レトルトのカレー

先日大家さんに家賃を払いに行った際に
「よかったらどうぞ」とレトルトのカレーが5コ入った袋をもらう。
箱に入ってきれいにパッケージされているものではなく、レトルトのまま。
これまで見たことがなく、「なんだろう?」と思ってよく見てみたら
「業務用」と書かれていた。
つまり、市販されていない。コンビニやスーパーでは入手できない。
早速温めてご飯の上にかけて食べてみる。それなりにうまい。
市販のレトルトのカレーで価格が200円台のものと比較するならば
確かにこちらの方がうまいだろう。
(300円台以上のものは「パク森」「エチオピア」など有名店の味を再現したものであったり
 独自の味わいを追求したものとなるので単純比較できない)


ここで、こんなことを思う。
「業務用ともったいつけないでこっちを市販したらいいのに」
「家庭用は一段低いものが売られているってこと?」
むきーっ!と一瞬腹が立つ。
その一方で飲食店に入ってカレーを頼んだときにこのカレーが出てきたら
「なんだよ、レトルトのカレーかよ!!」と怒り出すのだと思う。
可哀想な、というか不思議な立場の食べ物である。
まあどこもかしこもこういうレトルトを使っているわけではなくて
海の家やドライブインややる気のない喫茶店だけだろう。

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最近あんまり食べなくなったが、学生時代はレトルトのカレーばかり食べていた。
2・3日に1度は必ず食べていた。好きだからというよりはお金がないから。
寮の部屋には電気ポットが2つあって、1つはレトルトのカレーを温める専用だったりする。
それぐらいいつも食べていた。
常に市販されている全種類のカレーを制覇していたように思う。
子供用のほとんど味がしないものさえ食べた。
新商品が出ると必ず試食する。
僕が学生時代を過ごした90年代半ばから末にかけての時期は
レトルトのカレーは今ほど各社力を入れていなかった時期のようでそんなに種類はなく、
定期的に商品の入替が行われるだけだった。だから追いつくのも楽だった。
価格帯も300円台までだった。
今はラーメンと一緒で高価なご当地ものが多く、
ボンベイ」の600円もするようなカレーは手が出せなかっただろう。
ほんとにお金のないときには「めいらく」の一袋100円もしないビーフカレー
特売で買ってきてはモソモソと食べたもんだ。

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こういう店をつくれないかと考える。
市販されているレトルトカレーがほぼ揃っていて、
客がオーダーするとそれを温めてご飯の上にかけて出す。
あくまで「レトルトカレー」専門店として営業。
「カレーマルシェ」や「ククレカレー」なら400円ぐらいで。
ビジネス街をターゲットに出店。
何気に付け合せの福神漬けやラッキョウの類いにこだわりを見せるといいかもしれない。
スプーンは必ず水の入ったコップに入れて出すとか。


意外とうまくいったりして。
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