年末年始から書いている小説はこういう話。
東京の生活を投げ捨てた主人公が死ぬことを思い描きながら北の最果ての地へと向かう。
しかし結局のところ、死ぬことはできなかった。
東京にはもう戻れない。その最果ての地で残りの人生を生きていくことにした。
ま、つまり流れ者というかドロップアウト。
書いていて、疑問に思う。
こういうとき、住民票とか健康保険証とか免許証ってどうするものなのだろう?
夜逃げや蒸発ではなく、そこに居ついたというだけ。移して問題はない。
移した先の住民票を見て借金の取立てに来るということはない。
やっぱ移したほうがいいよなあ。
過去を捨ててそこで新しい生活を始めるのだから。しかも普通の市民として。
でも、これ、わざわざ東京まで住民票を取りに行ったとなると非常にかっこ悪い。
会社は退職したことにすればいいし、
住んでた部屋はルームシェアしてて、持ち物はルーズな同居人に全部あげたってことでいい。
住民票の扱いだけが宙に浮いた。
調べてみる。
最初、単に「転出届」ってだけで検索してもアレだよなあと
「夜逃げ 転出届」「蒸発 転出届」ってしたもんだから
暗い気持ちになるようなページばかりヒットした。
世の中には夜逃げや蒸発した人が、そしてそれらの人たちを探している人が結構いるようだ・・・
ちなみに、ある意味役に立ちそうなページとして、
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/2018/shakkin4.html
http://blog.livedoor.jp/sarakinn/archives/28652060.html
答えは簡単で、転出届って郵送でも届出できるらしい。
なーんだ、って思った。
知ってる人からしたら常識だろうな。
となると、わざわざ転出届とか転入届についてとやかく書く必要はなさそうだ。
よかったよかった。野暮ったい小説になるところだった。
なんでもかんでもリアルであればいいってもんじゃない。
小説を書くというとき、こういうしょうもないことの裏取りみたいなのが大事だったりするわけです。
知っててそれを書かないことと、知らないでいてトンチンカンなことを書くことは大きく違う。
インターネットの時代になってよかったとつくづく思う。
今更ながらほんと世の中にはいろんな情報がある。
でも、楽するとどっか薄っぺらくもなってしまう。その匙加減が難しい。
google で検索して出てきたトップの1個か2個だけ見て終わりにしてしまうとかね。
今時の大学生のレポートもそんなふうにして書かれてるみたいだしなあ・・・