江戸川花火大会

(昨日からの続き)


18時になった頃、タクシーに乗って江戸川区の花火大会へ。
「会場の近くの行けるところまで」って言うと、
この時間だとそれはもう無理と断られる。
つい先ほどもこの辺りから行って来たばかりで、
行きは30分で着くのに帰りは渋滞に巻き込まれて1時間半かかったとのこと。
今この瞬間にも交通規制はますます厳しくなっていく。
じゃあどこまで行けますか?ってことで都営新宿線の「船堀」まで行くことになる。
会場に最も近い「篠崎」まで3駅。結構ある。
駅で降りてホームへと向かうのだが、大混雑。
どうにかこうにか乗っても一駅ごとに5分以上停車。
先の駅で車両がつかえているのだという。
周りは浴衣を着た女の子とその彼氏、親子連ればかり。
花火大会に興味がなくてただただ家に帰りたいだけの人にとっては
はた迷惑なイベントなんだろうなー、なんて思う。
でも年に一度のことだから、まあいいのだろう。


なんかえらく時間がかかって、ようやく「篠崎」の駅へ。
人また人また人。ラッシュ、なんてもんじゃない。
「芋の子を洗う」だの「立錐の余地もない」だのそんな言葉が思い浮かぶ。
駅が機能しなくなるぐらいの人の多さ。
こんなの高円寺の阿波踊り以来だよ。
あちこちに駅係員が立っていて人の流れを誘導する。
その列に沿ってノロノロと進んでいく。
酸欠で倒れたのか、若い女性がタンカに乗せられて運ばれていく。


駅を出てからも人の流れは川のうねりのよう。
その中に紛れ込んで進んでいく。
住宅地の中を歩いていく。あちこちの店の軒先で缶ビールやつまみを売っている。
その1つでカツやコロッケなど揚げ物を買う。
ビールは夕方友人の家で飲んだ6本パックの残り半分があって、
焼き鳥も余ったのを持って来ていた。
なので補充も最小限。


道路にビニールシートを引いている人たちが目につきだす。
付近の家に住んでいる人は椅子を持ち出している。
屋上や広いベランダのある家は特等席のようになって、
提灯が灯され、盛大なホームパーティー会場となっていた。


歩いているうちに花火が打ちあがる。
ものすごく近く。目の前で。
歓声が上がる。
川までたどり着いて土手を上がっていくと、
川べりの草地が川下から川上、端から端までびっしりと人で埋め尽くされていた!!
ロックフェスティバルの会場のよう。
みんなが一心になって1つの方向を向き、川の上に打ちあがる花火を見ている。
土手の上の狭い通路を「立ち止まらないで下さい」と注意されながら歩き、
階段を見つけると河川敷へと下りていく。
またしてもタンカで運ばれていく女性を見かける。


川下の打ち上げ会場から遠ざかっていくと、徐々に空いている場所が出てきて、
僕らもビニールシートを広げる。
遮るものは何もなく、見上げたすぐそこに、
花火の描く赤に緑、青の眩い光の群れ。オレンジ色の余韻。
遠くに見える橋が花火で囲まれているのだろうか、白い光に包まれている。
川のはるか向こうも打ち上げ会場となっているのか、小さくなった花火が花開いていた。
1万4000発もの花火が次々に打ち上げられ、1時間半はあっという間だった。
ハート型の花火や☆型の花火なんてのもあった。
最近の花火はとても進化している。


始まってからも場所を確保できて、なおかつ、見ごたえ抜群。
隅田川は人が余りにも多すぎるし、
神宮はただで見れる場所は何かしら風景が遮られてる。
都内で開催される花火大会を全て見たわけでもないし、
毎年あちこち足を運んでるわけでもないんだけど。
それでも今年初めて見てみて、
江戸川区の花火大会って今、旬というか
都内で最も見るに値する花火大会なのではないか?と思った。
これからは江戸川区だね。
今年も人手が多かったけど、来年はさらに増えるものと思われる。


終わって、駅へと向かう。
これまた人の流れが大変なことに。
誘導する人が「←」と書かれたプラカードを持って立っていても、
地元っぽい人たちが違う方向に進んでいたら僕らもそっちを選ぶ。
そんなこんなでようやくたどり着いた駅は来たときよりも大混雑。
こりゃ電車乗れないなと、この近くで飲むことにする。
歩き続けてるうちに蕎麦屋系チェーン店風居酒屋みたいなのを見つけて中に入る。
会場に近い飲み屋はどこもかしこも満杯、あるいは貸切。


チューハイやウーロンハイを飲みながら、あーだこーだ飲んだくれた話をする。
昨今のテレビ業界があーだこーだとか、海外で子供を育てるにはあーだこーだとか。
終電間際になって、店を出る。
新宿線に乗って、2人はそれぞれの駅で下りて行って、僕は新宿まで。
今日の花火大会でダイヤが乱れているようで新宿三丁目の駅から先、
電車がつかえてますってことで進まなくなる。
12時半。待ってるうちに中央線行っちゃうかもと
新宿三丁目で降りて地下通を歩く。
この時間帯、新宿駅までの地下道は閉鎖されていていったん外に出る。
そしてまた新宿駅に下りて行って、どうにかこうにか高尾行きの最終に間に合う。
京王線が遅れてる関係で」ってことで新宿からの発車はかなり遅くなった。
つまり、接続している都営新宿線のこと。
あのまま乗っていたら間に合っただろうか?と思う。


来年もまた江戸川花火大会を見に行きたいもんだ。
来年こそは浴衣を着た女の子と見に行きたい。
浴衣着てなくても、30過ぎてても、いいけど・・・


あと、ニューヨークにツテができたので絶対行かないと。