青森に飛ぶスチュワーデス

この前青森に帰ったとき、行きも帰りも飛行機だった。
青森空港はANAが就航していないため、JAS便だけになる。
そのJASも明日からはJALに統合される。
僕は最後の最後の方に乗ったわけだ。


たった1時間ちょっとのフライトであってもスチュワーデス、
今で言うところのフライトアテンダントが何人もいる。
きれいな女の人たちが笑顔で
飲み物を配ったり新聞をすすめたりと狭い通路を何度も何度も行ったり来たりをする。


いつの頃だったかフライトアテンダントは正社員ではなく、
まずは契約社員として採用するようになった。
給与体系が意外に低いという事実も世間の人たちに認識されつつある。
昔とは違って、今ではそれほど華やかな職業ではなくなった。
戦後10年か20年か経過して日本で国際線が解禁になった際には
容姿端麗・才色兼備な良家の子女でなければ就くことができなかったという。
僕の小さい頃は堀ちえみ主演のドラマ「スチュワーデス物語」なんてのが一世を風靡した。
(「どじでのろまな亀」などの流行語を生み出す)
時代は下って今、あの頃のような憧れってまだあるのだろうか。


フライトアテンダント/スチュワーデスそのものの考察はおいといて。
往復の便に乗っていて僕が考えていたのは、
彼女たちにとって青森って魅力の無いとこだよなあというとこ。
羽田発の最終便で青森に着いた時ってたぶん青森で一泊するんじゃないかと思うんだけど
山の上にある空港の周りは何にも無いし、
バスで40分かけて市街地に下りていったところでたいしたものは何も無い。
夜、食事をしたり飲んだり遊んだりする場所ってのは皆無に近い。
あることにはあるんだけど住んでない人にはわかりにくい。
駅前にはそりゃ何かしらあるんだけどわざわざ入ってみようといういい雰囲気の店は無い。
僕が帰るたびに街は寂れていく一方だ。
先日帰ったときには通りの端にあったデパートが閉店していた。
そんなこんなでフライトアテンダントの何人かは
次の勤務が青森行きになると「あーあ、つまらないなあ」と気分が暗くなり、
しかもそれが最終便だったりすると
僕の想像するに空港内に専用の宿泊施設があって、
そこから一歩も出ないで次の日東京に戻る。


「うーむ」と思う。
何がどう「うーむ」なのかはうまく言えないが。


青森だけじゃなく、
日本のいたるところにいけてない都市のための空港があって
何百何千もしかしたら何万もの国内線のスチュワーデスが
日々黙々と東京や大阪といった大都市と往復しているのだろう。

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話は変わるが、調べてみたら
スチュワーデス体験ツアーというのがあるようだ。
ANAにもJALにも。


本物の制服を着てCA(キャビンアテンダント)を体験。
とあるサイトには内容に関して以下のようにあった。
・記念写真の撮影
・CAエプロンをプレゼント
・行き先は沖縄、札幌、長崎
※ただし、殿方の同伴は不可
※女性に限る


これってどんな人が申し込むんだろうな。