アテネオリンピック開会式

朝起きて何気なくNHKをつけたらアテネオリンピックの開会式をやっていた。
相変わらず暑そうなので外に出る気はなく、
インスタントラーメンを鍋で煮て食べながらぼけーっと入場行進を見た。
食べ終わってからも結局最後まで見続けた。


202の国と地域が参加。
世界にはそんなに多くの国があるのかー!という素朴な感動を覚える。
もしかしたら政治的な理由もしくはただ単にスポーツが強くないからという理由で
出場していない国もまだたくさんあるんだろうな。
今から10何年も前、高校の地理の時間に見かけなかったような名前の国が次々に出てきて
「うーん?」と思う。
アフリカの国のいくつかは名前が変わってしまったし、
カリブ海や南太平洋の島国は初めて聞くようなのがけっこうあった。
小さな国だと選手は1人や2人で参加。
メダルをまだ獲得したことがないという国も依然として多い。


一方ではアメリカは1125人なのだそうな。選手と役員を足して。そりゃメダルもたくさん取れるよ。
強いから多いのか、多いから強いのか。よくわからなくなってくる。
ロシアですら454人。ドイツもそれぐらい。
日本は312人(テレビを眺めながらなぜかメモをずっと取っていた)。
最後に登場した開催国ギリシアは724人。
開催国だとたくさんの競技に出られるってことか?


日本選手団シャクヤクをあしらった白っぽい服を着てうちわを持って登場。
アナウンサーはリラックスしていると言っているが、僕にはダラダラしているように見えた。
国によってはキビキビ足並み揃えて行進していて、そっちの方が好感が持てる。
柔道や女子バレー、シンクロナイズドスイミングなど注目の選手たちが画面に映る。


日本人に限らず先進国とされる国の人たちは
行進しながら自らデジカメやビデオカメラで映像を撮っていた。
オリンピックに出るような世界の名だたるアスリートたちが
ビデオを取りながら歩いてるってのはなんだか不思議な光景だ。


各国の旗手は女性が多かった。日本だとレスリングの浜口京子
解説を聞いていると女性旗手がこれほど多い大会は初めてなのだという。
4・5人で参加している国に1人だけ女性の選手がいたりすると
たいがい旗手としてその国の国旗を両手に抱え先頭を歩いている。


アフリカや南太平洋の国々に多かったのだが、
民族衣装を取り入れたデザインの服を着ているか、もろに民族衣装で行進していた。
国によっては踊りながら登場。
こういうのを見ていると楽しい。お祭りなのだなあというのがよく伝わってくる。


各国登場の際には開会式に来ていた指導者の姿が映る。
イギリスだとブレア首相。
選手たちと大統領や首相とその夫人がお互いに手を振り合う。
(ブッシュと小泉が仲良く並んで立ってたりしなくて良かったと思う)


イラクの入場で一際大きな声援が寄せられる。パレスチナのときもそうだった。
韓国と北朝鮮が合同選手団として入場。音楽も重たいリズムだけの緊迫感のあるものとなる。
(時々DJが映ってた。生演奏ではなく、彼が曲をつないでいったのだろう。
 ターンテーブル3台構成。2台普通に回ってて残りの1台でスクラッチしてたけど
 それらしき音は少なくともNHKの番組からは聞こえてこず。
 彼は何をしていたのだろう?単なるパフォーマンスだったのか)


今大会ではギリシアのアルファベットの順に入場することになっていたので
思いもつかないような順番で各国が並ぶ。
最後の方はフィジー、チリ、香港の順だったか。
説明を聞かないとアトランダムか籤で決めたかのよう。


なお、チリは108年前の第1回大会に参加した14カ国のうちの1国なのだという。
各国の入場のときにアナウンサーが話すその国の話題を聞いていると
いろいろ「ふーん」と思うことばかり。
ドミニカとドミニカ共和国は別な国であるとか。
モナコは世界2番目に小さい国であるとか(1番小さい国はどこなのだろう?)。
パキスタンはホッケーが盛んでフィリピンはボクシングが強い。
一番驚いたのは「グアムは国だったのか!?」ということ。
行ったことなかったから正直知らなかったけどアメリカの島の1つだとばかり僕は思っていた。
どこの国だったかは忘れたがその国では「旗手になるとメダルが取れない」というジンクスがあって
既に2人有力選手が辞退、今回旗手となった選手は「そんなの関係ない」と自ら立候補したのだという。


入場行進が終わるとスタジアムが暗くなって花火が打ち上げられた。
ビョークが登場して「Oceania」を歌う。
(調べてみると今月発売のニューアルバムに入ってる曲だった)
ビョークが身にまとっていた衣装がスタジアムに広がっていって
選手たちを包み込むという演出がなされていた。
その次は国際宇宙ステーションから中継。
さすがオリンピックの開会式ともなると違う。


オリンピックの旗がスタジアムを一周し、聖火リレーの最後の走者が駆け抜ける。
観客席で目の前で見ていたら感動しただろうなあ。


・・・いつの日かその国へと競技を見に行ける身分になりたいものだ。
それよりも先にテレビで全試合見れるような身分になるのがまず先か。