R25

今更ながら初めて「R25」を手にとって眺めてみた。
ある日突然駅の構内など各地で配布の始まったリクルートの例の雑誌である。
毎週配って早いものでもう22号なのだそうだ。
(都内在住20代後半独身自称平均的サラリーマン、
 オカムラはこの雑誌に具体的な興味を持つまで22週かかった)


よくできてるよな、と思った。
たくさんのトピックが載っかっている割りに薄い。
週単位の雑誌であるならばこの程度の分量が一番読みやすい。
これ以上の厚さでしかもたとえ100円だろうとお金を取るのなら、
僕なら絶対買わない。


僕はこれを読むまで「ゴッゴル」というのが話題になってることすら知らなかった。
(IT系企業に勤めてるとは到底思えないですね。全然「平均的」じゃない)
一番興味を引いた記事は武藤敬司率いる全日が東京プリンスホテルでディナーショー開催。
ちなみに東京プリンスホテルって東京タワーのすぐ近くにあるんですよね。
確か東京オリンピックのときに建てられたとか。
最近知ったことなのでここに書いておきます。


世の中の動きに疎い僕としてはせっかくただで配ってんだから
毎週持ち帰って土日にこっそり読もうかと思う。
そういえばネットオークションで地方の人がお金出して買ってたという話を聞いた。
変なもんである。


こういう雑誌を企画して制作の人広告の人様々集めて実現化させるのって楽しいだろうな。
リクルートと言えばもう1つ話題にすべきは「Hot Pepper」ですね。
配られてるのをもらったことが1度も無い僕としては
中身はよくわかってないんだけど、たぶん便利なものなんだろうな。
Hot Pepper」のクーポンが使えますというステッカーみたいなのが貼られた店を
最近ちょくちょく目にするようになった。
リクルートって会社の最近の僕の中でのイメージは
若手社員が「こういう雑誌があったらいいんじゃないの?」って企画書を出した後
頭のいいたち人が無茶苦茶考えておしゃれに流通するパッケージに仕立て上げ、
世間の人々に向けて奇抜だけど使えるものを提供する、というもの。


大学の同級生に誰もが知ってるすごい目立つやつがいて、
彼は電通の内定を蹴ってリクルートに入った。
そのとき初めて、僕はリクルートという会社の存在に改めて気付いた。
ただ「FromA」や「就職ジャーナル」を出してるだけの会社じゃない。


一昔前は「人材」絡みの会社って感じだったけど
今はもう人と人の接するあらゆる局面において顔を出す
なんつうか大きくて柔軟なものになってしまった。
この国に住む人々の日々の暮らしに浸透してしまっている。
政治家への未公開株の譲渡でどうのこうのと話題になって
僕が中学生だった頃にはダーティーなイメージがつきまとってたんだけど、
今となってはもう完全に払拭されているように感じられる。


日々いろんな企画が出てきてそれが検討されて
「面白いんじゃないか」とゴーサインが出て、と活気がありそうだ。
実情はどうかわからんけど、僕は素直にいいなあと思う。
そういう企業で働きたかった。

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余談。僕の職業はシステムエンジニアってことになるんだけど、
顧客が作りたいと思っているシステムを受注開発するってのは
僕の性にちっとも合ってないという感覚が年を追うごとに強くなってきた。
小説を書いたり映画を撮ったり自分の作品を残すことが生きがいの人間が
受注開発をやってて楽しいわけが無い。
システムってのも形あるものを残すわけだけど
自分の求める完成度とコストってのは絶対折り合いがつかないから
いつもいつも中途半端なできそこないにしかならない。
自分が作りたいと思っていないものを作るってのは苦痛でしかない。
自分たちは「手伝ってる」のだ、というものの見方もあるといえばあるんだけど、
僕が窯を持っていて他人の作品を焼いてあげるというとはまた別なものなのである。

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R25」ある朝突然駅の壁のラックにぎっしりと山積みになっている。
誰かが並べているところって見たことがない。
電車が走ってない深夜にリクルートの人がせっせと並べてるのだろうか?

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話はちょっと変わるが、
ビッグイシュー」の日本版の発売が始まって1年ぐらいになる。
今でも続いているんだけど、どれぐらい売れてるものなのだろう。
買ってる人を見たことがない。


正直に言うがホームレスの人の手に
直接的であれ間接的であれ触れたものを買いたいとは思わない。
偏見と言われればそれまでだが、どうにもならない。
そういう日本人って多いのではないか。