10月の後半に入ってからウツウツとした日々を過ごしている。
何のいいこともない。それ以前に、何もない。
仕事が忙しくなって1日が一瞬で終わるのがせめてもの救い。
しかしその1日のつながりが果てしなく続いている。
とんでもない障害が発生して、僕の周りの人たちは土日出てきて、徹夜して。
僕は直接の担当ではないからそこまで深入りすることはなくて済んだ。
というか本当はもっと引き受けてもよかったはずなのに、
身をかわすことばかり考えていた。身を守ることばかり考えていた。
僕は逃げ出した。卑怯者だ。
僕よりもはるかに浅い関わり方のはずの先輩が徹夜した。
お客さんのところへ怒られに行った。
その障害のあおりを食らって当初予定していた××がなくなった。
ぼくはそれだけを希望に今月を乗り切ってきた。
今の僕には何の希望もない。
いろんなことを諦めてしまいたくなった。投げ出したくなった。
すぐ隣で障害の原因調査や今後の対応について
徹夜した人たちが議論している中で僕は××のことだけを考えていた。
いろんなことを恨んだ。「ついてねえな」と心の中で悪態をつきまくった。
僕は卑怯者だ。
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昨日の夜から降り始めた雨は今日になってもやむことはなく。
風がどんどん強くなっていく。
台風が近付いている。今夜遅く関東地方に接近する見込み。
この土日予定の全くない僕は、することもなく、
雨の音を聞きながら結婚式のビデオの編集に取り掛かった。
今月の週末、もうずっと繰り返し繰り返し結婚式の映像ばかりを眺めていることになる。
他の人の幸福な姿、もしかしたら人生で最も幸福な
僕は巻き戻したり早送りしたりしながら何度も何度も目にしているわけで。
なんだか不思議な気持ちになる。
しかも僕はその映像を切り刻んで、貼り付けて、記録に手を加えている。
気がつくと僕は頭の中が空っぽになって、淡々と編集作業を続けている。
「幸福な姿」が少しずつ形になっていく。
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この雨の中、食べるものがなくて駅前の西友まで。
子供たちの群れがプラスチックのレインコートを着て、その前後に母親たち。
幼稚園の集団下校?
よく見ると仮装っぽい黒の服を着て、手にはオレンジ色のビニール袋。
そうか、ハロウィンか。
何もこんな日にやらなくてもいいだろうに・・・