「エイリアン」を何回も見直して、登場人物を定義していく。
リプリー、エイリアン、アッシュ、本社、マザー、
ダラス船長、ケイン、ランバート、パーカー、ブレット。
そして、猫。
これって3つの軸で分類できるんですよね。
あくまで僕の私見ですが。
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?リプリー
+アッシュ以外のその他のクルー(ダラス船長、ケイン含む)
目的:「生き残ること」(→続く、繋げること)
★その目的は金から命へと変化する
★単なるサラリーマン・生活者としての論理・倫理を、
極限状況において超克する(人類を代表する?)
?エイリアン
目的:「繁殖すること」(→拡大すること)
★神性?イノセント?「異質なるもの」全般
★人類を見境無く襲っているように見えるが、実際は、
本能的に寄生先を探しているだけ
?本社
+マザー、アッシュ
目的:「利益を追求すること」
★一個人を超えた、巨大なシステム
★クルーは人間ではなく、単なる駒
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としたとき、当てはまらないのが、猫。
これをどう捉えるか?
猫は「無防備な存在」としてリプリーの影でもあるし、
「イノセンス」という意味においてエイリアンの鏡像でもある。
今のところ僕はそんなふうに考えた。
いなきゃいないで、物語は成立する。
でも、なぜ、ノストロモ号の船内に猫がいるのか?
なぜ、リプリーは終盤、爆破前の船内で猫を探し回るのか?
なぜ、リプリー以外のクルーが皆死んだのに、猫があっさりと生き残るのか?
気になって仕方がない。
脚本家、監督、製作者はどういう意図を込めたのか?
それとも、特に意味はなく、ストーリー上の遊び・余裕に過ぎないのか。
エイリアンについて語っているのを見つける。
http://homepage3.nifty.com/alien-ecology/alien.htm
http://www.cmn.hs.h.kyoto-u.ac.jp/CMN3/text2c.html
http://www.movie-faq.com/main-118.html
でもやはり、猫については特に語られてないんですね。
(3つ目ので、エイリアンが猫に寄生したら猫型エイリアンになるという意見は興味深いが)
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話がそれるけど、
先日、高校時代の映画仲間と会ったときに、別冊宝島の「シナリオ入門」の話になった。
そのとき、「マクガフィン」ってものを教わった。
Wikipedia にはこう説明されている。引用します。
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何かしらの物語を構成する上で、
登場人物への動機付けや話を進めるために用いられる、仕掛けのひとつである。
登場人物たちの視点、あるいは読者・観客などからは重要なものだが、
作品の構造から言えば、他のものに置き換えが可能な物をそう呼ぶ。
マクガフィンという言葉はアルフレッド・ヒッチコックがしばしば、
自身の映画を説明するときに使った言葉である。
オクスフォード英語辞典によると、ヒッチコックは1939年のコロンビア大学での講義で
私たちがスタジオで「マクガフィン」と呼ぶものがある。
それはどんな物語にも現れる機械的な要素だ。
それは泥棒ものではたいていネックレスで、スパイものではたいてい書類だ。
と語っている。
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僕は最初猫って「マクガフィン」か?と考えたけど、
Wikipedia 見る限りそういうことじゃなさそうね。
「エイリアン」だと、SF・スリラー映画としてのエイリアンの形状・生態そのもの?
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話を戻して。
「エイリアン」を翻案するというとき、猫をうまく取り込むことができたら、
物語に奥行きが生まれそうなんだよね。
主要な登場人物の行動とセリフだけで詰めていったら、遊び・余裕のないものになってしまいそう。
さりげなく、隠し味的に機能する小道具がどこかに必要。
そう思うんですよね。
つまり、余韻を生むためのもの。