本を出します その7(タイトルの付け方)

出版社の編集の方から、タイトルどうしましょう?とメールが来る。
変更することにはなっていたが、決まっていなかった。
コンテスト応募時のタイトルは「モロッコ→ドバイ 一人旅」
味も素っ気もない。というか購買意欲のわくタイトルではない。


編集の方からは4つ案を提示されていて、どれもサハラ砂漠絡みのものだった。
「僕は1人サハラ砂漠を歩いた」というような。
でもなあ、と僕は考える。
サハラ砂漠が旅の目的であって確かに文章の中心にあるんだけど
そんなたくさんスペースを割いているわけではない。
実際にやったこととしても砂漠の入り口をチョロチョロ歩いただけ。
これだけでタイトルに「サハラ砂漠」とあって、
それだけで書店で買った人がいたらサギだと思われるのではないか。


フェズ、マラケシュカサブランカと一応モロッコの有名な都市を回ったわけだし、
ドバイにも行ってるんで(サハラ砂漠のことよりも長く書いている)、
そういう地名をタイトルに含ませたら
その地を旅する予定の人が参考のため旅行記を探して本屋に入ったときに
関心を抱いて手に取ることになるのではないか。
そういうニーズに是非とも訴えかけたい。
タイトルに入れると長ったらしいのでサブタイトルにでも。


というところまでは考え付くのだが肝心のタイトルについては白紙のまま。
10月からずっと考えてるけどいまだわからず。
どうしたらいいんだ!?


小説を書くときや映画をつくるとき、
先にタイトルが決まってるもののほうが出来がいい。
全体を統一するシンボルのようなものが自分の中にあって、
それを頼りに進んでいくから方向性がしっかりしていてブレがない。
しかもそういうタイトルって熟慮の末決まるのではなく
たいていはふとした瞬間に「これだ!」と浮かび上がってくるものなので
妙なインパクトを持つことになる。少なくとも自分の中では。
何かに突き動かされるようにして書いていく/つくっていくことになる。


今回単純に日記として書き始めたわけだから
タイトルも何もあったもんじゃないんだよなー。
なので後からタイトルを考えてみても
いつまでたってもしっくりこない。


なんつうか交通事故に遭うとかドバイで生水を飲むとか
それなりにプチ「波乱万丈」なところと
あんまり旅慣れてない29歳独身男性会社員がふらりと一人旅をしている
「等身大」なところが現れてるタイトルがいいんだけどな。


最初の一文からとって
「突然ですが、明日から僕モロッコ行ってきます」
辺りが無難だろうか。
サブタイトルは
「モロッコ3大都市とサハラ砂漠、ついでにドバイを巡る旅日記」
長いかな。長いな。。。