「Directors Label スパイク・ジョーンズ Best Selection」

昨日の夜、発売後すぐ買ったのにずっとほったらかしにしていた
「Directors Label」のスパイク・ジョーンズのをようやく見た。
買ったのはかれこれ2年前か?
http://www.digital-voice.net/detail.shtml?id=244


2枚組で1枚目はビデオクリップ集、2枚目はショートフィルムを集めたもの。
まずは1枚目だけ見た。収録曲のいくつかはこんなところ。


Beastie Boys 「Sabotage」
WeezerBuddy Holly」「Undone (The Sweater Song)」
Daft Punk 「Da Funk」
Fatboy Slim 「Praise You」「Weapon Of Choice」
Bjork 「It's So Quiet」
The Chemical Brothers 「Electrobank」
The Breaders 「Cannonball
Dinosour Jr. 「Feel The Pain」
Pharcyde 「Drop
WAX 「California」


どれ見ても面白い。さすがだ。
イデアに次ぐアイデア。天才的。どうしたらこんなの思いつくのだろう?
僕が初めて見たスパイク・ジョーンズのビデオクリップって「Sabotage」なんだけど
これほんと画期的だった。こういうの他に見たことない。
曲と映像をタイミング合わせる気があるんだかないんだか
とにかく勢いとセンスで押し切ってしまう。
たぶん「刑事ものやりたいんだよねー」「じゃあやってみっか」
ぐらいの軽い気持ちから始まったんだろうな。
それが形になって、あのインパクト。何回見ても飽きない。


素人ダンサー集団の先頭に立ってスパイク・ジョーンズ自身が踊ってる「Praise You」
逆回しだけで丸々構成された「Drop
Bjork ならではのゴージャスで異世界のようなミュージカル「It's So Quiet」
曲には何の関係もなく、新体操の試合を一遍のドラマにした「Electrobank」
この辺りは超必見だ。機会があったら是非とも見てほしい。


Weezer 「Undone (The Sweater Song)」って大半がメンバーの演奏シーンで
ありがちといえばありがちなんだけど、その途中で
様々な種類の犬たちがスローモーションで登場して、メンバーたちの足元を摺り抜けて行く。
どういう意味があるのか?というのは全然分からないが、
なんだかマジカルな瞬間として成立する。
こういうところにスパイク・ジョーンズの天才性を感じる。
言葉で書くと、「演奏してて犬が出てくる」としか書きようがない。
あーもどかしい。


ボーナス特典として Beastie Boys が収録されたクリップを見て解説をするってのがある。
これがまた言ってることが Beastie らしくて笑える。
「あいつはケチだ」「Bjork はギャラをもらったのか?」とかそういうのばっかり。


僕は見なかったけど、各クリップも
そのアーティストや出演者が副音声で解説をしている。
これって豪華だよなあ。何回も楽しめる。
永久保存版だ。

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普通、アーティストのビデオクリップ集っていうと面白いのがちょこっとあって、
あとはどうでもいいのが大半ってことが多い。
監督がバラバラなので作品ごとに出来にばらつきがあるし、予算のかけ方も違う。
(そのアルバムのファーストシングルならばお金がかかって力が入っているが、
 3枚目のシングルともなると演奏シーンだけ、とか)
面白いと思って繰り返し見たくなるのはDVD1枚につき、1曲か2曲あるかどうか。
このシリーズは必然的にそのベストの1曲や2曲だけを集めていて
しかも監督別に集めてるがゆえにテイストも揃ってる。非常に秀逸だ。
見てないけど、他の監督のもきっとそうだろう。
アントン・コービンやマーク・ロマネックのも是非とも買ってみよう。