本を出します その10

昨日の夜、宅急便で出版社から表紙の案が2種類届く。
どちらもサハラ砂漠がモチーフになっていて、1つは写真、1つはイラスト。
イラストの方はラクダがバーンと中心に据えられていて
その後ろからは朝日が、という非常にインパクト大なもの。
編集の方からはこちらの方でどうですか?と薦められているが
僕的にはオーソドックスに写真の方にしたいと考える。


表紙ができてくると本としてかなり完成品のイメージが見えてきた。
帯もちゃんとついている。
あーあと何ヶ月かするとこの世に商品として、形あるものとして
具体的に存在するようになるのか。
そう考えるとなんだか不思議なもんである。

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仕事の関係で今日は出社。
ただし竹芝のオフィスではなく、汐留にて作業。
昼食を食べに外に出たとき、地下にリブロがあった。
旅行記のコーナーがあって、割とたくさん本が置いてあった。
以前出版社から「どこを重点的に営業しますか」という問合せがあって
(日本全国のあらゆる書店に対して新人の第1冊目をプッシュすることなど不可なわけで、
 出版社の方で営業してくれる店舗はものすごく数が限られてしまう)
僕は会社の近くがいいだろう、と出版社から送られてきたリストの中にあった本屋のうち、
浜松町・汐留近辺の本屋の名前をたくさん挙げておいた。
このリブロもその中の1つ。
もしかしたらここに並ぶのかもと思うと我ながら「すげー」と思った。
まあ、置くかどうかは本屋側の判断なんだけれども。
・・・で、可能性はそんなに高くはない。


学生時代からリブロをよく利用していた人間からすれば
リブロに置いてもらえたとなればかなりの達成感だ。

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今一番恐れているのは、
僕の友人知人が「せっかくだから買おうか」ということになったとき、
近くの本屋になくて amazon.co.jp などのサイトで購入しようと考える、
だけど amazon.co.jp では在庫なし。
その一方で割とあちこちの本屋に置いてもらえたものの
誰も買うことなく在庫として眠ったままになっていてやがて返本扱いとなる。
ものすごく運のいい人、あるいは「優しい人」しか手に入らない。
amazon.co.jp なんかは便利だから家からヒョイと買ってしまうけど、
わざわざ本屋に出向いて注文してくれる人はどれだけいるだろう・・・。


「買うよ」といってくれた人たちにはたいがい、
入手しにくいだろうから amazon で買ってくれと言ってるんだけど、
もしかしたらこれはよろしくないのだろうか。


・・・なんて感じで、傍から見るとかなりどうでもいい物事に対して不安になっている。