妹、30越え

ふと気づく。先日妹の誕生日があった。
30歳になった、はずだ。

なんだかものすごく感慨深い気持ちになった。
「はー、30か」
月日のたつのは早いもんだなあ。


自分が30になったときはあんまりピンと来てなくて
いまだにピンと来てないんだけど、
身近な人が30になるってのは時間の区切りとして意識しやすい。
自分の中には境目って感じられないけど、
いざ他人のことになると「30歳になりました」ってのは
何かを判定する上で非常に分かりやすいインデックスとなる。


ずっと年下に思っていた人も30を迎えた。
これはほんと「はー」って思っちゃいますよ。


青森県在住。しかし青森市以外で1人暮らし。
僕が青森にたまにしか帰らないからもう2年以上会っていない。
時々短いメールのやり取りがあるだけ。
仕事は、忙しいのだと思う。僕よりも。ハンパじゃなく。
(先日帰省したときに、これがそうだ、と妹の手がけたものを母から見せてもらった)
どういう友達がいて、どういうことをしているのか、
たとえ妹とはいえプライベートなことは何も分からなくなってしまった。
雰囲気的に察するということも不可能だ。
糸は途切れてしまった。もう何年も前に。
もしかしたら14年前に、僕が上京したときから。


「なんか欲しいものあるか?」と先ほどメールを送ったが、返事は来ていない。
よくよく考えたら会社のほうに送ってた。
休みが不規則な仕事なんだけど、今日は出社してないのかもしれない。


「何が欲しいのだろう?」って思った。
遠く離れたところに暮らしている1つ上のサラリーマンの兄に対して
欲しいと要求したくなるものって何かあるのだろうか?


青森で見つからないから、誰それのCDを東京で買って送ってくれ、
ということがこれまで何回かあった。
なんか返答があっても、たぶんその程度か。
インターネットで何でも買えて送られてくる時代だからな。
そして30を過ぎている。もう子供じゃない。
具体的な形をした何か欲しいものなんて、これといってもうないのかもな。
自分の稼ぎで買っているだろう。


そんなことを、なんとなく思った。


誕生日を家族で祝うような年でもないし。