8時半前に目を覚ます。
途中で目が冷めるということはなく、ぐっすり眠った。
しかし明け方寒くて、喉が痛い。風邪を引いたかなと思う。
朝食はベーコン入りのベーグルサンド。
アッちゃんが僕になついたようで、腕を掴む、噛む、
僕がその都度拾い上げるのでその辺にある物を何でも投げ捨てようとする。
外に出て遊ぶ。ヨチヨチ歩きでどこまでも行こうとする。
ガレージや地下室のドアを開けようとする。
・・・子育ては大変だ。
玄関前の階段に投げ入れられていた新聞をママに届ける。
同期がシャワーを浴びている間、
同期の奥さんがアッちゃんと一緒に車でビーチまで連れて行ってくれる。
5分ぐらいのところにある。ロングアイランド湾に面している。
この風景を見るというのが今回の旅行での密かな野望だったので、実現して嬉しい。
すぐ到着するものの、困ったことに車を停められる場所がない。
それまで、ビーチの駐車場は自由に停めることができた。
Ryeには「Playland」というそれなりに有名な遊園地があって、
夏になって営業を始めると駐車場もまた有料となった。そりゃそうか。稼ぎ時だし。
「せっかく来たんだから」と僕だけ下りて、5分だけビーチを見て戻ってくることにする。
その間、車は駐車違反とならないようゆっくりと移動し続ける。
日曜ともなると1時間に1本の、New heaven Line の次の列車の時刻も20分後と迫っていた。
急いでビーチへ。
晴れて雲がほとんどない日。ボードウォークがビーチに沿って広がる。
子供たち。ゆっくりと散歩をする夫婦。家族連れ。建物の色はどれも鮮やかな白。
桟橋の方まで歩いていく。PlayLandの観覧車が見える。
もっと時間があればなあ。ここで1日過ごすのでもよかったのになあ。
5分をとっくに過ぎていて、慌てて引き返す。車に乗り込む。
急いで戻って、同期を呼んで、僕は「地球の歩き方」だけを手に車に戻る。
駅まで行って奥さんが駐車場に停めている間、急いで切符を買う。
ギリギリ間に合う。
この日は晴れているせいか、列車は混んでいた。
固まって座れる席がなくて、バラバラになる。
GCTで地下鉄に乗り換える。バッテリー・パークに近い「Bowling Green」へ。
下りてすぐ見えてくるのは芸術家 Fritz Koenig によって造られた「The Sphere」というオブジェ。
本来はワールド・トレード・センターに飾られていた。
911の事件で瓦礫の下敷きとなり、埋まっていたのを掘り出してここバッテリー・パークに移設した。
本来は平和な地球を意図したであろう球体が傷だらけの姿になって
設置されているのを見ると、911という出来事の傷口としての生々しさを感じた。
事件を象徴するモニュメントとしてこれ以上ふさわしいものはないのではないか。
詳しくは以下ブログで。
http://sadasrv.blog.so-net.ne.jp/2005-09-18
何人もの似顔絵書きがサンプルを広げ、観光客が足を止めるのを待っている。
Tシャツなどお土産を売る露店。
自由の女神のコスプレをした人が2人、フェリー発着所の入口近くの台座に立っている。
自由の女神のあるリバティー島への料金は1人12ドル。幼児は無料。
オーディオ・ガイドが用意されているが、例によって利用しない。
絶好の観光日和。チケット売り場は長蛇の列。
次回の乗船は 12:30 となっていて、フェリー乗り場に行ってみるとさらなる長蛇の列。
最後尾はウネウネと長くなって先の方へと進み続け、先頭は動く気配なし。
これって次乗れるのだろうか・・・?
チケット売り場の周りは(確か)アメリカ移民の歴史みたいな展示をやってたけど、
そんなの見てる場合じゃない。急いで最後尾に加わる。前について歩いていく。
どうも折れ曲がった列を縦に長くしたいらしい。
しばらくして振り返ると僕らの背後も長い列となっていた。
ご機嫌斜めのアッちゃんをなだめるために同期の奥さんは列を離れて、だっこして歩き回る。
僕と同期はぼけーっと列に並ぶ。
フェリーが到着して大勢の人を吐き出す。それが終わって、今度は大勢の人が乗り込む。
乗り込んだ後の船はキャビンだろうとデッキだろうと屋上だろうと観光客でびっしりで
なんだか移民の船みたいだった。
近くの船着場から黄色の水上タクシーが発着する。
これも自由の女神近くまで行くようだが、リバティー島上陸はないようだ。ブログ参照。
http://blog.arukikata.co.jp/tokuhain/newyork/2006/10/ny_1.html
列に並んでいる人相手に黒人の老人がスティールパンを演奏する。
「ビバリーヒルズ・コップ」のテーマ曲がお気に入りのようで、何度も演奏していた。
お客さんに「あんたどこから来たの?」と聞いて
「イタリア?」じゃあってんで知ってる曲を演奏する。チップをもらう。
列の先頭は建物の中に消えていく。
なんだろう?と思いながら入っていくと手荷物検査だった。
自由の女神を自爆テロされたらそりゃ、アメリカとしては・・・
空港並みにトレイに持ち物や鞄を移してゲートをくぐる。
次の次ぐらいにならないと乗れないんじゃないか?とヒヤヒヤしていたのが
12:30のフェリーに乗れることになった。
あんだけ詰め込むならそりゃ入るよな・・・
乗り込んで、屋上へ。手すりにもたれかかる。進行方向に背を向けて、後ろ向き。
ボーっという大きな霧笛の音と共に船が動き出す。岸から離れる。
見る見る間にマンハッタンが遠ざかっていく。
あちこちで観光客が写真を撮りまくる。
リバティー島まで15分。たいした距離じゃない。
自由の女神もすぐ目の前に見えてくる。人々は感嘆の声を上げる。
間近で見る自由の女神は大きいような小さいような・・・
思ってたよりは小さいんだけど、目の前の物体としてはとてつもなく大きくて、っていうような。
かもめが1羽2羽と船の後をついてくる。
上空をヘリコプターが旋回する。
マンハッタンと自由の女神を15分で回って、というツアーなのだろう。
ひっきりなしにヘリコプターが飛んできて、同じ場所で引き返していく。
リバティー島は芝生の上を無数の人が歩いていた。奥に小さな林が見えた。
自由の女神と観光施設だけか。それだけなのに割と大きい。一周10分ぐらい?
台座の高いところまで上がっている人がいた。
今、テロを警戒してなんだろうけど
自由の女神内部の展望台は一般の観光客に開放されていない。台座まで。
だけど、僕らがチケット売り場で買おうとしたとき、
この台座までのチケットは入手不可だった。
アナウンスを聞いた同期が、「今日はもう買えないみたいよ」と言う。
今日上ってる人たちはどこからチケットを手に入れたのか?
朝早く並んでいたら買えたのだろうか?
船はしばらくの間止まって、前のフェリーが岸を離れてから、リバティー島へと近付いていく。
岸を見ると一回り小ぶりなフェリーが停泊していて、これはニュージャージー発着のものだった。
乗り降りする人は比較的少ない。
ニュージャージー観光の一環として自由の女神を見に行くっていうのも効率的でありかもしれない。
日差しが暑く、日に焼ける。
日焼け止めを塗るの忘れてきた。