東京に戻る(1/4)

電気毛布が熱いのか、何度か目を覚ます。
何度目かに目を覚ましてウツラウツラしていたら、外で鐘のような大きな音が鳴り響く。
朝の合図なのだろうか。まだ外は真っ暗。午前5時頃?
八戸から南でかなりの距離。住宅地ではなく、周りは田畑。家はポツポツとあるだけ。
農業集落だとこういうのが必要なのだろう。
またウツラウツラして、空が明るくなってまた目を覚ます。
台所から朝の支度の音が聞こえる。
「この地域での断水が復旧しました」とスピーカーから伝える放送が大きな音で鳴り響く。


布団の中で「ベスト・アメリカン・ミステリ」を読む。


8時半、朝食。昨日焼肉をたくさん奢ってくれたというのに、朝もたくさん出る。
煮しめをちょっとだけ食べる。やはり家庭によって入れるものが違う。
八戸ってこともあってホタテの稚貝が入っていた。


帰りの新幹線まで時間があって、居間でテレビを見る。
徳光和夫が司会で、東洋大学の部員たち18人と監督代行が出演して昨日の箱根駅伝を振り返る。
その後のコーナーでは元派遣社員であるとか、若ノ鵬とか、
厳しい年の瀬を過ごした人たちのルポ。
番組が終わって、NHKに変える。麻生首相の年頭の挨拶。
今年を表す言葉は「安心」「活力」なのだそうな。


テレビを見るのも飽きて、「あたしンち」があったので1巻から3巻までを読む。
初めて読んだ。これって面白いね。適度な笑い。
読売新聞の日曜版に連載されていることを知る。


11時を過ぎて、従姉妹一家総出で駅へと向かう。
その前に家の周りの景色を眺める。
小高い丘のような場所に家が建っていて、遠くに太平洋が見えた。
天候の穏やかな今日、海は穏やかな青い色だった。
田畑やその背後に広がる林。こういう風景って心安らぐ。


車に乗って八戸の駅へ。
今回事故のあった貯水場の側を通る。
駅に併設しているユートリーという観光施設内のレストランで昼食。
せんべい汁定食」があったので、それにする。
固形燃料に火をつけて、グツグツと煮える鍋にせんべいを割って入れる。
うまかった。イカの刺身もついている。
B-1グランプリ」(ご当地B級グルメの祭典)でも2年連続のシルバー・グランプリ獲得。
今や全国的にも知られつつあるのかな?
http://b-1gp.cande.biz/2008-lank.html


駅の改札でお別れ。
姪っ子2人のうち、上の方は反抗期なのかプイッといなくなってそれっきり。
下の方は手を振ってくれる。


新幹線に乗る。指定席は満席。自由席無し。
指定席が取れなかったのか、デッキに立っている人たちがかなり多かった。
ワゴン販売も通路を通れず。肩から描けたカゴにあれこれ詰めて売り歩いていた。


ビールのツマミには八戸の駅で買った
「新ナガイモチップス 塩唐辛子味」ってのを食べる。
青森の名産の1つ、長いも。サクサクしておいしい。


「ベスト・アメリカン・ミステリ」を読み終えていたので、
次は「チャイルド44」を読み始める。面白くて一気に上巻を読み通した。
http://www.amazon.co.jp/dp/4102169318/
スターリン体制化のモスクワ、そこから180キロ離れた寒村が舞台。
秘密警察のエリートだった主人公が、連続幼児惨殺事件の犯人を捜す。
ありとあらゆる出来事が伏線となっていて、圧倒的な完成度。
ダン・シモンズの「ハイペリオン」というSF超大作絵巻を読んだときのことを思い出した。
完璧すぎて、読者は手も足も出ない。
このミステリーがすごい!」2009年度で1位。
http://dvd.or.tv/Bookstore_Konomisu.html#09


新幹線は東京に到着する。中央線に乗り換える。
16時過ぎ。東京もまた、晴れ。


家に帰り着いて、さっそく風呂を沸かして入る。
昨日は断水で風呂に入れなかった。


荷物を整理する。母と従姉妹の家に電話をする。
2日に送った荷物が夜、届く。
大家さんに青森土産を渡し、年末年始に取り込んでもらった新聞を受け取る。


年賀状を送りそびれていた人に、年賀状を出す。
明日からは仕事。
Aretha Franklin のアウトテイク集2枚組を聴く。