バンコク その15

okmrtyhk2008-10-04


この「ワット・プラ・マハータート」の裏手に象が乗れる場所があって、300バーツ。
先輩も後輩も乗らず、せっかくだからと僕だけ乗ってみた。
先輩に写真を撮ってもらった。
木造の2階建の台に上って、象が来るのを待つ。
象の背には黄色の薄手の敷布と簡素な赤い輿が乗せられている。
座って、象が歩き出す。
揺れる、揺れる。ノローントローンという感じ。
ま、ラクダよりは乗りやすい。
僕は裸足になってサンダルを手に持って、足の裏を象の皮膚へくっつけてみる。
ざらざらしている。短くて太い毛がポツポツと生えている。
平べったい耳をバタバタさせる。
耳だけが別の生き物のよう。水中だとエイかな。
通りに出て、渡って、先ほどの遺跡の近くまで。象が立ち止まる。
象の背に乗ってさっきとは違うちょっと高い目線から見る遺跡はオツなもんだった。
なんか急に「タイ」っぽくなった。
しばらくするとまた歩き出して、通りを引き返す。


ここでもまた写真を撮られて、160バーツで買う。
デジカメの電子データだったから「捨てられる」ってことはないんだろうけど
ああ、どうしても抗えない。
慣れた人が撮ってるから映りもいいし。
(カメラマンは日本語で盛んに「こっち向いて!」と怒鳴ってた。
 1日中、1年中、日本人相手に写真を撮ってんだろうな・・・)


ここのお土産屋は売り上げの一部が象の保護を行う機関へと寄付されるという。
古びて埃をかぶったようなお土産ばかりだった。


カルピスソーダが売られていたので、「おおー!?」と買って飲んだ。
日本のと比べて炭酸が弱いように思ったんだけど、
日本に戻って来てカルピスソーダを飲んだら同じぐらい薄かった。
元々こんなもんだったか。


この日最後に訪れたのは「ワット・プラ・シー・サンペット」という遺跡。
大きな3つの仏塔が並ぶ。
入口には土産物屋が続き、タイのTシャツを売っていたり、黒い石?でできた象の置物だとか。
ここの人たちが最も熱心に売ってたかなあ、というかしつこくつきまとってきた。
タイの物売りって観光地でもしつこくなくていいねと思ってた矢先。
「ホンモノノヒスイ」とか言って。


仏塔の外側を途中まで登ってみる。
穴が開いていて、入るとただの空洞。
暗闇の中ねっとりした空気に包み込まれてゾッとした気持ちになる。
息苦しくなってすぐにも外に出る。
なんかがいる。絶対。


付近の中学から遠足できてたのか、子供たちがはしゃいでいた。
遺跡の前で記念撮影となって大声で喚いたり叫んだり笑ったり。
派手な色のTシャツを着ちゃったりして。どこの国の子供も一緒だなあと思った。


この日の観光はこれで終了。
後はバスに乗って帰るだけとなる。アユタヤを後にする。
水田にサギのような胴体の上半分が白で下半分が黒の水鳥が寄せ集まっている。
牛が放牧されている。
農道に大型のバンを停めて、キャンプを始める家族。


先輩が「おい、今、車がひっくり返ってたぞ」と言う。
「捨てられた車ですか?」
「いや、周りに荷物が散乱してて、中から人が這い出してきてた」
「・・・それって、事故じゃないすか?まずくないすか?」
「でも、なんか大丈夫そうだったよ。カーブ曲がり損ねただけじゃない?」


ハイウェイを走ったら1時間でバンコクに着いてしまう。
バンコクの入口辺りに差し掛かると
ハイウェイの右側に等間隔に白い高層ビルが並び、
左側は団地なのか屋上に、あれはなんだったのだろう?
ピンク、青、黄、緑、オレンジに塗られた大きな四角形のがちょこんと乗っていて。
近付くとまだ建設中だったみたいで、その隣にはやはり建設中のショッピングモールか倉庫。
隣接するだだっ広い駐車場は車が1台しか停まってなくて、親子がボールで遊んでいた。
建設途中でまだ骨組みだけの寺院も見かけた。
バンコクは今、建設ラッシュなのか?たぶんそうなのだろう。
ビルに見えたものもマンションで、中の上ぐらいの所得の人の住む家が不足しているのではないか。
どんどん郊外を押し広げていく。


バンコクの町中心部に入ってハイウェイを下りると、途端に渋滞。


バスの窓からふと見下ろすと
パトカーの荷台に無数のバーが転がっていて、スポンジ?に数字やアルファベットが描かれていた。
いったい何に使うものだったのか。