「京の物語空間」の実験に参加 その1

先々週、編集学校からメールが届く。
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誉田屋寺子屋塾特別編+図書街プロジェクト
「京の物語空間」〜京都携帯観光ナビゲーター実証実験 (3/14・15)のお知らせ
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NICT独立行政法人 情報通信研究機構)という団体が
編集工学研究所と京都大学、慶応大学と共同で
携帯電話向けの京都観光案内システムの研究開発に取り組んでいて、
その実験に参加しないかと。
携帯を手に町を歩いて、折々で情報を閲覧しながら京都を観光する。
http://es.isis.ne.jp/kyoto/kyoto2009.pdf


毎週のように出張で大阪を訪れている今、
そのうち一泊して冬の京都を観光したいなあと思っていたらいつのまにか3月。
こりゃボヤボヤしてられない、うーんと唸ってるところに渡りに船。
謝礼で5000円もらえるとのことで、
安いビジネスホテルに泊まったらちょうどいいねと即、参加を申し込んだ。
14日・15日とも定員20名まで、オーバーしたら抽選。
実際何人申し込んだかわからないけど、首尾よく当たる。


編集学校のイベントごとの1つってのもあるけど、
去年半年、新規事業立ち上げのワークショップに参加していた僕からしてみれば
新しいビジネスになりそうなものには触れてみたいわけで。
携帯で観光ガイドって2009年の今、目新しいアイデアには思えなかったけど、
実際に使ってみたら面白いのでは?


ガイドって言ってもそんじゃそこらのもんじゃなく。
編集工学研究所の進めているプロジェクト、「図書街」
(図書と書棚で形作るバーチャルな街)と連動している。
観光スポットを検索したら
京都にまつわる本(と松岡校長の千夜千冊)が出てくるようになっている。
携帯から無尽蔵に情報が取り出せて、それがどんどんあっちこっちにリンクしていって、
レスポンスいい観光ガイドとして利用できたらそりゃ便利だよね。

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出張先での打ち合わせを終えて、オフィスを出る。
雨が降っている。
近くのサンマルク・カフェでコーヒーを飲みながら、ノートPCを広げて日記を書く。
梅田に出て、タワレコ澤野工房のジャズを2枚買う。
(Arnold Klos Trio と Tizian Jost Trio)


ほんとなら、この日は「へばの」という映画を見るつもりでいた。
青森県六ヶ所村を舞台にした映画。
「へばの」とは津軽弁で「さよなら」を意味する。
2月に東中野でレイトショーをやってて、見逃した。
3月に2週間だけ大阪でも上映すると知って、
だったらちょうどいいタイミングなので見ておこうと。
でも、上映が21時開始で、だいたい90分。
その後監督が出てきてティーチインとなっていて
こりゃ、京都までの快速の終電に間に合わない可能性大。
京都までは行けたとしてもそこから先、地下鉄が終わってるかもしれない。
映画館は梅田の北の方で結構距離がある。
雨も降っていて、めんどくさいなと今回は見送り。
来週も出張だから、一泊してそのとき見ようと。
コインロッカーに預けていたボストンバッグを取り出して、改札をくぐる。


快速に乗って30分、京都駅に到着する。
地下鉄に乗り換えて、ビジネスホテルを予約した烏丸御池で下りる。
ホテルは駅のすぐ近くにあって、チェックイン。
これがまた1泊5000円で安いのはいいんだけど、
昭和の時代からの建物を改装して使っているような古めかしいホテルで。
エレベーターは古いし、ルームキーはカードじゃなくてスティック型。
有料ビデオ用のカードを販売する機械は「新札にも対応しています」と。いったいいつの時代だよ。
全室LAN対応となっていたけど、フロントにモデムを借りに行かなきゃならなかった。
しかも、電源を入れてから5分は使えないのでランプがつくまで気長に待っててくれと。
ま、安いんだから仕方がない。


外に食事に出る。
ものすごく腹が減っていて、がっつり食べたい気分。
京都って言ったらラーメンだよなと駅の周辺で探すものの、見つからず。
新風館」という何やらおしゃれでモダンなショッピングセンターみたいなのが建っていて、
入ってみると円形のステージを3階建てのショップ群が取り囲むというユニークな形をしていた。
1階はBEAMSで、残りのテナントもまただいたいそんな感じの。
ステージ前の広場には新車が並んで展示されていた。
上の階がレストラン街だというのでエスカレーターで上がる。
僕が持ってきたガイドブックには「TAWAWA」という店が載っていて、京野菜ダイニングとある。
京野菜のカレーがお勧めみたいでそそられるが、気分はすっかりラーメン。
仕事の後はラーメン、餃子、ビール。初志貫徹したい。
ぐるっと1週回って見つけた店は「萬力屋
・・・入ってみてがっかり。どっかで見覚えあるなあと思ったら
内装がどこもかしこも際コーポレーションテイスト。
隣が系列の「胡同MANDARIN」だったのでピンと来てもよかったのに。
一口餃子と生ビール2杯、麻辣油そば
この麻辣油そばが無駄に激辛で、ビールなしには到底流し込めない。
「あーあ」という気分で店を出る。


コンビニで缶ビールとバターピーナッツを買って部屋に戻って、
風呂に入って飲み直し。
早川文庫のエドガー賞短編全集を読む。
旅先で読む本はミステリーの短編集に限る。
午前1時頃、眠る。