ゲルハルト・リヒター回顧展 ①(まずは稲毛で「シバ」のカレー)

ゲルハルト・リヒターの回顧展が昨年11月より行われていたことを知る。
今月で終わり。「やばい、行かなきゃ」と思う。さっそく調べる。
場所は?「川村記念美術館」とある。どこ?
千葉県佐倉市。・・・ってどこ?
・・・成田の手前?・・・遠いよ。いくらなんでも。


気が遠くなる。わざわざそこまで行く?総武線乗り継いで。
・・・行くしかないだろう。そこにしかないのなら。
幸いなことに出社の可能性高かった3連休も
PJ全体でチャッチャカ仕事が片付いて休めることに。
だったら行くべし。覚悟を決める。


朝起きて浜松町まで行って首の牽引治療を受けた後、山手線に乗って東京駅へ。
東京駅地下のコンコースを歩いて、
さらにエスカレーターで下へ下へと降りていって総武線のホームへ。
中央線沿いの生活を送っていると総武線って影が薄いけど、千葉方面では大動脈(たぶん)。
東京駅から反対側に向かって乗ることがそんなになくて
これまでよくわかってなかったんですが、
総武線って中央線と平行に走ってる各駅停車と
横浜方面から来る快速と2つあるんですね。
で、そのうち東京駅に止まるのは後者、千葉−横浜間を結ぶ快速だけのようだ。
頭の中でごっちゃになっていて、わけがわかんなかった。
荻窪から総武線に乗ると東京駅はそもそも停車駅にない。
なのに東京駅には総武線の停まるホームがある。
これまでまともに考えてみたことはなかったけど、
なんとなく、ほんとなんとなく、心のどこかで釈然としない気持ちでいた。
ようやく話を理解した。千葉に住んでる人からしたら常識なんでしょうけど。
(ま、かなりどうでもいい話ですね。
 でも中央線沿線住民としては総武線の存在する意義について普段ピンと来てないため、
 かなりぞんざいに捉えているわけです)


ついでに言うと、総武線のホームと京葉線のホームは
どちらも地下の深いところに降りていくため、
それが混乱に拍車をかける。

    • -

稲毛で下りて、有名なカレーレストラン「シバ」へ。
ボンベイなき今、千葉といったら「シバ」となるのか。
前々から気になっていたのでこの機会に訪れてみた。


稲毛って言ったら、モロッコで長距離鉄道に乗っていたときに
隣り合わせて話をした日本語の堪能な青年が
「稲毛の語学学校で先生をしていました」と語っていたのを何よりもまず思い出す。
ふーむ。ここか。
稲毛に住んでいる人には悪いけど、何にもないところなんだね・・・。
店の開く時間よりも早く着いてしまったので北口と南口とそれぞれ歩いてみた。
休日、これまで訪れたことのなかった町をぶらりと歩くのは楽しいもんです。
だけど目に入るのはチェーン店の居酒屋とかファーストフードばかり。
あとなぜか本屋。
バスに乗れば京葉線の走っている海沿いに出て、
そちらには大きな公園があるようだが、さすがにそこまで行ってる暇はなし。
ただ当てもなく駅前の通りをブラブラと歩く。


それにしてもモロッコの青年はその後どうしただろうか?
年上の日本人女性と結婚することになっていたようだが。


「シバ」開店直後に入ったのに先客あり。
その後すぐ満席となる。人気あるんだなあ。
僕が頼んだのは「サービスダーリ」というランチセットみたいなもの。
チキンカレー、ベジタブルカレー、ほうれん草のサグマサーラ、豆のスープ、
チャイがセットになって1100円。手頃な値段。
常連じゃないっぽい人たちはみんなこれにしていた。
通っぽい人はヒジキのカレーを「いつもの」って感じでオーダーしてた。
カレーのガイドブックを参照すると店側もこのヒジキのカレーが一押しで、
奇を衒って作ったものではなく
アーユルヴェーダ(インドの医食同源?)の考えに基づいて、
あれこれ試行錯誤した結果完成したものであるという。


食べてみる。うまいね、さすがに。
なんか水っぽくて全般的に独特の臭みがあるような気もするんだけど、
それはそれで「シバ」の味か。
インド風のようでいて、インドから離れていったような。
これが「シバ」です。と言っているような。
やー、いいんじゃないですか。
混んできて並んでいる人がいたので
チャイがゆっくり飲めなかったのが残念だった。


(続く)