキリがない。
厳選に厳選を重ねても2万使ってしまった。
買いすぎなのはわかってんだけど、もうどうしようもなかった。
給料出たらまた行く。
僕がこのところ集めているフランク・ザッパがたくさん並んでいた。


CDを抱えて狭い店内をウロウロしているとオオタから電話がかかってきて、
「今度の撮影協力するよ」と言われる。
前々から頼んでいた。ありがたいものである。
いろんなことがちょっとずつ実現していく。

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このところフランク・ザッパにはまっている。
これまでの洋楽人生でも避けるようにしてきたのに、とうとう手を出してしまった。
膨大なカタログを全て揃えなければ気が済まない。
とんでもない多作家。ストーンズを集めるのなんてザッパに較べれば楽勝である。
ライブアルバムのシリーズを加えたら50枚は超えるのではないか。
RYKO から出ている黄色い帯の規格の日本盤はどうも店頭在庫のみのようで、
今買わなきゃなくなる。次いつ再発されるかわからない。
買い揃えずにはいられなくなる。いてもたってもいられない。
とはいえ金が無尽蔵にあるわけでもないので
1枚1枚在庫の残り少なそうなものから買っていくことになる。
都内のいくつかの店を訪れて在庫をチェック。
「これはまだこことここに残っているな」となると後回し。
インターネットでも後先考えずオーダーしまくり。


部屋に山積み。片っ端から聞いている。
昔は「前衛」「難解」と称されていた人だけあって
一回聞いただけではよくわからないものも多い。
でも立ち止まって考えてても仕方がないのでとにかく買ってとにかく聞く。


評論家筋での評価はものすごく高いが
一般的なロック・リスナーは「敷居が高そう」ってことで敬遠しがち。
名前は知ってるけど聞いたことがないって人がほとんど。
60年代から今に至るまでずっとそう。
なのでアルバム・ガイドみたいなのって本屋で売ってないんですね。
売れそうにないから。
だからもう今聞いてるやつがどういう評価のやつで
ザッパにしてみればどんな意味を持ったやつなのかってのが俯瞰できない。
なんか不便だなあ、資料はないものかと調べてみたところ
ユリイカ」でフランク・ザッパ特集が、
レコード・コレクターズ」でも同じように特集が、
94年の没後間もない頃に組まれていることを知る。
これは入手せねばならない。


で、ようやく本題に入るのであるが、
これらを探し求めて神保町の古本屋街に出掛けた。1年ぶりか。
レコード・コレクターズ」はすぐ見つかったものの
(最初に見つけた店ですぐ買ったものの、後で見つけた2軒の方が安くてがっかり)
ユリイカ」はどこ探しても見つからず。
ありそうなのに置いてない。
文学を扱っている店で文学系の特集だけ集めてたり、
映画・演劇専門の店でそれ系の特集だけ在庫があったりするものの、
バックナンバーを一通り揃えてる店ってのがない。
ロックだの格闘技だのその他サブカル系だのあるいは
「Switch」「Studio Voice」だのその手の雑誌ならば
2軒ほど各種取り揃えてる店があるのに。
需要がないのかなあ。


料理の本が充実している店、楽譜がぎっしり詰まっている店。
テレビドラマの台本が売られている店。
専門性の高い店ばかり。
パッと見ではわからず1つ1つ中に入っていく。
そんで「これは違う」ってのを繰り返す。
結局見つからず。


「TOKYO RANDOM WALK」という店が並びの中にあって、
アート系の洋書を中心としたここの品揃えはなかなかいいといつも思う。
「あー自分は東京にいるのだなあ」という気持ちにさせる。
ルイス・シャイナーの「グリンプス」を見つけたので買う。
60年代のジミヘンやビーチボーイズの幻のアルバムを求めて
タイムスリップするというお話。

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しばらく歩いて御茶ノ水へ。
DiskUnion でフランク・ザッパを探す。
特にめぼしいものは見つからず。
ビーチボーイズのベスト盤で珍しいものを見つける。
スターバックスのみで発売されたというもの。
目新しい曲は全くないものの、余りの選曲のよさに思わず買ってしまった。
「Pet Sounds」 〜 「Surf's Up」ぐらいまでのアルバムを中心に選ばれている。


1. I Can Hear Music
2. Don't Worry Baby
3. Sail On, Sailor
4. God Only Knows
5. Surf's Up
6. Wouldn't It Be Nice
7. Friends
8. Add Some Music To Your Day
9. Sloop John B
10 Cool, Cool Water
11. Disney Girls
12. Good Vibrations
13. Caroline, No
14. Do It Again


「Disney Girls」が入っている辺りほんと最高。見識の高さが伺える。
60年代末の曲が入ってるのもポイントが高い。

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夜は月島に行ってサンノ君と「花菱」に行ってもんじゃ焼きを食べる。
同人誌「一片雲」を置いてもらう。
サンノ君は「花菱」の紹介記事を書いている。


今後の同人誌の方向性について
ケンケンガクガクと話し合っているうちに夜が更けていく。
創刊号は無事出せたものの、次はどうするか。
水面下では熱い議論が交わされている。