東新宿雑感

6月から、東新宿のパートナー会社に常駐している。
週の半分を神保町のお客さんのところで過ごしてて、往復してる。
芝浦のオフィスには最近全然行ってない。


丸の内線を新宿三丁目で降りて、大久保方面に向かって歩いていく。
花園神社に差し掛かる。
6月は唐十郎率いる唐組のテント公演があった。
「あー見たいなあ」と思っているうちに終わってしまった。残念。
テント芝居は1度見ておきたかった。
最近またテントが立って、椿組ってとこが公演を始めた。
タイトルは「新宿番外地」


浮浪者の姿を多く見かける。
ダイコクドラッグの大きな店舗があって、夜、店が閉まった後、
ここをねぐらにしている浮浪者たちがシャッターの下りた軒先に毛布を敷いて眠っている。
最近僕は仕事が終わるのが遅く、23時過ぎに通りがかると
いつもの決まったメンツ(3人だったと思う)がそれぞれ離れた場所で
だらっと死んだようになって眠っている。
顔や顔つきでは誰が誰だか判断がつかない。汚れきった真っ黒な持ち物で見分けがつく。
朝、8時過ぎに通りがかるともういなくなっている。
彼らは日中の間、どこでどうしているのだろう?どれだけの時間を持て余しているのだろう?
1人、眠っている間、義足を外している男性がいる。


通りを隔てて向かいには、ホストクラブの大きな広告が店舗の壁いっぱいに貼られている。
日本一とされるホストクラブ「愛」の伝説のホスト、愛沢光が復活。1時間5000円から。
歌舞伎町に近い界隈では風俗嬢向けの情報誌「モモコ」が無料で配られている。
スタンドに置かれているのをなんとなくもらってみて、仕事の合間に呼んでみる。
コンパニオン募集ってあって、日給が3万とか4万とか。
メールに返信したりするのが在宅可で時給1500円から。
ライブチャット系で顔出ししたりすると5000円ぐらいに跳ね上がる。
「学生、フリーターOK!」だとか、「1日体験OK!」だとか。
明るくて楽しくて仲間に出会えて、安全で、清潔で、未経験者大歓迎。
しかも高い給料が得られる。どこもそんなふうに書いている。


金曜の昼、仕事している部屋の空調が故障して、暑いから窓を開けた。
街の喧騒が聞こえてきた。
一足早く鳴き出した蝉の声。遠くの工事現場の音。
信号が切り替わって人や車の行き交いの流れが変わる、その雰囲気。
そういうの聞きながら仕事するのって久し振りだ。
オフィスビルの中にいると、外の物音は一切聞こえない。
生々しい空気は一切シャットアウトされる。
そんな場所では仕事というものがどことなく抽象的な響きをまとうようになる。


大久保方面に歩いていくとすぐ、コリアンタウンに差し掛かる。
何回か会社の人たちと飲みに行った。
どこ行っても絶対ブテチゲを食べる。インスタントラーメンを入れて。
あと、焼肉。昨日の夜は分厚いバラ肉を焼いて食べた。
昼は昼で食べに行って冷麺とか。
夜はどこで食べてもうまいのに、昼は時々当たり外れがある。不思議だ。


この夏ずっと東新宿にいることになる。
そろそろ梅雨明けか。
本格的に暑くなる。