アメリカのタワレコが経営破綻

アメリカのタワーレコードが倒産。
経営が思わしくなくて、日本で言うところの民事再生手続きを
受けようとしていると聞いたのが夏ごろだったか?
初めて聞いたときは驚いた。
日本でタワレコって言ったら、羽振りよさそうじゃないですか。
各地に店舗を増やしていって。
渋谷や新宿の店は最先端の音楽に関する情報を発信するという点では
この国のトップランナーなのではないか?
Virgin は都内に店舗がなくなったし、RECOfanも覇気がない。
HMVタワレコの2強時代と言っていいだろう。


ニュースを見ると日本のタワレコアメリカ本社から独立しているため、
影響はないとのこと。よかった。
僕は HMV 派なのでタワレコではあんまり買わないんだけど、
なくなってしまったらものすごく寂しい。
新宿店9階の Avant-Pop コーナーって好きなんだよなー。
それに、「No Music, No Life」のキャッチフレーズ。
いい言葉だと常々感心してる。座右の銘にもしたいぐらい。
この「No Music, No Life」をモチーフにして
その時々で旬なアーティストを撮影した広告のポスターもかっこいい。


つくづく悔やまれるのは、昨年9月のメキシコ旅行の帰りにロスに1泊したときの夜、
有名なロスのタワレコに行かなかったこと。
ものすごく、ものすごーく広いらしい。
部屋でまったり全米オープン見てる場合じゃなかったなあ。
「行ったら日本でも買える CD をたくさん買っちゃいそうだ」ってのを懸念して、やめた。
またいつかロスにゆっくり来ることもあるからそのときの楽しみにとっておこうと。
あー残念だ。


倒産の一番の理由は iPod に代表されるダウンロードで音楽を聴くスタイルの浸透。
日本にいてはピンと来ないけど、アメリカでは当たり前になっている。昨年の段階で。
ビルボードのチャートも質が変わってきていると聞く。
小売業界のあり方も。
僕は蟻の群れが巨象を押し倒す光景を思い浮かべた。
タワレコという黄色くて、赤いペインティングの施された、にぎやかな象。


それにしても、他の国にもタワレコってあるのかな。あるんだろうな。
直営店だったら同じようになくなってしまうのか。
アメリカ本国では10年もしたら過去の遺物として忘れ去られる一方で
日本ではブランドとして生き残ってるということになりそう。
そう考えると不思議なもんである。