産業スパイもの

金曜に映画部の後輩と飲んでるときに思いついた企画。
試しに脚本を書いてみる。


「寒い国から帰ってきた、愛の家のスパイ vs スパイ」(仮)


■舞台
 情報産業大手であるT社


■主な登場人物
 X:男性)T社の社員ということになっているが、実はA社の産業スパイ
 Y:女性)T社の社員ということになっているが、実はB社の産業スパイ
 Z:男性)T社の社員にして、実は経営層から特命を受けた産業スパイハンター


 XとYは恋人同士なのであるが、お互いが産業スパイであることを、
 しかも敵対する会社から派遣されたライバルであることを知らずにいる。


 ZはYに恋をする。もちろん、Yが産業スパイであり、
 長い間追っていたターゲットだったということを知らずにいる。


 3人とも裏の世界では超エリートなのであるが、
 T社では目立つことの無いよう、グータラ社員を装っている。


■その他登場人物
 ・X、Y、ZそれぞれのT社における上司と同僚社員
 ・X、Y、Zそれぞれの本来の上司


□Scene 1(T社会議室)
 X、Y、Zとその同僚たちが会議が始まるのを待っている。
 だらだら、だらだらとした雰囲気。
 それぞれの前にA4サイズの資料。ボールペンとか、筆記用具。
 お茶のペットボトルや缶コーヒーなど。


 同僚1「なんかさ、知ってる?産業スパイってのがいるらしいよ」
 同僚2「どこに?そりゃ、ロケットとか原子力に関わってるところにはいるんじゃないの?」
 同僚1「いや、そうじゃなくて。うちの会社に」
 Y  「ばっかみたい。今時そんなのいるわけないじゃない?」
 X  「うちの会社のどこに、秘密があるわけよ?思わずほしくなるような」
 Z  「ドラマとか漫画の見すぎだよな。そんな職業あったら、俺だってなりてえよ」


 ※XYZそれぞれのセリフのときにクローズアップ。あるいはカットを割る。


 別な話題に移って、またダラダラと。
 ノックの音。
 部屋の中に上司が2人入ってきて、ピリッとした雰囲気となる。
 会議が始まる。


□Scene 2(喫茶店)
 Xが、A社の上司と密会。
 上司A「この前の報告書、あれはなんだ?ちゃんと仕事してるのか・・・?」
 X  「会社に持ちこむ私物や備品の取締りが厳しくなって、
     以前のようには七つ道具を使えないんです」
 上司A「それをどうにかするのが、君の仕事だろうが」


□Scene 3(公園)
 Yが、B社の上司と密会。ベンチに座っている。
 上司B「最近なんだかうまくいってないようだが。状況に変化は?」
 Y  「情報セキュリティに関する監査が入ることになって、
     機密事項への取り扱いが厳しくなっています」
 上司B「それをどうにかするのが、君の仕事だろうが」


□Scene 4(役員室)
 Zが、T社の役員と密会。
 役員 「まだ見つからないのか?」(机を叩く)「何やってんだ!」
    「バカモン!今、こうしてる間にもどんどんわが社の機密事項が盗まれておる!!」
 Z  「なかなか尻尾出さないんです。どうしたら判別できるのか・・・?」
 役員 「それをどうにかするのが、君の仕事だろうが」



などなど書いてみたが、全然つまらん。
たぶん、こういうふうに撮ることはない。


どうするか?


とある会社に映画部ってのがある。でも、作品が作れない。
産業スパイものってのを思いつく。
とりあえず出演者のX・Y・Zをみつくろって、
最後までたどり着いた脚本もなく、それでもとりあえず撮影に入る。
シチュエーションだけ与えて「即興でやってよ」ってことを試みるが、
そりゃやっぱうまくいかない。
そんなこんなでダラダラした日常が続いていく。


ってのをドキュメンタリーで。


・・・昔「29」ってのを撮ったけど、その続編の「32」になりそうな。