「KILL BILL vol.2」/千鳥格子#6

吉祥寺にて「KILL BILL vol.2」を見る。
映画館はそこそこ客は入っていたものの、
「vol.1」を新宿で見たときのような熱狂したムードはなく、全般的にスカスカな感じ。
(「キャシャーン」に客を取られているという話をどこかで聞いた)


「vol.1」が非常に面白く見ててワクワクさせられ、
タランティーノが帰ってきた!」と嬉しくなったものであるが、
「vol.2」は正直なところちっとも面白くなかった。


理由は単純。
アクションシーンが少なく、セリフのやり取りばかりだったから。
タランティーノには悪いが、あんまりそういうのは期待していない。
気が付くと前半部分、眠ってしまっていた。
タランティーノの映画で寝てしまうなんて!
時代は変わったもんである。


総じて地味。
ユマ・サーマン扮するザ・ブライドがビルの弟に不意を打たれ、
地中に埋められるというシーンに代表されるように、派手さがない。
娘を奪われた母親がその父親と愛憎入り混じる会話を交わす
(しかもちゃんとカットを切り替えしてじっくりと)
なんていうのはどうもなあ。
タランティーノの得意分野って感じじゃないし、
そういうシーンのことごとくが今一つな出来栄え。


KILL BILL」は当初の予定通り4時間ぐらいの長さになってしまってもいいから
一気に全部見せるべきだったんだろうな。
前半でかっとばして後半でじっくり、というのを半分に分けて後半だけ見せられると
ダラダラしたものに感じられてしまうのは当たり前。気分が乗せられてないから。
前半の撮影にパワーを使いすぎて後半ダレ気味な映画ってのをたまに見かけるが、
「vol.2」はまさにそれ。


そもそもタランティーノ的小ネタ・小ワザも少なかったような気がして、
まずはそこが物足りなかった。

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サイノウさんの家に行ってオオタが映っている映画ということで
「東京大狂走」のビデオを借りる。


サイノウさんが監督。
もう何年も前オオタと僕が自転車に乗って都内のあちこちを走り回っている映画。
映像を使わせてもらって「29」に組み込む。

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そのまま吉祥寺にて千鳥格子のライブへ。


1コ前のバンドがなかなかいいように思えた。
演奏そのものはまだこなれてないものの
ボーカルの女の子は歌い手としての存在感に確固たるものがあって
なんか以前同じように小さなライブハウスにて
CooDoo's を見たときのようなスケールの大きさを感じた。
でもその後その話をしたらみんな否定するので、どうも錯覚だったようだ。
VJ がバックのスクリーンに映像を流していて、美大系なバンド。


千鳥格子
今日のはイマイチだったな。ギアが入らず終わったと言うべきか。演奏の力が小さかった。
ステージの上で3人が互いに遠慮しあってて(探り合ってて、ではない)、
「あー今バンドは壁にぶち当たってるのだなあ」と思った。
その後打ち上げに出て話を聞いてみてもそんな感じだった。
特にギターのナイトウ君が悩みまくっているようで。
ここで突き破って飛躍するか、それともいじけて終わってしまうか。
バンドとして1つの転換点に差し掛かっている。
この壁を乗り越えると非常にいいバンドになりそうな気がする。
(なんか僕偉そうだな。すいません)


物足りなさの1つの要因として
いつもバンドの写真を撮っている青年が今日はいなかったから、というのもあるかもしれない。
演奏に合わせて写真を取りまくっている姿を
僕は楽器を持ってステージに立っているメンバーと同格に感じていた。


打ち上げでは千鳥格子のホームページを介して気になっていたバンド
「不謹慎シンドローム」のギターの人の隣に座る。
年が一緒ということもあって中学・高校のときに
聞いた/聞かされた音楽の話になって、話題に上ったのは
Bon Jovi, Extreme, Whitesnake, Mr. BIG といったハードロック。
「不謹慎シンドローム」は音楽的にもステージアクトとしても
非常にインパクトがあるようなので今度機会があったら是非とも見てみたいと思う。