スペイン一人旅 その3(7/24:東京は雨)

7/24(金)


翌朝朝早いからっていうことで前日は23時には寝た。
眠っているとインターフォンが鳴って、時計を見ると午前0時半。
なんだろう?と思って出てみると大家さん。
頼んでいた旅行中の新聞の取り込みを間違って前日から始めてしまって、
その中に佐川急便の伝票が入っていたから、
実は旅行で使うものが届くはずだったんじゃなかったかと。
寝ぼけて「いやー、どうもすみません」と言いながら受け取る。
でも、amazon からなので急ぎでもなんでもない。
PCを立ち上げて、佐川急便のサイトで再配達の手配を帰国後の30日としてまた眠る。


4時半に今度は目覚まし時計が鳴る。
荷物を再度詰め直す。ノートPCは持っていかないことにする。
旅行の手配時に特に指定しなくて安ホテルだったから
客室にLANが引いてあってインターネットを利用するってのは恐らく無理だろう。


机の引き出しから腕時計を取り出す。
5年前のモロッコ旅行の際に羽田空港にて買った安物のデジタル時計。
普段の生活では使わないけど、以後、海外旅行の度にお供することになる。
現地で時差を修正して、帰ってくるとそのまま直さず引き出しの中へ。
去年の9月にバンコク行ったときのままだったから、-2時間ずれていた。
これをそのまま手首に巻く。


関係各所に今から行ってきますと通知。
生ゴミを捨てて、ガスの元栓を締めて、リュックサックを背負って外に出る。
念のために最後部屋の中を確認すると、机の下に使い捨てのトランクスが転がっていた。
先ほど荷物を詰め直した際に転がって気付かなかったようだ。
確認してよかった。異国の地でトランクスの替えがなく、探し回るところだった。


5時過ぎ。鍵をかけて歩き出す。
いつも通り、格好はカーゴパンツ
それにサンダル。靴下は荷物になるので持って行かない。
エアコンつけっぱなしじゃなかっただろうか?と気になる。
まあ消しただろうってことでそのまま歩いていく。
小雨が降っている。傘を差すほどではない。


コンビニに寄って、お金を下ろす。
ポケットティッシュを買っておく。1パック4袋。
昨年の教訓。風邪を引いてもポケットティッシュという便利なものは
旅先では容易に手に入らない。


中央線の各駅停車で新宿へ。
ハヤカワ文庫のミステリ、ジョン・ハートの「川は静かに流れ」を読み始める。
ノース・カロライナの川縁の大農園を舞台にした家族物。
父と子の葛藤。汚名を着せられて逃げ出した故郷との葛藤。
2008年度エドガー賞の長編部門を受賞。評判が良いようだ。書店でも平積み。
確かにグイグイ引き込まれて読んでしまう。
しおりがなくて、パスポートに挟まっていた、
以前どこかに旅行したときの搭乗券の半券を替わりにする。


成田エクスプレスに乗るために5・6番線へ。
ものすごく奥まったところにある。初めて利用する。
こんなホームがあるなんて知らなかった。目の前には南口の高島屋
ここまで来ると代々木に近い。
成田エクスプレス以外には東武線直通の特急が利用するようだ。
ホームに立って始発を待つ。雨が強くなる。


池袋から到着して乗り込む。渋谷へ。
山手線の周りを走っているのだろう、恵比寿駅を通過する。
次は東京。そこから先は千葉方面へ。
二人掛けの席はガラガラで快適。成田空港まで東京駅からは1時間弱。
眠くなってウトウトする。


成田空港到着。第一ターミナルの南ウイング。
ルフトハンザのチェックインカウンターは長蛇の列。
修学旅行なのか、中学生たちが大勢並んでいた。
お金持ちの学校なんだろうな。いや、それにしては人数は少ない。1クラス分にも満たない。
夏休みだから、任意参加の語学研修ツアーみたいなものなのだろう。
並んでる途中で係員に促されて子供たちはビジネスクラスの方へと並び直す。
本当にお金持ち学校の生徒なのかもしれない。


チェックイン。リュックサックは預けない。
乗り換えのフランクフルトで受け取るべきなのかどうかってことでいつも悩むので。
たぶん、受け取ることにはならないんだろうけど。


両替をする。10万円分が735ユーロとなる。
果たしてこれで足りるのか。足りるも何もどうしようもないんだけど。
海外旅行保険は一番安いのに入る。スペイン7日間だとそれでも5000円近くする。


搭乗時間まで時間があって、上の階のレストラン街へ。
中華料理屋に入って麻婆丼を食べる。麻婆豆腐が無性に食べたくなる。
飛行機が落ちたらこれが最後の食事になるかも知れぬと。
朝8時前。客はほとんどいなくて、
5分もかからずに出てきて、5分もかからずに食べて店を出る。


TSUTAYAで旅先で読む文庫本を買い足す。
持ってきたのは:
 ジョン・ハート「川は静かに流れ」
 カート・ヴォネガットヴォネガット、大いに語る」
 アーネスト・ヘミングウェイ「勝者に報酬はない・キリマンジャロの雪」
 中上健次「奇蹟」
買い足したのは:
 村上春樹意味がなければスイングはない
 山本文緒プラナリア


出国手続きが済んで、搭乗ゲートへ。
母に電話をする。今から行ってくるよと。
東京は雨が降っているか、という話になる。
窓の外を見ると、雨が降っている。