天使たち

朝起きて外に出ると
街は天使たちの死骸で覆い尽くされていた
魂をなくした、腐敗の始まった、
天使たちの汚れた死骸


どこからともなく現れた飢えた犬の群れが
その匂いを嗅いで、肉を引きちぎった
そして声を限りに吠え立てた
吠え立てた


遠くでは誰かが
猟銃を空に向けて、引き金を引いていた
白い雪のように落ちてくる天使たちに狙いを定めて
引き金を引いた、そしてまた弾を込めた


やがてまた空が真っ暗になって
天使たちの死骸が降り注ぐ
百億もの天使たちが空を漂って
そのときが来るのを待っている


天使たちは死ぬ前に歌を歌う
僕らはその歌声を聞いた
七日七晩それは続いた
そしてこの世界から、天使たちは消えてなくなった