初雪

この前の土曜、暦の上では「大寒」の日、東京はほんの少しだけ雪が降った。
降った、と言えるほどではないかもしれない。まして積もったりもしない。
あれは11時頃だっただろうか、外に出たら白い粒が風の中を漂っていたというだけ。


東京の穏やかな灰色の空の下でそんなふうに雪を見つめるとき、
こんなふうに言うとあれだけど、胸がキュンとなる。
「雪だ・・・」と思う。
嬉しい、というのとは違う。なんと言うか、ザワザワした、うずくような気持ちになる。
青森で育ったことによる習性か。
その季節で初めての雪に出会った瞬間、いろんなことを考えるし、いろんなことを思い出す。
雪というものに囲まれた生活の感触を思い出す。
街の匂い、風の冷たさ、暗くなった空の色。

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今年は世界規模での記録的な暖冬で、
ニューヨークではハワイ並みで半袖だとか
ヨーロッパは500年ぶり(!)とか1300年ぶり(!!)の暖冬だとか。


東京もまた、暖冬。
しかしあんまりそういう気がしない。このところ寒いし。
年なのかな。十分寒いよ。


毎年毎年暖冬のような気がする。
なので本来の東京の寒さってものがわからなくなった。
夏は暑い年そうでもない年があるのに、
冬だけは年々暖かくなっていってるような印象がある。ニュースの上では。

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そういえば去年の今頃はレミオロメンの「粉雪」がヒットしていたのか。
僕ですら、シングルを買った。


いいバンドなんじゃないかと思ったんだけど、
結局その後アルバムは買わずじまい。