表参道

金曜の夕方、打ち合わせを終えて、神保町のオフィスを出て半蔵門線に乗って表参道へ。
おしゃれな地下街を抜けて、地上に出る。
西麻布方面に向かって歩いていく。
Comme Des Garcons, PRADA, D&G, ISSEY MIYAKE, Yohji Yamamoto ...
交差点の喧騒はここにはなくて、物静か。だけどきらびやか。
この辺りを歩くのは、初めて。


地図を見ると「南青山四丁目」となっていた交差点が「根津美術館前」に変わっている。
通りの向こうには真っ黒な大きい屋敷。あれが根津美術館なのか。
入り口らしきものは見当たらず。工事現場の囲いで周囲を覆われている。休館中なのだろう。


坂道を下っていく。「ロモ」の専門店を見つける。
ロシア製の、カラフルなコンパクトカメラ。
レンズなどのパーツが売られていて、店の半分はギャラリー。
店の真ん中のテーブルの上に雑記帳が置かれていて、
全国から訪れたロモファンが賑やかなメッセージを残していた。
http://www.shibukei.com/headline/5408/


向かうは「タヒチ」という店。
http://r.tabelog.com/tokyo/A1306/A130602/13010738/


店の場所が分かったので、引き返す。20時から。今はまだ19時前。
これから会うのは、どんな人なのだろうということを考える。
仕事のこととか、友人から断片的に聞いている。
物事を素直に楽しめない正確の僕は、いろんなことを不安に思う。
ちゃんと話ができるだろうか。ぎこちなくなってしまわないか。
そもそも、どんなことを話せばいいのだろう?


表参道の交差点まで戻ってきて、信号が青になって渡る。
あと1時間、どうやって時間をつぶそう。
表参道ヒルズって入ったことがなかったなと思い、中へ。
緩やかなスロープが螺旋を描いている。
それに沿って店が並んでいる。
1階から2階へ、2階から3階へ。
2階にいくつかメンズの店が並んでいて、その中の1つに入る。
「AKM」というブランド。
外から見ても目立っていた、シアサッカー地の色鮮やかなシャツを買う。
黒のハンドソープをくれたので、これから会う人にあげてしまおうと思う。
http://akm6855.jp/


外に出て、原宿まで歩いていく。ラフォーレHMVがなくなったことを知る。
地下にCD屋があるみたいなので行ってみると、ビジュアル系の専門店だった。
店の周りの壁にてビジュアル系とゴスロリ系のポスターが並べられていて、
10代の女の子たちが手にとって眺めていた。


また、表参道へ。
3月のように寒い1日。雨がポツポツと降り出す。
傘を差すほどでもないので、鞄の中の折り畳みはしまったまま。
明日は大雨だという。
ショーウィンドウの向こうの、ガラスケース。
黒いスーツを着た女性が背筋を伸ばして立っている。
吊るされた衣服たち。
銀色の小さな何かが、視界の外れで眩い光を放っている。


交差点を渡る。
坂道を下っていく。
タヒチ」へと向かう。
角を曲がる。
雨が、ほんの少し強くなる。