グレン・ティルブルック インストアライブ

昨日のグレン・ティルブルックのインストアライブの話。
8月の頭から日本公演ってことで大阪や名古屋をソロで回ったようで、
東京は吉祥寺で6日・7日・8日の3日間、STAR PINE'S CAFE で行われる。
(6日土曜と7日日曜分は前売り券が完売したとのこと)

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DISK INN へ。
午後3時開始で30分前に入ったのに、既にグレン・ティルブルックは演奏を始めていた。
いきなり熱演、熱唱。
12弦のアコースティックギターをかき鳴らし、ポップな名曲の数々を弾き語り。
Tシャツにカーゴパンツ、サンダルというラフな格好で、
年季の入ったストリートミュージシャンのよう。
(Squeeze 結成が70年代末のパンク世代だから、もう50近いか)
街角で見かけたら立ち止まらないかもしれない。
でも、その声を聞いたらすぐに「あの人だ!」とわかる。
まろやかな独特の高音でキャッチーなメロディーを歌う。


僕が聴き始めて3曲目にしていきなり、稀代の名曲「Tempted」が歌われる。
「リアリティ・バイツ」の冒頭部分、
車に乗った主人公たちが昔を懐かしがって歌った曲。
聞けてよかった。。。ものすごく嬉しかった。目頭が熱くなりかける。
本編始まってもいないのに、いきなりアンコールのハイライトをやるのかよ!
つうかこの人いい曲をたくさん作ってたくさん歌ってきた人なので
どの曲がどのタイミングで出てきたところで問題にならない。
いわゆるヒット曲もたくさん残してるし。
セットリストを用意せずそのときの気分で好きなように演奏して歌うんだろうな。


どうもこれらの演奏はあくまでリハーサルというかウォーミングアップだったようで
その後いったんステージを去る。
いつのまにか店内は大勢のファンが集まっていて、
今や遅しとインストアライブが始まるのを待っていた。
僕は最前列、マイクスタンドの真ん前に立って待つ。
店の片隅に常設されているステージの壁や天井一面に
これまでライブを行ったミュージシャンがサインを残している。
ほとんどはインディーバンドなのだろう、知らない名前ばっかりなんだけど、
Soul Flower Unionハシケン、制服向上委員会の名前を見つける。
吉祥寺の DISK INN って土日の3時ごろ訪れると
たいがいインストアライブやってるんだよなー。
以前、どこかのインディーバンドが演奏していたのに
観客が一人もいなかったのを見かけたことがある。。。


グレン・ティルブルック再登場。
リハーサルとやってること何も変わらず。(もちろんいい意味で)
どの曲も「あっ聞いたことある。でも曲名が思い出せない」というのばかり。
ソングライティングが冴えてる人なので、どれを聞いても
「懐かしい」「どこかで聞いたことがある」と思わせてしまうんだけど。
名曲「Is That Love」が始まったときは大盛り上がり。
今回のインストアイベントは前作「Imcomplete Glenn Tilbrook」が4年越しに
ようやく日本盤発売を機になされたもので、
その中の1曲目「This is where you ain't」も歌われた。
(拙い英語力で、このアルバムからの曲であると紹介したのを聞き取った)


見れてよかった。いいもの見たなあ!
でも聞いた感想として素直に残念に思ったことは、
Squeeze の各名曲たちはやっぱコーラスが入ってないと物足りないなあというもの。
頭の中でコーラスを重ね合わせながら聴いてしまうんですよね。
「Tempted」も元の相方クリス・ディフォードの(ものと思われる)コーラスを思い浮かべてしまう。
(この2人によるソングライティングのコンビは
 80年代のレノン/マッカートニーと呼ばれていたわけですよ。
 Squeeze の知名度がものすごく低い日本ではピンと来ない話かもしれないけど)


もっとやるかと思ったらあっという間に終わってしまった。
「Black Coffee in Bed」も「Annie Get Your Gun」も
「Hourglass」も「Take Me I'm Yours」も聞いてないぞ。
でもこういう名曲たちはインストアライブで出し切ってしまうことはなくて
夜の公演でなきゃ聞けないんだろうな。仕方ないか。


終わったあとはサイン会。
「Imcomplete Glenn Tilbrook」を買ったらサインしてくれるというもので、
もちろん僕はその場で買ってサインしてもらう。
「Hello Toyohiko」と名前も入れてもらう。握手もした。嬉しかった。


家に帰ってさっそく「Imcomplete Glenn Tilbrook」を聞いた。
「This is where you ain't」は名曲ですね。