Live 8 / Bjork

休日出勤して仕事していたところ、マオさんからメールが。
今日の Live8 で Bjork 見たいなら連絡くださいとのこと。


おとといの深夜、会社で仕事していたら
チャカモトさんが僕の席のところまで来て、「よお」と言う。
僕も「はあ」と返事をする。
「どうよ?今年フジロック行ける?」
「どうにもこうにも8月15日がカットオーバだからいけませんよ」
「マジ?そんな日?だったら全部アウトだな。サマソニも」
そんな会話をしていたら出てきたのが、
Live 8 というイベントがあってそこに Bjork が出るらしいとのこと。
「いつっすか?それ」
「あさって」


マジすか!見たい!!
が、チケットは抽選とのこと。
ボブ・ゲルドフのライブエイド絡みのチャリティー系のイベント。
寄付した人は抽選に応募できるのだという。寄付の金額に関係なく。
いいなあ。。。と思う。


そして昨日の夜、2ヶ月の常駐期間を終え、
疲れた体で荷物を引きずって帰って来たところへ
またふらっとチャカモトさんが現われ、「よお」と言う。
「俺さあ、チケット当たったよ」
「マジっっっすかぁっっっ」
つうか、そういう抽選のあることを事前に教えてほしいものだ。
そんで2夜続けて現われて「俺は当たったよ」とわざわざ伝えに来るとは。
この人、相当のオニである。
心の底からそう思ったのでとある掲示板にて「あんた鬼だよ」と書き込む。


これが功を奏したのか、回りまわって
今日になってマオさんから連絡が来る。
いったん抽選から外れたものの観客席の見直しによりスペースが増えたことによる
追加抽選にて当たったとのこと。
(この枠の方が絶対的に少ないはずなので、こっちに当たることこそものすごい強運だと思う)
2名行けるのでどうですか、と。
なお、マオさんとは昨年のゴールデンウィークStereolab も見ている。
思い起こせばそれ以後、僕はライブ会場に足を運んでいない。


場所は海浜幕張。マオさんとは17時に待ち合わせをする。
14時にはイベントはスタートしていて、
他の出演者は RIZE , Do As Infinity , Def Tech , McFly , Good Charlotte
そしてなんと、Dreams Come True という非常に無作為なセレクション。
なぜここに Bjork !?
昨年のレッチリ矢沢永吉、B'z の稲葉浩志Paul Weller , The Who , Aerosmith という
豪華だけどロック好きなら誰だって敬遠したくなる、
食い合わせ悪すぎの Rock Odyssey 並み。ちなみに今年これはやらないんですかね?
Bjork なんでこういうイベントに出ることになったんだろう?
チャカモトさん曰く、Bjork 自身はこういうチャリティーは好きではないのだが、
芸術家の旦那が新潟で個展をやるとかで来日しているところを捕まえたらしい。
どこまで正しい情報なのかよくわからないんだけど、
今日は17時半から出る、トリではないという 2ch で入手した情報は正しかったようで
僕が17時過ぎにのんびりと駅に到着したところ
開口一番マオさんから「Bjork もう始まってるとチャカモトさんからメールが来た」とバッドニュースが。


2人して走る。海浜幕張の駅からメッセの会場まで。
わき目もふらず。お互い30過ぎてるのに。
我ながらよくもまあここまで走れるものだというぐらいテクテクと全力疾走。
見ると周りにも同じように走っている人たちがいた。やはりお目当ては Bjork か。
それにしてもなんで Bjork クラスのワールドワイドなビッグスターがトリを飾らない?
「もうちょっと仕事してから18時ぐらいに待ち合わせしますか」なんて言ってたら完全に見れなかった。


会場入り。
メッセのでかい空間に Bjork の歌声がスピーカーから鳴り響く。
声の絨毯爆撃。天空から降り注ぎ、この地を包み込むような。
切り裂いて、引き裂いて、そこを愛と呼ばれる未知なるもので埋め尽くすような。
「うわー・・・!!!」と思う。いてもたってもいられない。
そのまま走り続けて隣の会場へ。


Bjork がいた。歌って、踊っていた。
その小さな体を振り回して、引きちぎって、ゴムボールのように弾けている。
またしても、・・・歌声に圧倒される。
この世界で最も存在感を持つ声、聞かれるべき声、
異型にしてグツグツと煮えたぎるような生命力に満たされた声。
舌っ足らずで決して「美しい」声ではないのに、
現世の美醜の感覚を超越した、なんだかとてつもないもの。
こんなすごいものが見聞きできるのだから、
生きているというのはそれ自体で素晴らしいことだ、そんなふうについ思ってしまう。
涙ぐんでしまった。ほんとの話。
PAの状態がいいとは言いがたく、音がダンゴのようになってたけど、そんなことどうでもいい。


フジロックで見て以来、2回目。
フジロック同様、ラップトップアーティスト Matmos がバックを受け持ち、
ハープには Zeena Parkins が参加。
フジロックのときにも書いたんだけど、カンタベリー系から出発(News From Babel)して
そのつながりから Fred Frith , Chris Cutler , John Zorn , Elliot Sharp , Tom Cora らと共演。
こういう人が Bjork のバックにいるということに僕は邂逅という言葉を思い出す。
大袈裟な話じゃなく。それが Matmos の音と何の違和感もなく溶け込んでいるというのはすごい。
同じくフジロックのように、弦楽器を担当するたちもステージの中央にいる。
今回は日本人で、「ジャパニーズ・ストリング・オクテット」と紹介していた。


歌われたのは「Hyperballad」「Bachekorette」
他にも耳に馴染んでいる曲がいくつか歌われたんだけど、
今グレイテストヒッツを聴きながらこれを書いてたらそれが「Joga」だったのか「Isobel」だったのか
わからなくなってしまった。。。
なお、「Hyperballad」のサビが「I Go To Swimming」と変えられて
歌われていたように聞こえたのは僕の耳が悪いのか。


まあ準備不足は否めない内容だった。
バックの映像も音に合わせてシンクロするようなものではなくて静止画像だったし。
それでも当日いきなり見れて、満足です。しかもタダ。


以前東京国際フォーラムの公演を見たマオさんから聞いたところでは
イヌイットのコーラス隊も加わっていたということで、
ああ、フルサイズのライブを見てみたい。見ないまま死ねない。


Bjork が終わって、さっさと会場を後にする。
残されたのは Do As Infinity と ドリカム。
Bjork よりも一般的な知名度があるから仕方のないことなんだろうけど。
なんだかおかしな国だなあと僕は思った。

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前半部分については冗談めかして書いたけど、
今回の件については僕の知らないところでいろいろ動いてくれたようで、
思いがけず Bjork が見れて
チャカモトさんとマオさんにはとても感謝です。

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主催者のオフィシャルサイトを見てみたらこのイベントとんでもない顔合わせだった。
http://www.live8live.com/theconcerts/index.shtml
特にロンドン。


African Children's Choir
Annie Lennox
Bob Geldof
Coldplay
Dido
Elton John
Joss Stone
Keane
Killers, The
Madonna
Mariah Carey
Ms. Dynamite
Paul McCartney
Pink Floyd
Razorlight
REM
Robbie Williams
Scissor Sisters
Snoop Dogg
Snow Patrol
Stereophonics
Sting
Travis
U2
UB40
Velvet Revolver


あるいは、ベルリン。興味深いところをピックアップすると、
A-ha
Audioslave
Brian Wilson
Chris de Burgh
Crosby Stills & Nash
Green Day
Roxy Music
Sasha


(恐らくテクノ系のアーティストが大勢参加してると思うんだけど、残念ながら僕にはわからない)


ある意味もっとすごいのは、バリ。


Bruce Cockburn
Bryan Adams
Deep Purple
DMC (Run DMC のこと?)
Jet
Motley Crue
Simple Plan
Tegan & Sara


アメリカも大物ばかりだけど、イギリスに較べるとなんとなく地味。


Alicia Keys
Black Eyed Peas
Bon Jovi
Dave Matthews Band
Def Leppard
Destiny's Child
Jay-Z
Linkin Park
Maroon 5
Sarah McLachlan
Stevie Wonder


パリでは The CureMuse , Pacebo , Shakira , Sheryl Crow , Youssou N'Dour
モスクワではなんと Pet Shop Boys が出演。
モスクワの Pet Shop Boys これは見たいなあ。