オハイオ隊、遠征(その22)5/7アメリカンスタイルのビュッフェ

アメリカ名物、食べると頭の痛くなる大


5月7日(日) オハイオ旅行、4日目。
午前9時起床。
午前4時だっただろうか。2階のボブの部屋から話し声が。夢うつつで聞く。
日本で友人の結婚式があって、
その2次会に国際電話でスピーチを述べるのだと前の日言ってた。


朝テレビを見てるとCMで聞き覚えのある音楽が。
日本のガレージ・ロッキン・ゲイシャガールズ「The 5.6.7.8's」の「Woo Hoo」だ!
タランティーノの「Kill Bill」でフィーチャーされてたんですよね。
それが縁でアメリカでもCMにも使われるに至ったか?
一回聞けば忘れない、非常にキャッチーな曲。


持ってきたニール・スティーブンスン「ダイヤモンド・エイジ」の
上巻450ページがもう少しで読み終わる。
上巻はスーツケースに入れて、帰りは下巻だけを持ち歩きたい、
そう思って頑張って急いで読み終える。


この日はシンシナティ美術館に行って、
その後ダウンタウンをちょっと見るってことになっていた。


前日がチャイニーズのビュッフェだったので、この日はアメリカンスタイルのビュッフェへ。


車の中でタクが「前の車、ナンバープレート「DQN」だ」と気付く。笑ってしまう。
「なんかかわいそうだねぇ・・・」「知らない方がいいよねぇ」と。
(最近さすがに見ないね、この言葉)
アメリカン=言葉本来の意味でヤンキー、ナンバープレートに「DQN
(あんまり関係ないけど、今見つけた。http://dqname.selfip.net/


コムギちゃん曰く、ナンバープレートの番号は好きに付けられるため、自分の名前も可能。
車を買ったとき、最初どうしようか悩んだようだ。
名前って言ってもたぶん英字と数字の組み合わせなんだろうけど。


ガソリンスタンドに寄る。自分で給油する。
タクとジュンコと僕は中の小さなコンビニへ。
パンク系、だけど年を食ってそうな兄ちゃんがレジにいる。
顔は青白くて、鋲とピアスに特徴ありって感じの。
なんとなく、この地域からはぐれて他にありつける職がなさそうな気がした。


道のあちこちに共和党民主党の看板が立っている。
背の高いやつじゃなくて、足元の高さの。
日本と違ってアメリカはこういう看板多いですね。
選挙の話になって、オハイオはブッシュ派が多いとボブは語る。
中西部ってやっぱそうか。


オハイオの人は目が合うとニコッと笑ってくれるよね」と誰かが言う。
「人がいいよね」
それに対してタクは、こんなことを言う。
「それに比べるとユタはもっと田舎だった。排他的。
 モルモン教だから厳格なんだよね。煙草吸ってるような人は、排斥される」


道路に何か転がっていて、見ると鹿の死体だった。


「そういえば、Wendy's 1号店行ってみたい」と僕は言う。
「あーあれはコロンバス。こっから2時間かかる」と、ボブ。
「なんだ。シンシナティじゃないの?」
「行ってもたいしたもんじゃないよ」
「でも、なんかあるでしょ?記念の写真とか」
「あー。創業者のおじいさんと、その孫娘の写真が飾ってある。
 看板見るときれいじゃん、ソバカスの浮かんだ女の子。
 でも実物見るとブサイクなんだよね・・・」


なお、お隣ケンタッキー州には、ケンタッキー・フライド・チキンの1号店がある。


入った店は「GOLDEN CORRAL」
モーニング・ビュッフェが州税入って7.55ドル、
プラスしてテーブルに置いたチップ1ドル。
アメリカンな食い物を朝食で食い放題ってのは
想像しただけでなかなかえぐいものありますが。
おいしかったですよ。
この日覚えてるだけで
マッシュポテトにスクランブルエッグに
ハムとソーセージとハッシュドブラウンとワッフル・・・
オムレツとベーコンとスープが2種類とジャガイモの炒めもの、
レタスとトマトとサラダ菜にドレッシングをかけて
デザートにアイス。コーヒーは4杯お代わり。
(だって注ぎに来るんだもん)
あと、コムギちゃんが頼んで作ってもらったオムレツ、具材全部入り。
今回の旅行、確実に太ったな・・・


11時に入ったら、モーニングとランチの入れ替えの時間帯で、
一通り食った後も、「ああああれ食べたい!!」ともう一皿。
ランチにしかないクリームスープを飲んでみたり。


店内のBGMは70年代と思われるカントリーっぽい曲調のニール・ヤングと、
10000 Maniacs (曲名思い出せず)


タクやボブはフライドチキンやフライドポテト、ハンバーグっぽいものを食べていた。


コムギちゃんは最近好きだという真っ赤なゼリーを皿に乗せて戻ってくる。
見た目が鮮やか過ぎるので「これっておいしいの?」って思わず聞きたくなる。
おいしいと言う。「カロリーないし」
いわゆる「ジェロ」(JELL-O)ってやつ。
「知ってる家の子がずっとアメリカで育ってて、
 学校で食べるランチボックスの好物が
 ピーナッツバターにグレープゼリーのサンドイッチ。
 3月に日本に帰ったんだけど、アメリカと違って
 食べ物残しちゃいけないから嫌だって言ってた」


また車に戻る。
シンシナティ市街へと向かう。
何がきっかけだったか、お土産の話になる。
タク曰く「コールガールのチラシってよさそうじゃない?ピンクチラシ」
「あ、いいかも」と僕も思う。
単純にあけすけなものもあれば、意外と凝ってるのもありそうで。
なんかそこにアメリカの一つの断面が見えそう、って言ったら美化しすぎか。
ラス・メイヤーの「Faster, Pussycat ! Kill ! Kill !」みたいなのを僕は想像している)
でも実際は実行せず。


グレイハウンドのバスと、そのターミナルを見かける。
一度乗ってみたいな・・・。そして全米を旅してみたい。


ダウンタウン到着。車を停めたかったのであるが、
北側のやばい地域に面した通りに入ってしまったのでボブは慌ててUターンする。
僕みたいな旅行者には小汚そうな雰囲気は感じるものの、なんてことない
赤や黄色のアパートが建ってるだけの地域に見えるのだが、住んでる人にすれば別か。
車で走ってる分にはいいとしても
信号が赤になって停まったとき、人が寄ってくるのだそうだ。
この地域の中は荒れていて、こそ泥たちが盗みを働く。
しかし、このこそ泥たちは
ボブ夫婦の住んでいる裕福な地域には遠征してこないのだという。
棲み分けができている・・・
階層がはっきり分かれていて、入り込もうとしない。
貧しきものたちは貧しきものたちの間で奪い合う。