久々の青森帰省①

青森駅


3連休、青森に帰省。
前の日荻窪で飲んでて、午前1時半までカラオケ。
2時に寝て6時起き。寝てない。眠い。


14ヶ月ぶりの青森。
お盆でもなく正月でもなく、GWでもなく。結構中途半端な時期に帰る。
でもこの時期逃したら、
またしばらくまとまった休みは取れない雰囲気なため仕方がない。
「帰省したら親孝行かというと、まあそうでもないけど、帰省しないのは親不孝だなあ」
という信念の元、なんかもうそのためだけに3日間帰る。
後は寝たり本読んだりでノンビリ・まったりできたら言うことないなあと。


暑くて目を覚ます。6時過ぎ。
「あれ?」と思う。セットしたはずの目覚ましが鳴ってない。
・・・セットされてなかった。酔ってたせいか。
危うかった。もしかしたら寝飛ばしていたかもしれなかった。
神様かなんかそれに値するものに感謝する。


荷物は木曜夜の時点でリュックサックに詰めてある。後は行くだけ。
東京駅へ向かうため、中央線に乗る。
高行健「霊山」を読む。分厚いが、ようやく3分の1まで来た。


8時28分東京発。1時間前に着く。
ブラブラと構内を歩く。
仏壇に供えるお菓子や新幹線の中で食べる駅弁の物色をする。
崎陽軒シウマイ弁当に目が止まって今回の弁当はこれ。
あと、鯖の棒寿司(半分のやつ)。
つまみに牡蠣の燻製。
新幹線のホームに上がってまたさらにブラブラする。
でもホームは冷房の効いている地下とは違って思いっきり屋外。
熱気にまみれて陽射しも暑い。
普段なら嫌でたまらないんだろうけど、こういうときなら全然OKな気分。
ホームの端から端まで、駅弁屋を覗いてみたり。
こういう時間って割と好きだったりする。


新幹線が八戸に向かって出発する。
さっそくシウマイ弁当を頬張りビールを飲みつつ、
村上春樹の「象の消滅」を読む。
「ニューヨーカー」に掲載された短篇を中心に編まれている。
前半部分はこんなラインナップ。
「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
パン屋再襲撃
「カンガルー通信」
「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」
「眠り」
ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアンの蜂起・
 ヒットラーポーランド侵入・そして強風世界」


缶ビールと素晴らしい小説。
ビールを飲み干すと車内販売のコーヒーを飲む。
読んでる合間にいつのまにかうたた寝。幸福な時間を過ごす。


読んでて懐かしい気持ちでいっぱいになる。
どれもこれも学生時代に読んだものばかり。
物語を紡ぎだすあらゆる言葉が言葉が、
これらの作品が形作られるためにこの地上に生まれ磨かれていったかのようだ。
僕がどんなに頑張ったところで、100万年かかっても追いつけない。
ため息が出る。


隣の席に座っていた若者たちのグループは大学の同窓生なのだろうか?
社会人1年目か2年目のようだった。
座席を回転させて6人向かい合って座って楽しそうに青森旅行のことを話していた。
誰か1人、おばあさんが二戸に住んでいて、孫が友達を連れて訪問ということらしかった。


仙台を過ぎた辺りから雨。青森も雨なのか?と思う。
(実際は違った。曇り)


寝たり起きたりを繰り返して、八戸で特急に乗り換え。
間の時間は4分しかなくて、みんな急いでエスカレータを上って改札をくぐる。
特急は弘前行き、途中で停まる駅は青森のみ。所要時間は1時間。
象の消滅」を引き続き読む。
気がつくと浅虫温泉を過ぎている。
懐かしい青森市街へ。住宅地の向こうに母校の校舎が見えた。


青森到着。
ホームから通路に上がって、陸奥湾に目をやりつつ歩く。
下りて改札をくぐる。自動改札になっていて驚く。
近代化の波が、ようやくここまで到着した。


今日は到着してすぐ家まで戻らなければならなかったが、
少し時間はあるといくつか寄り道していく。
駅ビル「LOVINA」は4階の新星堂が撤退して、中古CD屋兼古道具屋に変わっていた。
「AUGA」の隣に新しいビルが建っていて、マンションなのだろうか?
1階は地元のリンゴの店いくつかとなぜか「PRONT」が入っている。
遂に青森に「PRONT」進出。


「AUGA」の中のCD屋「Pax」に入ってみる。ここはまだ残っていた・・・
こういう地方のCD屋だと東京では
とっくの昔に完売しているのがひょっこり売れ残ってたりするんですね。
今日見つけた掘り出し物は
The Arctic Monkeys が去年出したシングル「I Bet You Look Good on the Dancefloor」
これ発売当時買おうかどうか迷って結局買わずじまいだったんだよなー。
白いブラウスの上に緑の制服を着た女の子の店員が写ってるジャケットがとても秀逸。
東京のあちこちで中古で出回ってないか探してたのが普通に見つかった。
さすが青森。つーかこれ、買って聞けよ!青森の若者たちよ!!アー嘆かわしい。
ついでにもう1枚、その次のシングル「When the Sun Goes Down」も買う。


バスに乗って油川へ。
乗ってて途中のフェリー埠頭のところまで来たら
「もしかして岡村さんの息子さん?」と後ろの座席のおばさんから声を掛けられる。
見覚えあるが、誰だろう?と思う。
「帰ってきたの?」
「そうです」
「東京で働いてるんでしょ?暑いでしょ?東京は」
「そうですね。暑いですよ」
「今、お仕事は何を?」
「コンピューターです」
などなど。話しながら「誰だったかなあ?」と考える。全然思い出せない。
「よく帰ってくるの?お正月とかお盆とか」
「いやー、最近はお正月帰ってこれませんね」
「お母さんも帰ってくるとなると嬉しいでしょうねぇ」


家に到着。
「昼は?お茶漬けならすぐ作れるけど」と母は言う。
昨晩食い過ぎ飲み過ぎて、朝も駅弁を1つ半食べた僕は腹が減っていない。
布団を敷いて昼寝。村上春樹読みつつ。
いつのまにか眠っていて、熟睡。
心おきなく昼寝ができるのは、青森にいるときだけだ・・・
夕方起こされて、簡保絡みで郵便局の手続き。
2年前だろうか、僕名義ので延長手続きか保険の切り替えか何かの手続きをする際に
都内の郵便局の方がわざわざ会社に来てくれて面談ということになった。
そのときに健康状態を答えるところがあって
既往症ってことで椎間板ヘルニアに「あ」と反応してしまった。
そしたらその手続き、後日郵便局側からNGの通知がきた。
それを今回なんかの縁でもう1度手続きというか面談をやり直すことになった。
被保険者本人じゃなくてはならず、
青森に帰ってくるのならばそのタイミングでということになっていた。
つつがなく終わる。というか寝てたのを起こされて書類を書くので
何がなんだかよくわからず・・・


ノートPCに「AIR-H」を差してインターネットを使用とするが、うまくいかず。
つながったり、つながらなかったり。
つながっても、途中で切れてしまった。その後うんともすんとも言わなくなる。
回線がつながっても、ブラウザ上で画面が見れなかったり。
再起動してもだめだったのが、
なぜかディスクスキャンをしてみたらなぜかつながるようになった。不思議。
で、どうもウイルスに感染していてそれが関係しているようなので
(たいしたことなくて、「あなたのPCには致命的なエラーがあるので、
このサイトでモジュールをダウンロードしてください」ってアラートが出てくるやつ)
それなんとかしたいなあとあれこれ考える。
使ったことないけど、そういえばこのPC
ウイルス対策ソフトが初期インストールされてたよなあと最新化を試みる。
定義ファイルは2001年のまま止まっていて、
更新しようとしたらダウンロードしようとしたら688個・・・
これは一晩かかりそうだ・・・
(めったに使わないし会社のLANに接続するわけでもないので、ほったらかしていた)
が、途中で途切れてうまくいかず。ウイルスが妨害っつうかよからぬことしてる??


夜は母とうなぎの店へ。
これまでにも何回か、帰省のたびに来たことがある。
うな重の「特」と湯豆腐、生ビール。
湯豆腐はメニューにないのに、特別に造ってもらった。豚肉と鯛のような魚の切り身。
ビールのつまみに、イカ飯のイカホタルイカのやつがサービスで出てくる。
肝吸い、小鉢はおからとひじきの和え物、漬物はきゅうりと、ミズ・ウド・フキ。
もう1つ小鉢で、もずくがついてくるが僕はこれ、どうしても食べれない。


僕が1人でほとんど食べる。
母は胃腸の調子が悪く、あれこれ食べられない状態だった。


その後、母は家に戻り、僕は銭湯へ。
久しぶりに浴槽に浸かって足を伸ばし、極楽な気分となる。


帰ってきて、ビールを飲みつつ、ホタテの刺身を食べる。
東京から持ってきたCDのうち、
Pizzicato Five「Singles」と
Atomic「The Bikini Tapes」(ノルウェーを中心に活動するジャズグループ)を聞く。