屋形船に乗って夜桜見物③

北千住の桟橋にて停泊。
屋根の上に上がれるというので行ってみる。
窓の向こうに桜を見ていたときはいまいちピンと来ていなかったが、
外に出て目の前に桜並木を目にしたときはさすがに「おー、いいねえ!」と思った。
升酒を飲みながら風にそよぐ桜の枝を眺める。
船の上からってのがものすごく気持ちがいい。
こっちも揺れていて、桜も揺れていて、シンクロすると桜に酔ってるような感じになる。
みんなで記念撮影をする。
辺りを見回すとあちこちに屋形船。
夏が書き入れ時かと思っていたのだが、このシーズンもまたお客を呼ぶチャンスなんだろうな。


船が引き返す。下に戻ると一大カラオケ大会。
団体対抗みたいなノリになって、自然と各グループが一曲ずつ持ち回りで歌う流れになる。
この頃になるともう酒がかなり回っていて、
カラオケも「みなさん一緒に歌いましょう!!」という雰囲気で手拍子や歓声も船全体で。
どこからともなく「マツケンサンバ」が始まると各グループから何人か前に出ていって
それぞれ思い思いの「マツケンサンバ」を踊る。
なんつうか「日本人っていいなあ」なんて思ってしまった。
その後グループの垣根はなくなり、酒を注いだり注がれたり。
(僕の田酒はどこかに持ってかれてしまった・・・)
後輩の1人は完全に向こうのテーブルに行ってしまって、上機嫌になって顔を売っていた。
最後は船のお兄さんに「歌え」コールが巻き起こり、サザンを歌わせた。
「歌わんと船から下りんぞ!!」ぐらいの無茶苦茶なムードが漂っていて、なんだか熱かった。
後日聞いたら、乗合船でカラオケで盛り上がったのは初めてのことだったそうだ。


船がお台場の桟橋に到着。下船。
屋形船、堪能しました。
次は夏、花火の季節に是非ともやりたいものだ。
今から予約してもいっぱいで間に合わないかなー。

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その後新橋に出て2次会。カラオケ。
僕は例によってRCサクセションの「いい事ばかりはありゃしない」を歌う。
というか歌ったのはサビの部分だけで
残りの部分は今の心情と今回の一連の出来事の一部始終を切々とセリフにして語った。

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終電近くになってさあ帰るかとなったところで携帯が鳴る。
映画サークルの先輩サイノウさんの携帯からで、出てみるとサイノウさんではなくて後輩だった。
酔っ払った口調で言うには
「昼からずっと井の頭公園で花見してんすけど、オカムラさん今から来てくださいよー」
日曜は会社に作った映画部の初のイベントである
映画鑑賞会が朝からあったのでさっさと寝てしまいたかった。
なので「用事があるから」って断ったら、そいつが言うには
「あのサイノウさんが結婚宣言したんですよ。一大事です。まじで今すぐ来てください」
確かにそりゃ一大事だなと思う。
一番弟子(?)としては何を差し置いても駆けつけなくてはならない。
井の頭公園での花見のことは前から聞いていて、でも屋形船があるから断っていた。
が、やっぱ顔を出した方がいいなあという気になる。
サイノウさんに「おめでとうございます」もとい
「俺を置いてどこ行っちゃうんですか!?」と問い詰めなくてはならない。


で、午前1時という時間に井の頭公園に到着する。
開口一番サイノウさんには「おまえそれ、ガセだぞ」の一言。・・・。言葉を失う。


井の頭公園はドロドロの状態。泥酔して酔いつぶれた若者たちや
何が何と混ざり合ってるのかちっとも判別つかないような食べ物が散乱しまくったビニールシート。
大勢の警官が赤く光る警棒を持ってどこかの花見客の集団を取り囲んでいた。
千鳥ヶ淵隅田川と花見の一番きれいな部分をそれまで見てきたのに、
今度は最下層の部分を目にすることになる。
「夜は10時で終了です」と横断幕も掲げられているのに、思いっきり無視されている。


缶ビール2本ほど飲んで、最近ご無沙汰だった人たちとあれこれ話す。
これはこれで楽しかった。
ほんとはこの機会に朝まで飲んでたかったんだけどそうもいかないので
タクシーに乗って家に戻る。午前3時。
映画2本見なきゃいけないのに、睡眠時間は5時間。
案の定、見てる間は睡魔との戦いで結局途中で寝てしまった。。。

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この一週間で僕の体重はどれぐらい増えたのだろう。