「世界の終わりに」編集大詰め

12月1日(木)にコンテスト(PFF)の締め切り。
12月2日(金)に社内お披露目。
ってことで次の土日に完成してないとまずい。
昨日23日が祝日で助かった。かなり助かった。


全然できてないってことはなくて、もうほぼ出来上がっている。
23日には完成して、26・27の土日は予備日という予定のつもりでいた。


カットをどんどん切り詰めていく作業や
音量を調整する作業そのものは昨日の時点で完了した。
最悪、このバージョンを出せばいい。


残りの時間で何をするかってことで大きく立ちはだかった障壁がノイズ。
撮影時からもちろん気付いていた。これは困ったことになるなと。
編集開始時点からずっと気になっていた。
首都高を走る車の中の会話が聞きとりにくく、
海ほたるでは風の音が、海辺では波の音が強い。
波の音はいいとして、風はなんとかならないものか。
低く押さえられないか。


アフレコしない主義。
臨場感ががくっと落ちるから。
プロの役者に出てもらってるわけではないし。
そもそも映像のタイミングに合わせて喋るということが難しいと思われる。
高価な機材を買えばたぶん、声だけ抜き出すようなことができそうな気がするけど
どこで売ってるのかよくわからないし、たぶんものすごく高い。


(以下、普通の人には何のことかよくわからない話になります)


とりあえず、手持ちの編集ソフト(Adobe Premiere 6.5)で
オーディオトラックに様々なエフェクトをかけてイコライザーをあれこれいじって
なんとかできないものかと試行錯誤する。
結論として、うまいこと風の音だけを低くすることはできないってとこに行き着く。
これは「on fire」のときにも同じ壁にぶち当たっていて、
そのときもかなり探ったんだけど、見つけられなかったんだよな。
google で検索して、どこかにヒントが無いか探す。
昨日の午後はほぼこればかりやってた。検索するか、エフェクトを試すか。


検索の視点を変えたときに、
最新のバージョンである Premiere Pro 1.5 には
風の音などのノイズ低減機能があるということを知って、
煮詰まっていた僕は「これだ!」といてもたってもいられなくなり、
夕方服を着替えて新宿へと急ぐ。西口のヨドバシカメラへ。
昼間にもCDを買いに行くついでにヨドバシに寄って
そのとき手にとってはみたものの
「Premiere Pro かあ。買う余裕無いなあ」と思ったばかりなのに。
背に腹は変えられず、今回はお金を下ろして即買い。
正規版は10万ぐらいするのを、アップグレード版だったので3万。
それでも3万。この出費は痛い。
11月は土日、部屋にこもって編集するばかりだからお金かからんなあと思っていたのに、
結局お金が出ていく。


買ってすぐとんぼ返り。
即インストール。
インストールそのものは問題なかったものの、
6.5 で作成したプロジェクトのファイルが
Pro 1.5 用にコンバートすることができず、何度もダウンする。
原因不明。焦る。
もしこのコンバートができないのならば、大枚はたいて買ったソフトが意味無いじゃん。
1つ前のバージョンのプロジェクトファイルではコンバートできたので、ほっとする。


そこから先もまた問題あり。
そもそもこの Pro 1.5 が何をするにもディスクを消費するようで、
全てのファイルを保存していた外付けハードディスクにたまたま
空き領域がほとんど無い状態で作業していたら何かにつけて
「あれができません」「これができません」とエラーメッセージが出てくる。
これはまだいい。
もっと問題なのは使い勝手がかなり変わっていたこと。
見た目は変わってないのに、細かい部分では大きく変わってた。
6.5 で便利だなあと思っていたもののいくつかもなくなっていた。
「1フレーム」「1秒」「10秒」といったフレーム編集の単位がなくなっていて
単純にズームに置き換わってるとか。そのズームも倍率が出てこないので、わかりにくい。


びびったのはトランジションの考え方の変更。
以前はビデオトラック1−Aと1−Bとがあって
その間にトランジションをセットしていたのが、
つまり、2つのクリップを明示的に上下に平行して並べて
重なり合う部分がトランジションの範囲となっていたのが、
Pro 1.5 ではトランジションを行う2つのクリップを
1つにトラックに乗せるようで、
これってどうやってトランジションを設定するのだろう?
クリップが重なり合う部分はどう表現されるのだろう?
「わかる」「わからない」以前に「不安」になる。


これは次の土日でマスターできる、慣れるシロモノではないと諦める。
クリップをちょっといじくって位置を変えたりしたら
たちまち取り返しのつかないことになってしまいそう。
せっかく買ったのに・・・。


そんなわけで、まずは 6.5 でやれるだけのことはやっといて、
最後の最後に Pro 1.5 で
いくつかのクリップの音と映像の補正をして終わるだけになりそう。
そーっと、壊れ物というか腫れ物に触るかのように。


肝心のノイズ低減機能は
エフェクトを欠けてみても変わったのかどうかよく分からず・・・。
なんか変わったような気がするし、何も変わってないような気もする。
あれこれ設定値を変えてみるのだが、
何をどう変えていいのか手引きはなし。
マニュアルには説明が載ってないし、ヘルプを参照しても
その設定項目が何なのか直訳っぽく、技術者っぽく書かれてはいるものの
具体的にその項目をプラスにしたらどういう音になって
マイナスにしたらどういう音になるのかという大事なことが書かれていない。
そもそもそのエフェクトをセットしただけの状態で効果ありなのか、
それとも設定値をデフォルトのままで変えてないのならゼロでエフェクトされてるのか。
ネットで検索しても出てこない・・・。
値をあれこれいじっくているうちに夜がふけていく。
ここの設定値をこうしたら音が「おかしくなる」のは分かったものの、
こうしたら音が「よくなる」は結局何が正しいのか・・・。


編集時に手ぶれ補正を変える機能があるようなので最低限そっちは使える。
ホワイトバランスを変える機能だったり。
あと、6.5 にはなかった、DVD を直接焼く機能だったり。
(そうでもしないと、無駄になる・・・)



買ったのは失敗だったか。