「トロピック・サンダー」

引き続き、「トロピック・サンダー」
ベン・スティラーが監督、脚本、原案、製作、主演と大活躍の戦争ものコメディー映画。
スクール・オブ・ロック」や「僕らのミライヘ逆回転」のジャック・ブラック
最近は「アイアンマン」が大ヒットしたロジャー・ダウニー,jr. と曰く「BIG3夢の共演」


ハリウッド映画を揶揄。
ベトナム戦争映画を撮るつもりが、無能な監督が現場を仕切れず予算を垂れ流し、
プロデューサーのお叱りを受けて擬似ドキュメンタリー形式に方向転換。
ジャングルの中を演技しながら進んでいくうちに、
麻薬を密造するアジア人たちのテリトリーに迷い込み、本当の戦闘が始まる。
なのに出演者たちは映画の撮影だと思いこんでいて・・・


地獄の黙示録」のナパーム弾の襲撃だとかカーツ大佐のやりとりだとか、
パロディー的な場面がたくさんでてきて、とにかく笑った。
映画の出来はイマイチだけど、娯楽映画として楽しむには十分な出来。
(パンフレットを見てて、ベン・スティラーって
 「リアリティ・バイツ」を監督してることに気付いて、驚く。テイストが全然違う)
進軍の途中で役者談義が始まって、
フォレスト・ガンプ」でトム・ハンクスがオスカーを獲得して、
アイ・アム・サム」のショーン・ペンが獲得できなかったのはなぜか?のくだりは相当面白かった。
あと、小枝で作ったオスカー像のとこが心の琴線に触れた。


でもやっぱ映画好きのための映画なんだよね。
笑える映画だって言うので見に行って、
なんで周りの人が笑ってるんだろう?とキョトンとしてる人が多そうな・・・
そんなわけで僕としては評価は微妙。


内輪受けなんだろうけど、いろんな人がカメオ出演しているのがいい。
最初にいきなり、トビー・マグワイアがいい感じに出てくる。
(パンフレットでばらされてるけど)トム・クルーズがものすごく意外な形で登場。
僕は最後まで気がつかなかった。
エンドロールを注意しながら見ていたら、ジョン・ボイトの名前があったなあ。
他にもたくさん出ていたものと思われる。


本編始まりの前に差し込まれた、
映画の中での主演3人の過去の映画の(架空の)予告編ってのが実は一番面白かったりする。
どれもとんでもなくB級で。
ベン・スティラーの、地球の回転を止める荒業(しかないと思われる)が売りの
アクション映画「スコーチャー」ってのが秀逸。
1作目がヒットして5作目まで作られ続けて、ジリ貧っていう。


ジャック・ブラックが元気なかったかな。
リーダー役を奪い合うロジャー・ダウニー,jr.とベン・スティラーの間に挟まれて、
あまり印象的な出番なし。
その一方で、マシュー・マコノヒーの無駄に近い快演っぷり。
トム・クルーズは僕がこれまで見た中では「マグノリア」か、これか。
実はいい役者だったのかも。


パンフレットを見たら、ものすごく手の込んだメイキングがあるみたいで、
そっちの方を機会があったら是非とも見てみたい。
でも、DVDを自分で買うほどじゃないんだよな・・・