「11/3 antennasia "23 Bluebird Street, Velo-City" Release Party」

昨日の夕方、渋谷に出て
DELA 君のイベント「Camouflage」を見に行く。
「11/3 antennasia "23 Bluebird Street, Velo-City" Release Party」
場所は「渋谷PLUG」
直前になって DELA 君に誘われて、の参加。
7月の船のときしかり、ほんといつもすいません。
http://www.cmflg.com/


出演は4組。順に、
・Hybrid Leisureland http://hybridleisureland.web.fc2.com/top.html
・murr*murr http://www.murr-murr.com/
・Himawari http://www.himawaring.com/
・antennasia http://www.antennasia.com/


4組とも日本人。
Hybrid を除く3組は歌ものエレクトロニカ
女性ボーカルと男性ラップトップ奏者の組み合わせ。
こういうのって最近増えているのだろうか??


18時半のオープンきっかり、まだ客の少ないうちに入ってソファーを確保。
後は座ってビール飲みながらゆっくり眺める。時々立ち上がって写真を撮る。


「Hybrid Leisureland」はアンビエントかつノイズが基本にありつつも
なんでもありで面白ければ歌モノだろうがかけるよ、って感じの人だった。
「ロック」と書かれたTシャツを着ていた。
川の音が流れたかと思えば、
エレクトロニカ特有のザクザク切り込まれた音が重なって、というような。
往年のミニストリーとナパームデスを100倍強暴にしたかのような音も出てきた。


「murr*murr」
ボストンで結成。日本の若者たち。
女性ボーカルと男性ラップトップ、
本来はヴァイオリンのメンバーがいるようだが
「まだアメリカにいます」ってことで今日は不参加。
サポートにギターとジャンベテルミンという5人編成。
不思議な構成だよなあ。
歌の世界は正直あんまり好きではないけど、
テルミンってのがポイント高かった。
学生時代のジョンスペ以来だ。ステージにテルミンが置かれてるの。
最初気付かなくて、面白い音出てるなあと思っていたら、
メンバーの紹介があってそこで初めて気付いた。
(終わった後、テルミン奏者の女性とその女性が
 僕の座っていたソファーの隣に座って不機嫌そうにしていた・・・)


「himawari」
こちらは男女2人組。
1曲目を聞いて惹き込まれる。「すげー」と思う。
存在感のある音、というかノイズ。そこに歌心溢れるメロディー。
これが「antennasia」か!と思ったら違ってて、「himawari」でした。すいません。
ラップトップの男性は30過ぎの大人で、モヒカン。
北欧のバイキングを思わせるような曲調の曲があったり、音楽性は多様。
面白い音を出してるなあと感心した。
他3組と違って映像が流れるんだけど、これがかなり本格的。
ロシアアバンギャルドの末裔とでもいうか。その系統の。
DELA 君とこの解説によれば
NY で結成されてかの NY タイムズも絶賛だという。
坂本龍一の「Ballet Mechanique」のカバーを2曲目でやってた。
やっぱこういうのが根元にあるのね。


「antennasia」
この日の真打登場。
「himawari」が僕としてはトリでもいいんじゃないの?ってぐらいのインパクトだったので
「antennasia」ってまさかこれよりすごいの?と思っていたら、
蓋開けてみたらもっとすごかった。
なるほど、DELA 君が先入観を持たずに
音楽の好きな人は聞いてみてほしいと言っていたのがよくわかる。
このユニットは歌ものエレクトロニカという形態を取っているけれども、
それは仮の姿でしかなくて、もっと普遍的な音楽を生み出している。
(「himawari」は良くも悪くも、エレクトロニカの枠内で勝負しているように見える)
基本的にはジャズ(と、ソウル)なのだと思う。プラスして、ダブ。
演奏する男性がいて、シンガーの女性がいて、
それがこの時代だからたまたまああいう形になったというだけ。
この時代の空気を呼吸して、皮膚感覚でかっこいい音を求めたらあのようになったというか。
素晴らしいね。


DELA 君のところから孫引きで引用。youtubeよりPV
★ 「Pegasus」
http://www.youtube.com/watch?v=9ed-mi9_TTw
★ 「Sorrow (version about me)」
http://www.youtube.com/watch?v=STDbur13Jps


ヨーロッパで活動していた時期があったり、日本の外でも注目を集めつつあるのに
「仙台在住」ってのがいい。
もうこの時代になるとどこ住んでてもそんなに差がないんだろうなあ。
当人のしっかりした意思さえあれば。
「東京じゃないと活動できない」ってことはない。
(ライブをやろうとして観客をいかにして集めるかって問題と、
 優秀な機材とエンジニアの揃ったスタジオが身近にないって問題はあるけど)
インターネットの時代になってグローバル化ってあちこちで言われて、
最も良くなったとこってここではないか?と僕は思う。
音楽に限らず、発信するという行為。そしてそれが共有されるという行為。
まあそれが生で見れるから東京の方がいいねというのは
情報の受け手としては確かにあるけど。


曲もいいけど、ボーカルの存在感がいい。
なまめかしくジャジーな曲を歌い上げたのに、MCになるとべらんめい調というか、
どこぞの酔っ払いのようになる。このギャップがすごい。
大物、というか天然。というか近所のおばちゃん。
「着たままでライブやろうとしたらちゃんとしなさいとママに怒られて、
 そこのイチマルキューで買ったのがこれ。
 上がニィキュッパーで下がイチキュッパー」
「いやぁ今日一緒に出た人たちはみーんなマブダチだぁ」などなど。


印象的な発言として、
「人によっては、あれ、なんつうのアロマとかいうヤツたいて部屋の中暗くして
(私たちの音楽を)聞くけど、私としては地下鉄の中とか、
 都会の雑踏の中で立ち止まって聞いたりするといいんじゃないかな」


「antennasia」はもっと大きくなると思う。

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「antennasia」「himawari」
それと前回見た船のときの「i am robot and proud」については、
つい先ほど HMV のサイトで CD を購入した。
届くのが楽しみです。