『ぼくのエリ 200歳の少女』

映画を見る以外にしたいことが何もない。
そんな日々が続く。
(あとは、酒飲んで酔っ払いたい)


ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』面白そうだな。
映画館でポスター見て気になったんだけど。まだやってるかな。
サブタイトルが全てを物語ってるのがいいよね。


あと、予告編で見た『ゾンビランド』も腹抱えて笑えそう。
リトル・ミス・サンシャイン』の女の子が出ている。


そんなわけで、『ぼくのエリ 200歳の少女
銀座テアトルシネマで見た。


スウェーデンの映画。
12歳の孤独な少年が隣に引っ越してきた、同い年の不思議な女の子に恋をする。
夜しか会えない。自分のことを何も語ろうとしない。
彼女は、吸血鬼だった・・・
あちこちで評判がよかったんだけど、確かにこれは秀逸な作品だった。
忘れられない。これから先ジワジワとそのよさが自分の中に浸透しそう。


淡い初恋の話。
なのに女の子は吸血鬼で、生きている人間の血を啜らないことには生きていけない。
魅入られた中年男を手下にして見知らぬ人を殺させている。
その町にいられなくなると次の町へというあてのない旅を繰り返す。
それが200年も続いた。外見は12歳のままで。
たぶん、手下の男性を都度使い捨てながら。
そして今、とある何もない平凡な町で少年と出会った。
この設定がたまらなくいいんだけど、
北欧ストックホルム郊外の雪に閉ざされた町という舞台、
この組み合わせが何よりも素晴らしい。
窓の向こうの真っ白な凍えそうな空気が儚くて、切ない。


世界に一歩踏み出すことを畏れた、汚れなき子供たち。
どれだけ人を殺すことになろうと、その恋心のように無垢なまま。
当分はそれでいいだろう。
しかし、映画では描かれることのなかった2人の行く末を思うと・・・


主役の2人がどちらも映画初出演というのが驚き、
というかそれだからこそよかったのか。
血飛沫を浴びた女の子の顔が目に焼き付いて離れない。
そんな彼女をそっと抱きかかえる男の子の表情。

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残念なのはタイトルで、『ぼくのエリ』は安っぽいし、
『200歳の少女』もまた別の意味で安っぽい。
原題の『私を入れて』(Let the Right One In)の方がよかったのでは。


なお、ハリウッドでのリメイクが決まっていて、早くも今年公開。
クローバーフィールド』の監督で
『(500)日のサマー』のクロエ・モレッツが主演だという。
どっちも好きだけど、これはちょっと場違いなセレクションではないか・・・
単なるティーンエイジャー吸血鬼映画で終わりそう。