ブレディスローカップ 後編

okmrtyhk2009-11-03


17時になって、試合開始。
開会式のようにラグビー境界のお偉いさんなのかな、2人挨拶して、
その後に登場したのがなんと森喜朗元首相。
日本ラグビーフットボール協会の会長とのこと。
そうか。早稲田でラグビーやってたらしいし。


両チームの選手が入場する。
場内大歓声。自由席に陣取るオールブラックスのファンたちが一団となって大盛り上がり。
法螺貝まで吹かれる。
(この法螺貝がこの後、ことあるごとに吹かれまくって、スタンディング・オベーションが始まる)


そして、両チームが合い並ぶ。
ここでオールブラックスが例の「ハカ」を始める。
日本では「グロンサン」のCMにて「がんばってーがんばってー」とパロディー化されたことで
お茶の間にも認識が広まった、ウォークライ。元々はマオリ族の戦いの前の踊り。
ピンと来ない人は動画を見てください。
http://www.youtube.com/watch?v=-PXKa5LS51g
http://www.youtube.com/watch?v=tdMCAV6Yd0Y


僕らの席からは彼らを正面から見ることができて。感無量。
生で見ると迫力が違うね。
いやーこのために12,000円払ったとしても全然無駄じゃなかった。
かっこいい。とにかくかっこいい。
ほんとさ、戦いに出る男たちの静かな、内に秘めた雄叫びって感じなんだよね。
闘志で周りを圧倒する。


試合開始。前半・後半それぞれ40分ずつ、ということすら知らなかった僕は
先輩にルールを解説してもらいながら観戦する。
ボールを蹴ったらどのエリアに入るとオーケーでどのラインを超えてはいけないなど。


ボールを手に走り出した選手がどんどん敵をすり抜けて、タックルを受けた瞬間パスを回す。
ラグビーってことでイメージするそういう華々しい場面って実はそんなになかった。
なかなかそこまで行き着かないんですね。実力が伯仲していて。
動きはすぐにも封じ込められる。
トライによる得点もなかなか出ない。
あったとしても敵に囲まれた中でラインギリギリ、
これはボールを落としたのか、トライだったのかと何度もビデオ判定するような。


点のほとんどはペナルティ・ゴール。
オールブラックスの世界的なスター、ダン・カーターがことごとく決めていた。


前半はワラビーズが勝っていて、後半はオールブラックスが逆転、逃げ切り。
たぶん名勝負ではなかったんだろうけど、頂上決戦なのだな、ということは素人の僕にも分かった。
最後、10点差を追うワラビーズの猛攻はよかったね。
ことごとくオールブラックスに阻まれたけど。
試合終了直後だったか、一部で両チーム殴り合いの喧嘩になりかけた。
それぐらい、アツくて血の気が多かった。


試合が終わって、主催者であるニッスイの社長がマン・オブ・ザ・マッチということで
オールブラックスの主将リッチー・マコウに賞金の書かれた大きなパネルを渡すんだけど、
この額が20万円・・・
ゴルフの賞金と全然違う。
僕らからすると20万円はそりゃ大金だけど、彼ら世界的なスターからしたらはした金ではないか、
むしろ失礼ではないか?と思った。
トロフィーだけを渡して栄誉を賞品とするっていう方がよかったかも。


セレモニーが終わって、オールブラックスの選手が何人か僕らのいる席へと挨拶に来た。
ファンを大事にして、紳士的だなあと感心した。
1番高い席の人たち(7万円!)のところではなく、安い僕らの席へ。
背番号が6番と9番だったので、アダム・トムソンとジミー・カウワンとなるのか。


歓声と熱狂の余韻に包まれて、国立競技場を後にする。
観客が一体となるこういうスポーツのイベントってやっぱいいね。