ジャズを聞きにいく

昨日の夜は、会社の先輩に誘われてジャズを聞きに行った。
ジャズバーやライブハウスではなく、恵比寿の「叶家」という越後のそばと酒の店。
http://www.kanou-ya.com/news/index.html

演奏が行われるくらいなのだから
ホールみたいになってるのだろうか?と思っていたのだが、違ってた。
コの字型の店内は厨房を挟んで部屋が二つ。
このうちの小さな方がライブスペースとなった。
何も特別な設備はなし。それでも音はそんなに悪くは無かった。
HMVタワレコの店内イベントみたいなもんかな。

酒は飲み放題で、新潟といえば「八海山」
それにサントリーが協賛していることもあって山崎の12年とプレミアム・モルツ。
料金が8380円と高かったんだけど、
山崎を何杯か飲んでるだけで元を取ったような気分になる。
料理もうまかった。
先輩がよく行くバーのマスターとその友人の方と4人でテーブルを囲んだ。

肝心のジャズ。
日本人のベースとサックス、アメリカ人のドラムとピアノという編成。
なんつうのかねえ。
伝統芸能としてはなかなかよかった。
Blue Note でも演奏してる人たちみたいだし、腕はなかなか。
だけど、ジャズってのは50年代・60年代をピークにして、
そこから先それを複製して洗練させていくだけのものになっちゃったのかもな、とも思った。
テーマを演奏して、ソロに入って、時々熱くなって。その繰り返し。
確立されつくした、ジャズのイディオムに基づいて。
「その先にある新しい何かを追い求める」っていう姿勢は全く感じられなかった。
そこのところが僕としては、ものすごく物足りなかった。

ジャズを専門とするハコじゃなくて、あくまでイベントなのだから、
ジャズに詳しい人ばかりでもないし間口を広くして
ショーケース的にさらっとやることを心がけただけなのかもしれない。

でもねえ。なーんかなあ。
魂はそこに込められてなかったんだよね。偉そうなこと言うみたいで申し訳ないけど。
ピアノは Jutta Hipp そのまんまだし、
ドラムはいつもの演奏を規定通り楽々こなしましたって感じだったし。
ピアノが一曲だけ日本人の男性に代わったとき、
うまいんだかへたなんだか分からないけど次に何が出てくるかわかんなくてスリリングだった。
こういうの、聞きたかったんだよね。

ジャズってどうしちゃったんだろ?
もっと他のを生で聞いてから、こういうこと言うべきだろうか?