青森帰省その4

前の晩は情熱大陸松岡正剛が出るというので、
先日買った iPhone 用のワンセグチューナーで見てみた。
青森の片田舎だからか、きれいな受信は難しい。
最後にスタッフロールを見たら演出がピンク四天王の一人、
雷魚』が秀逸だった瀬々敬久だった。
あー今こういう仕事してるんだ・・・
最後、「編集とは何ですか?」と聞かれて松岡正剛はこう答える。
「既知と未知と。既知を3割から4割、未知を6割から7割に持っていくこと」


7時に目が覚める。昨晩本編を読み終えた『博士と狂人』の後書きなどを読む。
朝食後、家中に掃除機をかけて部屋を雑巾掛けしてバスが時間が来るのを待つ。


今回、母はバス停まで見送りに来ない。
元気なときは見送りに来ないということに気がつく。
風邪を引いた、具合が悪くてずっと寝てたというときは無理してでもバス停まで来る。
その母が最後にこんなことを言う。
「親ってものは、元気であって悪いことをしなければそれでいいものだから」


バスに乗って、青森市街へ。
混んでいてずっと立っている。
成田本店に入ったら高橋竹山のCDが目に留まる。
今年、生誕100年なんだそうな。ということは太宰治と1個違いか。
CDはRAB青森放送コンパイルしたもので、東京だと手に入らないだろうと。
後ほど駅のホームで開けてみたら、未発表曲集だった。
ニューヨークでのライブ音源もあれば、油川幼稚園(!)での演奏も。


新町を端まで行って、駅まで戻ってくる。
駅前のバス停が様変わりしていることに気付く。整然としていた。
駅の中も改札周りが敷居で区切られていたり、小奇麗に生まれ変わっていた。
新幹線の駅が別なところにできて、こちらは今後寂れていくだろうというのに・・・


お土産屋を見て時間をつぶす。
地元メーカーが辛くないラー油を出しているのを見つける。
リンゴチップ入りだったりしたら買ってもよかったんだけど、
特にこれといって青森っぽさがなかったので買わなかった。
改札をくぐって駅弁売り場を見ていたら新発売のホタテ貝焼き味噌弁当だったか、
そういうのを見つけて「おおっ」と思い買おうとするが売り切れだった。残念。


特急に乗って八戸へ。今度こそ見納め。
今後よほどのことがない限り、八戸から特急に乗って青森へってことはないだろう。
缶ビールを飲みながらぼんやりと見つめる。


八戸で乗り換える。
田子町名産のにんにくを使ったスタミナ弁当というのを見つけて、買う。
ご飯の上にとんかつのおろしにんにくソースと、生姜焼き。
なかなかうまい弁当だった。
村上春樹のこの前出た文庫、『走ることについて語るときに僕の語ること』を読む。
「走る」に託した自伝的内容。
事前に買った缶ビールを飲み終えると、ワゴン販売でウィスキーの水割りを買う。
いつのまにか、うたたね。


帰ってきた東京はもちろんのこと暑かった。
クリーニング屋へ。
大家さんにお土産をもっていく。荷物を受け取ってもらっていた。
金曜の朝、部屋を出た後で目覚まし時計を止めてなかったことを思い出す。
この3日間、毎朝うるさかっただろうな・・・