オハイオ隊、遠征(その26)5/8さらばシンシナティ

最後に5人で


5月8日(月)から9日(火)のこと。

4時起き。さすがオレ。何もなくても目が覚める。
というか1時間おきに目が覚めた。
タクも目を覚ます。
テレビをつける。バスケットの試合をやっている。
ダラス対サン・アントニオのプレーオフ。鬼気迫る攻防戦。
5時半に出ることになってたものの、
前日のうちに全て準備してしまったのですることがない。
試合についつい見入ってしまう。


ジュンコを起こしに行く。
やがてボブとコムギちゃんが起きてくる。
5時ごろ。ボブは僕らを空港に送った後、いったん戻ってきて出社。
月曜日なんだよな・・・


車にスーツケースを運んで、出発。
夜明けのシンシナティのハイウェイを走る。
何もかもが深い藍色に包まれている。
明かりが灯っているのは終夜営業のファーストフードだけ。
この町に住む、この国に住む、大勢の人たちが眠りについている。


なのに、話題はこんなこと:
キアヌ・リーブスって来日するたびにラーメン食ってるらしいよ。
 この前は恵比寿の店に行ったんだって。来日はそれが一番の楽しみ」


「トイレの個室に入ったとき、トイレットペーパー長く伸びて
 出しっぱなしだったりするじゃん。あれってなんなんだろうね?」
「ストレスの解消?」


音量を絞ったFMから聞こえてくるのは、Pink Floyd 「Dark Side of the Moon」
アルバムのA面。


そして、コムギちゃんがこんなことを:
「日本から来たお客さんが帰った後、みんなが帰った後、
 泊まってたゲストルームがガラーンとしてるのを見るのって寂しいんだよね」


窓の外はまだ、夜空に星が瞬いている。
川面に映るダウンタウンの摩天楼。


「日本に帰ってきたら、どこに住むの?決めてる?」
「決めてる」
「そういうのって前もって日本に来て住むとこ探せるの?」
「いや。帰ってから。2週間ぐらいホテルに暮らして、見つけたら即入居。
 事前にインターネットで、いくつか候補調べとくんだろうね」


空港へ。
チェックイン。
カウンターにはユナイテッドの係員の女性が1人だけ。
別な旅行者の応対をしている。
僕らは自動チェックインと思われる機械を操作する。
ジュンコがEチケット番号の入力を行う。
プリントアウトが出てくる。これで終わるかと思いきや、
結局は係員があれこれ手作業で何かしなければいけなかったようで、
このプリントアウトを手渡す。
スーツケースを預ける。
搭乗券みたいなのが返ってくる。


ボブとコムギちゃんとはここでお別れ。
5人で写真を撮る。
僕らは2人が通路の端まで行って、
エスカレーターに乗って消えていくまで手を振る。
気付いた2人が振り向いて手を振り返す。


ギフトショップに入る。
シンシナティの絵葉書を4枚(3枚買うと1枚ただ)と、
シンシナティ名物と書かれたチリパウダーを3袋買う。8.24ドル。
ここで働いているレジのおばちゃんは日本人だった。日系人かもしれない。
もう50か60は行ってるだろうな。ネームプレートには「MIYUKI」と書かれていた。
日本語でやり取りする。
アメリカのお菓子、チョコレートの類は
どうにもこうにもおいしそうじゃないのでやはり買わず。
シンシナティケンタッキー州にも含まれているということで
(というか厳密に言うとこの空港はケンタッキー州の中なので)
ケンタッキー土産も置いている。
でもこれが、見事に馬関係。「ケンタッキー・ダービー」ってやつ。
馬のキャラクターのマスコットやダービーの写真。他に名物はないのか!?
なお、オハイオ州の人たちは
ケンタッキー州の人たちのことを田舎者だと思っているようだ。


アメリカの本や雑誌の中に「JUMBO SUDOKU」を見つける。
日本生まれの「数独」世界を席巻中。
CDがほんの少し売ってあって、見てみたら
「STYX」「O'JAYS」「Hall & Oates」「Tom Jones」「Ike & Tina Turner」
たいがいがベスト盤。ああ、これがアメリカで一般的に聞かれてる音楽なのか・・・
最近のないよね。


出発ロビーへ。
セキュリティチェックでタクがライターが見つかって没収。
行きでは見つからなかったのに。残念がる。


デジカメを前日のうちに撮りきって、写真を撮るために携帯の電源を入れる。
することもなく、あれこれところ構わず撮る。
飛行機と通路以外に、他に被写体がないのでジュンコとタクを撮りまくってうざがられる。


(ここでの出来事だったのかどうか記憶がおぼつかないんだけど)
タクは「Diet Dr.Pepper」を見つけて飲む。
今回の旅行でタクは「Dr.Pepper」を飲み続けてばかりだった。
あのケミカルな味わい、僕は一切受け付けない・・・
その「Dr.Pepper」に「Diet」があるなんて・・・
味が想像つかない。


アナウンスで呼び出されて、搭乗カウンターにて先ほど受け取ったチケットを引き換え。
どうも先ほど受け取ったのは搭乗券ではないようだ。ややこしい仕組み。なんなのだろう?
シカゴでもそうだった。引き換えなくてはならなかった。ユナイテッドだけ??


タクからスイカのガムをもらう。まごうことなき、スイカの味がした。


やがて搭乗の時間となる。
ギターのケースを抱えた20代半ばぐらいの女性の姿を見つける。
荷物はそのギターとコーヒーの容器だけ。
ミュージシャンの卵、なのだろうか?


7:43出発、7:50到着。シンシナティとシカゴの時差、1時間。
飛行機がバスかなんかの感覚でさらっと離陸して、空を飛んでいく。満席。
シカゴ日帰り出張の人たちが利用する時間帯なのかもしれない。
3人バラバラになって座る。
僕は小説を読んで過ごす。
すぐにもシカゴ、オヘア国際空港に到着する。