初めての和歌山出張 その2

市営バスに乗る。向かう先は和歌山マリーナシティ
和歌山駅前から大通りを南に下っていく。国体道路というらしい。
和歌山ってやはり車社会みたいで、足代わりの軽自動車に乗っている人が多い。
あるいは、自転車。歩いている人は少ない。
「ビデオ安売り王」の店舗があった。
アダルトビデオのポスターが貼られている。色褪せてなく、真新しい。
全国的にもうなくなったと思っていたのですが、まだ営業してるところもあるんですね。
田舎に行くと、いまだにつぶれた店舗をみかける。赤と黄色の看板がよく目立つ。


30分ほど乗って、マリーナシティの橋が見えだす。
トンネルをくぐる。
ヤシの木みたいなのが生えていて、ぐっと南国っぽくなる。
海辺に出る。港に小さな船が無数に浮かんでいる。
記憶が定かじゃないんだけど、
あれはヨットハーバーで、浮かんでいたのはヨットだったのか。
その脇に、発電所がある。


10時半。バスを降りる。
和歌山マリーナシティ。海辺の遊園地。
というか、キャッチフレーズは「和歌浦の海に浮かぶリゾートアイランド」
ポルト・ヨーロッパ」というポルトガル??をイメージしたテーマパークが中心にあって、
観覧車や小ぶりのジェットコースターが見える。
「わかやま館」という観光物産館や「黒潮市場」に「黒潮温泉」ってのがある。
ここは昔、万博の会場だったという。
http://www.marinacity.com/


空は曇り、風は強く、海は大しけ。
リゾートには程遠い。冬だからだろうか・・・
いや、噂には聞いていたがとにかく風が強くて、吹き飛ばされそうになる。
観光客は仕事で訪れた僕ら以外、皆無。
大丈夫なのだろうか。やっていけるのだろうか。
和歌山県の財政を圧迫してないだろうか。余計な心配をしてしまう。
遊園地も人が入っていない。周りを一周してみる。
ジェットコースターは動いてなくて、今乗ったら貸切か。
それもいいなあ乗ろうかなあという話になるが、
雨も降り出してそれどころじゃなくなり。
観覧車だけがゆっくりと動き続けていた。
対岸の発電所はこの(スタッフ以外)無人の遊園地の、
この観覧車を動かすために発電しているのだろうと思う。


黒潮市場の中に入る。
昼の準備をしているが、ようやく客らしき人たちの姿を見かける。
市場が並んでいて、主に海産物を売っている。
和歌山はかまぼこと干物が名産のようだ。
焼きたての細長いかまぼこを一串食べてみる。海老入り。うまかった。
別な場所では串に刺したホタテを売っていて、これもうまかった。
いいねえ。
サイトを見るとほんとならマグロの解体ショーが1日数回行われるはずで、
ちょうどその時間に居合わせたけどその気配なし。
これだけ客がいなかったら仕方ないか。
結局今は土日だけなのかな


打ち合わせの場所へ。荷物を置く。名刺の交換をする。
昼になってもう一度この黒潮市場に戻ってきて、バーベキュー。
食材を買って、海辺に面したテラスの席で焼いて食べる。
各席には焼肉屋のように炭火の網が置いてある。
各自食べたいものを買って持ち寄る。
鮭のチャンチャン焼き、ジンギスカン、じゃがバターチーズ、
貝付きホタテのバター焼き、串に刺したチョリソー、ネギ塩トントロ。
マグロの寿司と、(確か)キスの寿司もあって、豪華。
その場で焼いて食べるのだから、最高にうまい。
仕事とはいえ、いやーここまで来てよかった。
打ち合わせを終えて夜もここで飲みたい、となるが残念ながら営業時間は17時まで。
間に合わずということで夜は和歌山市街に出ることに決める。
風が強くて、テラス席を覆うビニールシートが吹き飛ばされそうになる。
目の前の海は荒れ狂う波が押し寄せる。
夏だったらよさそう。花火も打ちあがるという。


お客さんは明日、釣りをするんだと持ってきた釣竿を見せてくれるが、
ここまで波が高かったらなにも釣れないだろう、と諦める。


夕方、打ち合わせを終えて、
せっかくだからとわかやま館で家のお土産に梅干を買って送る。
和歌山ラーメンのガイドマップを見つけて、一部もらう。


タクシーで和歌山駅前へ。
店に入って飲む。4人のうち2人が大阪に戻って、
そこから先は半ば泥酔に近づきながら、太宰治がどれだけ素晴らしいか、
フローベールが文学的発展にどれだけ貢献したかという話になる。
この後、夜の和歌山市街を歩いて散策するつもりの僕は
なんだかものすごく醒めていて、いくら飲んでもほろ酔い程度。
オカムラさん、なにやってんだよ!?あんたは小説を書くべきだよ!!」
そういう結論に達する。


店を出て、和歌山ラーメンを食べようってことになる。
店は調べてあって、「井出商店」へ。
昼行くと並んでるらしいんだけど、夜なのですぐ入れた。
和歌山詳しい人に聞いたら「丸イ」がうまい、
でも本当にうまい店紹介したいけどタクシーじゃないと行けない、とのこと。
もしかしたらまた仕事で和歌山に来るかもしれないので、
今回は代名詞的存在ってことで「井出商店」へ。
中に入ってみると古き良きラーメン屋。特製中華蕎麦と玉子で750円。
和歌山ラーメンではチャーシュー麺のことを「特製」と呼ぶ。
チャーシュー、ネギ、メンマとナルトだけのシンプルなラーメン。
どろっとした醤油ダシのスープはとてもうまかった。
飲んだ後ってのを差し引いても、こんなにうまいラーメンは久々だなあ。


和歌山駅前まで引き返し、お客さんを駅の反対側、東口のホテルまで送って行って、
地下道を歩いて西口まで戻ってくる。
そこから先はけやき大通りをひたすら西へと歩いて行く。
かなり距離があるのでタクシーで行った方がいいと言われるが、
せっかくだから歩いてみたくなり。
30分ぐらいかかったかなあ。
和歌山城が見えて、お濠の周りをぐるっと歩いて、宿泊先の東急インへ。
和歌山城は夜になっても門が閉じられないみたいで、中を歩いている人を見かけた。
夜の城内を歩くのも乙なもんだなと思うけど、遅い時間だったのでやめておく。


携帯の充電が切れそうで、時間が分からなくなるし目覚ましのアラームも使えなくなるしで
これは困るとコンビニで使い捨ての充電するやつを買う。
こういう出費は痛い。たいした額じゃないけど。
かさばらないんだから、充電用のコードを持って来ればよかったと後悔。


チェックイン。
夜また飲むだろうと缶ビールを買うものの、疲れきって風呂に入ってすぐ、眠ってしまう。
午前0時半。