オハイオ隊、遠征(その11)5/4シンシナティ到着

日本食のお土産披露大会


終点に到着。空港。20時頃か。出発1時間前。
先ほどビートルズの「While My Guitar ...」を演奏していた人はいなくなって、
黒人の年老いたアルトサックスに変わっていた。
うまいんだかへたなんだかよくわからない音色。


中に入って、セキュリティ・チェックを受ける。
ここはアメリカなので、靴を脱がなくてはならない。
みんな靴を脱いでいる。


免税店や土産物屋、軽食のスタンドと並んで
ブラキオサウルスの骨格の標本模型が飾られている。
高さ5mはあるだろうか?
「180 million years ago」と書かれている。1億8千年前?


CDを売ってる店があって、入ってみる。
Jack Johnson のこの前出た「Curious George」のサントラが大きくフィーチャーされていた。
あと、Pearl Jam の新譜が出ていた。知らなかった。Phish もあったな。


コーヒーを飲もうという話になり、コーヒースタンドへ。
しかし1軒目はなぜかコーヒーはないと言われ(?)
2軒目に入ったスターバックスでは今度はラテがないと言われた。
いつもだいたいブラックで飲んでる僕はそれでもよかったけど、
ジュンコとタクは大憤慨。「スタバにラテがないなんてどういうこと!?」
ミディアムサイズで、って言ったのに
出てきたのは日本のグランデよりもでかいサイズ。さすがアメリカ。やはりの大きさ。
1.87ドル。
ミルクのポットがあったので、それを混ぜてみる。
「Whole Milk」と「Low Fat」とかに分かれていた。
普段スタバを利用しないのでよくわかってないんだけど、これって普通?


コーヒーを飲みながらロビーで待つ。飲みきれない量。搭乗時刻が迫る。
僕は熱いのを無理して飲みきる。2人は機内にそのまま持ち込んだだろうか。


シンシナティ行きはもちろん飛行機が小さくなっていた。
日本で言うと羽田−青森間サイズ。一緒なんだね。規模が。


タクとは隣り合わせるが、ジュンコとは離れて座る。
本を読んでいるうちに離陸する。タクはゲームをやっている。
上り続けていって一定の高度に達したら飲み物のサービスとなって、
飲み終えたらすぐにも下り始めて、到着してしまった。1時間ぐらいか。
なんかもう、市民の足。
距離にして 500km ってことでこれまた東京−青森間に近い。
(飲み物のサービスでハイネケンって言われたら5ドルと言われたのでやめた)


ついにシンシナティ到着!!
薄暗い通路を歩き、出口に向かっていたらその途中でボブとコムギちゃんが待っていた。
感動の再会。ボブとタクががっちり握手。
僕はボブに「久し振りだなあ」と言われる。久し振りも何も高校卒業以来か・・・
コムギちゃんとははじめまして。


Baggage Claim にて長いこと待たされてスーツケースを受け取るまでの間に、
さっそくちょこちょこと日本食のお土産を渡す。
機内に持ち込んだ「コメッコ」や「たけのこの里
コムギちゃんが「キャーッ!!」と大きな声で喜ぶ。


スーツケースをピックアップすると駐車場に向かって
ボブの運転する車で家まで向かう。
思いっきり真夜中。
「こんな時間に来た連中は初めてだよ」と笑われる。


空港を出る。
シンシナティの空港そのものはケンタッキー州にあるのだそうだ。
シンシナティオハイオ、ケンタッキー、インディアナ、この3つの州にまたがっている。
ハイウェイを走っているうちに「ようこそオハイオへ」の看板が。
そしてすぐ、シンシナティダウンタウンが見えてきた。
シカゴに比べたらおとなしいもんだけど、高層ビルがいくつかと、球場が2つ。瞬いている。
(なお、これぐらい大きかったら州都でもいいはずなのに、そうではない。
 オハイオ州の州都がコロンバスという小さな町になったのは
 シンシナティクリーブランドという
 大都市2つの間で州都をめぐる争いになったことの仲裁策だった)


ダウンタウンの北半分側は僕らのような日本人は脚を踏み入れてはいけない場所だという。
荒廃してスラム化した地域。
ユタに滞在したことのあるタクは、ユタにはこういう場所はなかったなと語る。
だけどその分、シンシナティのような街の明るさはなく、田舎だったとも。


マリオットやラマダ・インといったホテルのチェーン、
マックやウェンディーズといったファーストフードのチェーン、Kマートやウォルマート
色鮮やかな看板が数限りなく通り過ぎる。
消えては現われ、消えてはまた現われ。住宅地との繰り返し。
アメリカはどこもこんな感じだよ」とボブは言う。
「去年フロリダに行ったけど、全く一緒だった。何も変わらない」
そうなのかもしれない。
僕が5年前に出張でフォートワースに来たときもこんな感じだった。
こういうチェーンの店が強いってことは、あまりにもその力が強すぎて
アメリカという国を画一化させてしまうのかもしれない。
あるいは、それぐらいの強い力がなければ、
チェーン店として勢力を拡大できないのかもしれない。


タクが「バーガーキングのワッパーを食べたい!」と雄叫びを上げ、
遅い夕食はバーガーキングのドライブスルーへ。
ワッパー、ポテト、コーラのセット。
日本から撤退して久しく、懐かしい味と喜ぶ。
(と言っても、僕は実は食べたことがなかった・・・)


そうこうしてるうちにボブの家に到着。
アパートメントだと言われていたが、日本とは違って、正しくは住宅の貸し出し。
このアパートの一角の入口から家までがかなりの距離となり、
中には噴水まであって、池にはカもが泳いでいた。
日本人ばかりなのかと聞くとそんなことはなく、周りでは1家族だけだとのこと。
たぶんアメリカの中の上クラスが住むところ?


ガレージを開けて車を入れて、スーツケースやその他荷物を家の中へ。
広い・・・
日本だったらこんな家住めないだろうなあ。
しかも30代前半の普通のサラリーマンだったら。
トイレは1階と2階に3つ、バスルームは2つ、部屋は4つだったか。
1階はキッチンと広々としたダイニング兼リビング。
(キッチンとダイニングの間は正方形の吹き抜けになっている)
両腕を伸ばしたぐらいの大きさのサイズのテレビ、その下は暖炉(ただし、フェイクでガスの)
ふかふかした、人1人寝られるゆったり寝られるサイズのソファが2つ。
はー・・・
僕もアメリカ駐在員になりたくなった。


さっそく一大お土産披露大会。
タクとジュンコが持ちこんだその他の日本食は、
ごはんですよ、瓶詰めのウニ、つぶあん、一口サイズのもち、
お好み焼きの素、ふえるワカメ、さんまの蒲焼の缶詰め、などなど。
テーブルいっぱいに広がって(マジで)山となり、みんなで笑いながら写真を撮った。
他に日本のテレビ番組のDVDや「MORE」や「FLASH」といった雑誌に
リリー・フランキーの「東京タワー」やなぜか三島由紀夫の「潮騒」といった本。


ワッパーにかぶりつきながらバドライトを飲む。
ドイツ人が「ウォーター・ビール」と呼ぶバドライト。
でもサイコー。ワッパーもウマイねー。日本撤退がもったいない。
さっそく日本の番組ってことで出発前日の「ザ・ワイド」
平塚の猟奇的な死体事件(親子の関係が入り乱れていて謎が謎を呼ぶ)や
歌舞伎町に店を構える不動産屋(歌手を目指して上京してきた女の子がキャバクラで働く)
といった取材を眺めながらビールを飲んでいると、日本とちっとも変わらない。
友達の家に集まって飲んでいるかのよう。
でもここはアメリカなんだよなあ。
そう思いながらポテトに手を伸ばし、キングサイズのコーラを口に運ぶ。


シャワーを浴びた後、ベッドメイキング。
客用の寝室はジュンコ専用となり、
男性人2人僕とタクは居間のソファがそのままダブルベッドになった。
タクが右側に転がり込むとすぐにも眠り込んで、僕は左側に寝た。
時差ぼけなのかなんなのか、僕はしばらくの間眠れなかった。


なお、ジュンコのスーツケースは荷物検査で開けられていたようだ・・・
ボブの家について早々、お土産を取り出すために開いたら
「あ〜っ!なにこれ〜!!」と大声で。
米国運輸保安局発行の
「Notice of Baggage Inspection」の白くて細長い用紙が出てきた。
僕とタクは入っていなかった。
運悪くジュンコだけが当たってしまった・・・
開けられたというだけであってそれ以上のことはなかったみたいだけど。