The Police 来日公演

okmrtyhk2008-02-15


昨日の夜、再結成 The Police の来日公演を見に行った。
場所は東京ドーム。
昨日午後ずっと夕方まで神保町の客先で打ち合わせだったので、
終わって「いもや」で天丼を食べて、
水道橋まで歩いて行ってちょうどいい時間になった。


東京ドームシティの店でも有線か何かで
Every Little Thing She Does Is Magic」がかかってて気分が盛り上がる。
そういえば昨日知ったのですが、
東京ドームシティには少年ジャンプの店があるんですね。
ジャンプはもう何年も読んでないんで特に興味はないですが。
でも一応入ってみて、子供たちよりは20代前半の女性の客が多かった。
平日の夕方だったからか。
デスノートってジャンプだったのか、へー」と思ったぐらい、今のジャンプに疎い・・・


グッズ販売を覗いた後、ドームの中へ。
手荷物検査では鞄の中を調べられて、
思いっきりデジカメがあったにも関わらずバイトの学生はスルー。
ペットボトルは持ち込み禁止なので中に入ったら紙コップに移し変えてくださいと言われるも、
めんどくさいからそのまま。
入ってすぐのところで女性スタッフが山のような紙コップを前にして何人も立ってたけど
律儀に守った人ってどれぐらいいるのだろう?


S席\13,000だったのでアリーナかと思って、
入ろうとしてチケットを見せたら係員に違いますよと指摘される。
普通にスタンドの1階席だった。
S席の上、確か3万ぐらいする特別席があったけどあれってアリーナのことだったのか!?
部門の年上の先輩がこの日夫婦で来てて、この特別席を取ったと聞いた。
もしかしたら僕なんかよりかなり間近で見たのかと思うと、うらやましかった。
1階のスタンドともなるとメンバーの体感身長1cmで、モニターしか見てないわけですよ。
上京したばかりの頃、寮の先輩たちとU2を見に行ったときは2階でさらに小さかったような。
それと比べると多少マシ。


生ビールを飲みながら待つ。
前の日、お客さんとの飲み会でビールと焼酎をチャンポンで飲んでたら激しく二日酔い。
でも、夕方にはなんともなくなって結局また飲んだ。
スタジアムには70年代から00年代にかけてのニューウェーブ系の曲が途切れなく流れていた。
The Cure 「Close To Me」
Madness 「Ghost Town」
Fine Young Cannibals 「Good Thing」
David Bowie 「Fame」
Pixies 「Here Comes Your Man」
などなど。


客の年代層はやはり高かった。
僕みたいな会社帰りにスーツの30代ってのがとても多かった。
30代の女性二人連れや、夫婦。
40代・50代もかなり目に付いた。
外国人も多かった。


前座は fictionplane というバンド。
スティングの息子が、父親同様ベースとヴォーカルを担当する3ピース。
父の遺伝子を受け継がなかったのか、これと言って音楽的なオリジナリティーはなし。
顔は父親にそっくりなんだけどね。
どっかで聞いたことありそうだけど特に印象に残らないメロディー。
イギリス出身だけど、オルタナアメリカンロックバンドって感じ。
もしかしたらこのバンドのピークは今、
日本で何万人もの観衆を前に演奏しているまさにこの今なんじゃないかと思った。
The police の再結成ワールドツアーも一緒に回ってるのかな。
日本語を勉強しているのか、曲の合間に日本語でMCをしてたところは好感がもてた。
というかほほえましかった。


ニューウェーブの曲がまた流れて、それが途切れて。
場内が暗くなって、Bob Marley 「Get Up, Stand Up」が大音量で流れる。
1曲終わりかけた頃、The Police 登場。
オープニングは「Message in a Bottle」
サビの「I'm Sending S.O.S. to the World」を思わず口ずさむ。
場内そんな人ばかり。


これまで何度も何度も何度も何度も書いてきたことであるが、
僕は The Beatles を除けば、
人生で最も聞いたアルバムは The Police「Synchronicity」であって
僕が洋楽を聞き始めた頃にはとっくの昔に解散してた。
その特別なバンドが今、目の前(というよりははるか遠く)に立っていて
3人きりで演奏しているのである。
ただそれだけで思いっきり感慨深い。
生きててよかった、とすら思った。


曲順は多少間違いがあるかもしれないけど、僕の記憶してるセットリスト。


1. Message in a Bottle
2. Synchronicity ?
3. Walking on the Moon
4. (3枚目か4枚目の曲。わからず…)
5. Don't Stand So Close To Me
6. Driven To Tears
7. Wrapped Around Your Finger
8. Every Little Thing She Does Is Magic
9. Hole in My Life
10. De Do Do Do, De Da Da Da
11. Invisible Sun
12. Walking in Your Footsteps
13. (I Can't Stand) Losing You
14. Roxanne


《Encole1》
15. King of Pain
16. So Lonely
17. Every Breathe You Take


《Encole2》
18. Next To You


聞きたい曲はみな聞けた。
でも2枚目の曲が少ないのが残念だった。
「Bring on the Night」辺りはあってもよかったのに。
やはりこういう回顧的なライブになると
1枚目とラストの「Synchronicity」が中心となるのか。なんか納得。
僕は「The Police Live!」のように「Synchronicity ?」から始まって
「Synchronicity」の曲を中心にして途中往年のヒット曲を挟んで、
最後は1枚目から「So Lonely」「(I Can't Stand) Losing You」「Roxanne」と
1枚目の3連打みたいなセットリストになるんじゃないかと思っていた。


・・・って書いてたところで、
海外のアーティストのセットリストを書き込む掲示板を見つけた。「netabare board」
http://otd10.jbbs.livedoor.jp/1010057/bbs_plain?base=1298&range=1
世の中便利なものがあるもんだ。
「Wrapped Around Your Finger」と「Hole in My Life」の並び順を僕は間違っていたようだ。
あと、4曲目は「Voices Inside My Head」「When the World is Running Down」の2曲だったみたい。
どっちも3枚目からなので、前半の中心は「Don't Stand So Close To Me」を挟んで4曲続く
3枚目コーナーだったのか。


全編3人だけ。
Every Little Thing She Does Is Magic」ではキーボードを弾くのかな?と思ってたけど
それもなし。あくまで、ギターとベース、ドラムとパーカッション、
2人のコーラスとスティングのヴォーカルだけ。
しかもスティングのベースもアンディ・サマーズのギターもはげちょろけで
もしかしたら70年代や80年代に使っていた機材そのままかもしれなかった。


3人の演奏はやはりうまかった。
特にアンディ・サマーズ。神業。
見てて「すげえなあ」と唸らされた。
ソロの1つ1つがかっこよくて説得力がある。
ああ、これが正統派のギターヒーローというものなのかと。
もしもうちょっと彼がかっこよくて背が高くて
「Mother」みたいな曲を書いていなかったら、
ロックの歴史はもっと別なものになっていたかもしれない。


スチュアート・コープランドも曲によってはドラムセットではなく、
身長よりもでかい巨大な銅鑼を初めとするパーカッションの群れと向かい合う。
「Wrapped Around Your Finger」「Walking in Your Footsteps」がそう。
「King of Pain」ではヴィブラフォンマリンバ?)も叩いていた。


曲によってはアレンジが大幅に変わってて、レゲエっぽい曲ほどいじってたのかな。
最初のイントロだけだと何の曲かわかんなくて、歌い始めて初めてわかるってのが多かった。
スティングのヴォーカルはアルバム通りに丹念に歌うってことをハナから無視してて
最初のうちは音程合わせる気ないのか!?ってぐらい自由奔放に歌っていた。
往年のハイトーン・ヴォイスも出てこない。
でも後半から調子がよくなってきたのか、
「(I Can't Stand) Losing You」や「So Lonely」では
スティングのよく伸びるシャウトで盛り上がった。
あれを聞いてこそ、The Police ですね。


3人の息が合っていたかというと実はそうでもなく、
うまい3人が力技でねじ伏せてたような感じ。
でも80年代に活動していたときもそうだったのかも。
なんてことを最後に思った。