「放送禁止 しじんの村」

会社の映画部の後輩から面白いんで見てくださいと
フジテレビの「放送禁止」という番組を DVD に焼いたのをもらう。
ホラー系のフェイク・ドキュメンタリー。


(6月末だったか彼と2人で飲んでて、映画を作ろうという話をしていたときに
 「こういうの撮ったらどうですか」「参考になるかも」ってことで
 さっそく焼いて送ってもらったのに、見たのは2ヶ月も後。すいません)


Wikipediaには以下のように記述されている。

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「ある事情で放送禁止となったVTRを再編集し放送する」という設定の、
一見ドキュメンタリー番組だが実はフィクションというフェイク・ドキュメンタリーである。


「事実を積み重ねることが必ずしも真実に結びつくとは限らない」をテーマにしており、
実在のデータや出来事・人物のコメントを重ねていくことでリアリティーを高めていく。

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1年に1話ずつというスローペースで放送されて、
今のところ昨年の第5話「しじんの村」が最新ということになる。
後輩からは5話まるごともらったんだけど、
この「しじんの村」ってのが一番完成度が高い、
他は役者の演技がいまいちだったりでそれほどでもないと聞いていたので
とりあえずこの「しじんの村」ってのだけを見た。


世話人の「しじん」の元、
自殺志願者の集まる山奥のコミュニティー「しじんの村」にて暮らす人々の話。
村の中で自殺未遂を冒した女性を軸に、
彼女を取り巻く村の人々の思うこと・考えることがインタビューや
日常生活の光景のひとコマで描かれていく。
精神科医和田秀樹が「自殺」について語ったり、
警察庁が公開している統計データを引用したり、
何も知らずにテレビをつけて途中から見た人は完全にドキュメンタリーだと思ってしまうだろう。


うーん。
よくできてるけど、最初からフィクションだと思ってみてしまうと面白さ半減だろうな。
出てくる人たちが妙に演技がうまいし。
オチもありふれてる。
この手のだとやはり「ブレアウィッチ・プロジェクト」の闇雲な緊迫感にはかなわないし。
もっとこう、なんつうか静かな狂気の刃を淡々と尖らせていくような、
そういう怖さが欲しいね。
まだちょっと甘い。物足りない。
もっともっと得体の知れないものを見たい。


とはいえこういう番組が深夜でやってるってのはいいことだね。
見てると、こういうフェイク・ドキュメンタリーを自分でも撮りたくなってくる。
僕がこれまで撮ってきた映画の中で評価を得たのってそういうのだったし。


時間があったら残り4話も見てみよう。


ちなみに今調べていたら青森県の「杉沢村伝説」ってのが出てきた。初めて知った。
同じくWikipediaから引用。

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「かつて青森県内のとある山中に杉沢村という村があった。
昭和初期のある頃、突然発狂した村の青年が村人全員を殺して自らも命を絶つ、という事件が起きた。
村人がいなくなり機能を失った村は、
隣村(=現青森市域とされる)に編入されて廃村となり地図からその名を抹消され、
さらに県の公式文書からも杉沢村に関する記述はすべて消去された。
しかしその後も廃墟となった家屋はそのまま存在し、悪霊の棲み家となっている。
そしてそこを訪れた者は二度と戻っては来られない」

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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%89%E6%B2%A2%E6%9D%91%E4%BC%9D%E8%AA%AC


「放送禁止」については以下のファンサイトが詳しい。
「しじんの村」の詳細な解説のページもあった。
http://www.kinomoto.jp/hk/index.html