スペイン一人旅 その5(7/24:20時でも外は明るい)

okmrtyhk2009-08-04


マドリード到着。
手荷物受け取りの外に出ると、家族や友人たちを出迎える人たちや、
名前の書かれた紙を持った旅行会社の送迎の人たちが待ち構えている。
僕はその脇を潜り抜けて、地下鉄を探す。
空港の外にあるのだろうか?見つからない。
その時僕は「T1」というターミナルにいて、とりあえず隣のターミナル「T2」に行ってみようとする。
頭上の掲示を見ながら歩いていたら「METRO」の文字が。あった。
矢印の方向に進んでいって、首尾よく入り口を見つける。エスカレーターを下りていく。
「Aeropuerto T1-T2-T3」駅。
券売機が並んでいて、乗車券を買う。
画面にあれこれ乗車券の種類が表示されて、素人にはどれがどうなのかよく分からない。
地球の歩き方に書いてあった。通常の乗車券ならば「Billete Sencillo」となる。
空港から市内までは2ユーロ。
ちょうどよく来た地下鉄8号線に乗る。
キョロキョロせず、落ち着こうとする。
旅行者ばかりが乗っているようなので危険なことはなさそうだが・・・


終点「Nuevos Ministerios」で環状線である6号線に乗り換えようとする。
しかし、僕が下りたホームは反対方向で、
着くには着くけど目指す駅「Principe Pio」がグルッと回ってえらく遠い。
反対方向のホームにはどこから行けばいいのだろう?
よく分からなくて、同じく「Principe Pio」を通る10号線に乗り換えることにする。
19時近く。会社帰りと思われる一般市民に混じって構内を長い距離歩く。
ストリート・ミュージシャンがバイオリンで
Kansas の「Dust in the Wind」を演奏していた。懐かしい。
10号線に乗る。ふと気付くと、全然別の路線図がドア脇に貼られていて、
間違ったのか?とギョッとする。
よく見るとドアごとに異なる路線図が貼られていた。
慣れると、これはこれで便利なんだろうな。


乗客は白人と黒人と、混血が入り混じっている。
そのそれぞれが階層と呼ぶべきものを成していて、
そのグループないしはカップルでまとまって行動しているように見える。
季節が夏ということもあって、多くの人がラフな格好をしている。
Tシャツにサンダル履きとか。


なお、車両がホームに着いてからのドアの開け閉めは自動ではなくて、手動。
下りる人ないしは乗る人がレバーを引くか、ボタンを押す。
バルセロナもそうだったけど、レバーなのかボタンなのか、路線ごとに異なるようだ。
新し目の路線はボタン、古くからの路線はレバーという傾向があったように思う。


「Principe Pio」駅に到着、改札を出る。
ホテルはすぐ目の前。チェックイン。部屋まで荷物を持っていく。
ポーターがいてチップを払うということはなかった。
2人用の部屋は大きかった。エアコンあり、冷蔵庫はなし。


19時半過ぎ。外はまだ明るい。
せっかくだからぶらっと近くを見て回ろうと思う。
ホテルの外に出ると道路の交差する地点が円形の広場となっていて、
その中心に真っ白いギリシア風?の門のようなものが立っているのが見える。


地球の歩き方の地図を片手に歩いていく。ここはサン・ビセンテ坂というようだ。
右側、道路を隔てて広がっているのはサバティーニ庭園か。
石造りの古びた高い塀が連なっている。
ここの門が今、閉じられようとしていて、時計を見ると20時。中には入れず。
木々が生い茂っていて、静かで心地よさそうだった。


左側には店が並んでいて、2軒に1軒はバルというか軽食堂。
地元の人向けで、ダイナーと呼んだ方がよさそう。
カウンターがあって、壁沿いにテーブルが並んでいるだけ。
羽振りがよさそうな店は店の外にもテーブルを出している。
カウンターの奥には酒瓶が並んでいる。
店によっては目に付くところにソーセージがぶら下がっていたりする。
ガラスの冷蔵庫兼陳列棚にコカコーラなど清涼飲料水が詰められている。
どの店もそこそこ人が入っているが、馴染みの客だけでやっていってるようだ。
その他の店は雑貨屋だったり、衣料品だったり。
コンビニはないんですね。バンコクで見かけたローソンもここまでは進出してないか。
後日、バルセロネータというビーチで「SPAR」を見つけた。日本だとホットスパー


時間が時間なので閉まっていたけど、ところどころキオスクのような店が立っている。
タバコや雑誌を売るような。
その壁には様々な夏フェスやコンサートのポスター。
クラブ系だったり、ロック系だったり。
例えば「ELECTROSONIC」ではメインアクトが Richie Hawtin で、
その他には Jeff MillsCarl Craig や Sven Vath とか。何気にこれ、すごい。
Bruce Springsteen のヨーロッパツアーでマドリード公演があって、
機会があったら大枚はたいてでも見たかった。


高架下をくぐって、階段を上ったところにスペイン広場があった。小さな憩いの場。
大きく半分に分かれていて、西側が真四角の池とオベリスク
その袂にロシナンテ(馬)に乗ったドン・キホーテとロバに乗ったサンチョ・パンサ銅像
広場の東側は広場になっていて、ステージが設営されている。
今まさにコンサートが開かれようとしていた。
ちょうどこの時期マドリードでは「vera nos dellavilla 09」という芸術祭が開催されていて、
http://www.esmadrid.com/veranosdelavilla/
マドリード中のあちこちの会場で催し物が行われていた。
音楽に限らず、ダンスやバレエ、演劇にフラメンコと多岐に渡る。
メインは大物アーティストのコンサートで、ラインナップがすごい。抜粋すると:
 7/13 John Fogerty (Creedence Clearwater Revivalのね)
 7/14 Laurie Anderson & Lou Reed(個人的にはこれが一番唸った。日本にも来てほしい)
 7/16 Jerry Lee Lewis
 7/20 Anastacia
 7/21 Youssou N'Dour
 7/22 Manhattan Transfer
 7/24 Jeff Beck
 7/26 Gilberto Gil
 7/27 Seal
 7/28 James Taylor
 7/29 Burt Bacharach


これら、今調べたら僕が泊まっていたホテルの隣の駅「Puerta del Angel」に
コンサート会場があったようで、もしかしたら当日券で Jeff Beck が見れたかもしれない。
あー惜しいことをした。
それにしても、バカラックってライブ演奏するんですね。


スペイン広場も会場の1つで、Stravaganzza というグループが演奏することになっていた。
ちょっと見てみようかと思う。でも開演まで30分以上待つことになるので、いったん外に出る。
隣のモンターニャ公園のデポッド神殿を見に行く。


公園は歩いて5分ほど。階段を上って、ちょっとした丘の上にある。
椰子の木が生い茂っている。
夕暮れ。ベビーカーを手に小さな子供を連れた家族が多かった。
細長い真四角の池があって、その前に夕日を浴びて黄金色に輝くデポッド神殿。
地球の歩き方を見たら、エジプト政府から贈られたものと書かれていた。
エジプトと言ってもピラミッドではなくて、
レンガを積み上げて作った、四角い廟のようなものと門のようなもの。


この前にて、テナーサックス、ベース、ドラム、パーカッション、コンガという編成のバンドが
サンバの名曲(名前を思い出せず・・・)を演奏していた。
なかなかうまかった。こんな場所でまばらな観客を相手に披露するのがもったいないほどの。
一曲終わって、家族連れが拍手する。


公園の西側の端は見晴らし台となっていて、マドリードの西側が見渡せた。街並みが遠く続く。
南の方、少し離れた場所に王宮が見えた。
据え付けられた望遠鏡をカップルが覗く。
ベンチの多くで、あるいは芝生に寝そべって、カップルが並んで座って楽しげに囁き合っていた。
友達同士といった若者たちの集団も多かった。


階段を下りる。テーブルがいくつかあって、
家族で食事をしていたり、お年寄りが集まってトランプをしていたり。