『SAW』『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』

前から気になっていたサスペンス・ホラー『SAW』を見てみた。
2004年の1作目が話題になって、1年に1作で今や『SAW6』まで続いたこのシリーズ。
「低予算の割に」ってのが売りだったけど、ほんとあらゆる意味で安っぽかった。
殺人鬼ジグソウが死んだ後もシリーズが続いてるところからして、現代の『13日の金曜日』みたい。
監督もどんどん変わって行ってるし。
今時パズルっぽい脚本ってのが何よりも安っぽい。


でも、ころっとだまされた。
なんだこのちゃちなクライマックスは!?と見てて一人怒ってしまった。
で、やられる。
オレ、すごく単純だな・・・


目覚めたら足首を鎖につながれて、ノコギリと共に残された二人。
どっちかがどっちかを殺したら生き残れるというが。


これ、密室を一歩も出ることなく、
2人のやりとりだけで全て成立したら名作になっただろうな。
「外」はあったとしても、2人を見つめるモニターだけ、というような。
思ったよりも回想シーンと「外」での出来事が多すぎてがっかり。


2作目以後を見てみたいとは特に思わないけど、
シリーズがどこまで行けるのか、とことん続けてみてほしい。

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『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』


B級、C級を超えてZ級と呼ぶにふさわしいカルト映画、永遠の迷作。
その名の通り、トマトが人を襲うという。
巨大化した殺人トマトが全米中に広がり、州が1つ1つ制圧されていく。
果たして人類の運命は!? どうしたらやつらをやっつけられるのか!?


見てるうちにもしかして「これ、見たことあるかも」と思い出し、
ラストのオチでやはり見ていたことに気付く。
でも何度見てもいい。
トマトに襲われる人々。
泳いでる脇にトマトが浮かんでて大声で叫びまくるだけとか。
巨大なトマトの模型が転がってるだけとか。
余りの脱力っぷりに見てる方も頭の中が緩みまくる。
何事も、いい意味でどうでもよくなる。
この心地よさ、なかなかない。


低予算なんだけど、よく出来てるんですよね。
安っぽいものをちゃんと安っぽく作っている。
手が込んでいて、手間暇かかっている。


荒唐無稽なキャラクターに荒唐無稽なストーリー。
ギャグもしょうもないのばかりなのに、何度見てもクスクス笑ってしまう。


続編が何本かあるようで、見てみたい。
『リターン・オブ・ザ・キラー・トマト』(タイトルが王道でいいですね)
無名時代のジョージ・クルーニーが出ているらしい。