『イーストウッド・アフター・アワーズ』

昨晩、『イーストウッドアフター・アワーズ』を観た。
クリント・イーストウッドの肝いりで1996年、
カーネギー・ホールで開催されたジャズのコンサート。


「Misty」の連弾でスタート。
若き日(なので40年代)に出会った大御所を次々に舞台に登場して、
古き良き時代のジャズを演奏する。
合間合間に『恐怖のメロディ』や『タイトロープ』など、
その曲を使った映画がインサートされる。
若手ではジョシュア・レッドマンが出演。当時は旬だった。
息子のカイル・イーストウッドのカルテットも1曲披露。
最後は弦楽器入りのビッグバンドとなる。


クリント・イーストウッドは家族と共にボックス席にいて、
上から一観客としてにこやかに見守っている。
こういうのを企画して実現するのって男の夢だよなー。


アフター・アワーズ」って普通は
ライブの終了後に残ったミュージシャンたちが何よりも自分たちの楽しみのために
セッションを続けることを意味する。
ここではクリント・イーストウッドが若き日の撮影現場での仕事の後、
練習を兼ねてピアノを夜弾いていたことを指す。
真夜中のバーで気のおけない仲間たちと
クールなセッションを繰り広げる姿が思い浮かぶ。


2枚組のライブアルバムの方は一昨年かな、入手して愛聴していた。
フィルムと併走する、映画音楽としてのジャズには独特な緊張感があるもんだけど
そこから一歩離れてステージの上で曲が奏でられると、何かが抜け落ちる。
ゆえに良くも悪くも甘くてノスタルジック。
でも、ジャズに対する愛に満ち溢れていて居心地がよかった。


クリント・イーストウッドの映画音楽を集めたコンピレーションがあったらいいなー、
と思って探してみたら、あった。廃盤らしくて入手困難なのが残念。
クリント・イーストウッドの世界』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005QYUV/
「ミスティ」も「許されざる者」の「クラウディアのテーマ」も入っている。
これは欲しい。